CPAとは?意味、計算方法や目標CPAの設定方法を徹底解説
2020年7月1日
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更新日:2024年 04月 23日
【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹
自社の認知拡大やブランド力強化のためには、広告の活用が欠かせません。いくつかあるWeb広告を出せるサービスの中でも、Google広告は強力なマーケティングツールです。Web関連の事業だけでなく、実店舗経営でもぜひとも活用すべきでしょう。
しかし、Google広告の概要や特徴を押さえておかなければ、高い効果は期待できません。
そこで本記事では、Google広告の概要や利用するメリット、注意点などを詳しく解説します。記事後半では、出稿の手順を段階ごとにご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
Google広告とは、Google社の提供する広告配信サービスです。2018年7月に「Google Adwords」から名称変更され、現在に至っています。
Google広告では、ターゲットを明確に絞った広告を、さまざまな媒体で配信できます。ECサイトの売上アップや、リーチ拡大によるブランド認知の拡大など、マーケティングに役立つツールです。もちろん、実店舗への来店を促し、売上拡大につなげることもできます。
ビジネスをより加速させるためには、Google広告の利用が必須といっても過言ではありません。実際、多くの企業がGoogle広告を利用し、マーケティング活動を行っています。Google広告を利用する具体的なメリットを、次章で見ていきましょう。
Google広告には、以下に挙げる4つのメリットがあります。
Google広告を活用しようと考えている方は、ぜひメリットを押さえておきましょう。
Google広告を利用すれば、さまざまな媒体を経由して数多くのユーザーにアプローチできます。
世界で85%ものシェアを誇る検索エンジンや、動画投稿プラットフォームのYouTube、Google検索パートナーのサイト、その他Googleの提携する媒体などに広告を出稿できます。
参考:総務省.「第2部 情報通信分野の現状と課題 第6節 国内外におけるサービス・アプリケーションの動向 5 検索サービス」
一般的に、広告は費用がかさむイメージがあります。しかしGoogle広告は、比較的低価格で広告を出稿できます。
例えば、後述するクリック課金は、ユーザーにクリックされると料金が発生する仕組みです。広告が表示されるだけでは、費用はかかりません。
また、ディスプレイ広告もターゲティングしたユーザーに広告が表示されたときに料金がかかる仕様です。無闇に広告費だけがかさむケースは、考えにくいでしょう。
企業によっては、広告に使える予算が限られているケースもあります。そのような場合でも、手軽な価格で広告を配信できます。
Google広告は、効果測定がしやすく費用対効果が高い点もメリットです。
広告をただ打つだけでは、大きな効果は見込めません。適切にターゲティングできているか、費用に見合った分の集客効果は得られているかを確認し、PDCAを回す必要があります。
Google広告では、PDCAを回すために重要な数値を分析できます。例えば、クリック率やコンバージョン率、広告のインプレッション数などを管理画面から確認可能です。
データはグラフ化して視覚的に理解しやすくしたり、スプレッドシートにまとめて社内に共有したりできます。
Google広告では、年齢・性別・居住地・年収で区切り、細かくターゲットを設定できます。ターゲットによって、趣味や嗜好は大きく異なるので、詳細なターゲティングができるのは広告を出稿する側にとっては大きなメリットです。
例えば、特定の地域に絞って配信したり、ターゲットするユーザーの活動が活発な時間帯に配信量を多くしたりなどのように調整できます。また、30代向けのアウトドア商品を展開しているなら「性別:男性」「年齢:30代」と設定すれば、ユーザーの検索結果を元にGoogleが自動でターゲットに広告を届けてくれます。
ただしターゲットの属性は、あくまでも過去の検索履歴や閲覧履歴を参考にGoogleが推測したものです。完全に正しいわけではない点には注意しましょう。
Google広告は、より多くの顧客を創出するためにぜひ活用したいツールです。しかし、以下で挙げるような注意点もあります。
Google広告の効果を最大限引き出すためには、注意点も押さえておく必要があります。各注意点と具体的な対策を見ていきましょう。
Google広告を出稿すれば、必ず狙ったユーザーに届けられるわけではありません。Google広告はオークション形式となっており、いくつかの基準に基づき表示される優先度が決定されます。広告の入札単価も、オークション順位に影響を与える一つの因子です。
どれだけ広告の質が良くても、予算の問題で広告が表示されないケースがある点には注意してください。
競合が多いキーワードは、自ずと広告の単価が高くなる傾向にあります。先述したようにオークション形式であるため、広告の質が同じであれば入札単価が高い広告が優先的に表示されるでしょう。
競合が多くても広告の効果を十分引き出すためには、熟練のノウハウが必要となります。例えば「十分な効果が得られそうだが、他の企業は対策していないキーワード」に焦点を絞るなどです。
オークション分析レポートを活用して競合を分析し、入札単価やキーワードの戦略を練りましょう。
広告の効果を最大限引き出すには、ユーザーニーズを満たせる遷移先のサイトが、必要不可欠です。
Google広告を利用したからといって、必ずしも売上アップや新規顧客の獲得につながるとは限りません。いくら広告の品質が良くても、遷移先のLPやホームページでユーザーに魅力的にアピールできなかったり、不信感を与えてしまったりすれば、コンバージョンにはつながらないでしょう。
広告をクリックしたユーザーが混乱しないよう、広告が誇大表現になっていないか、広告の内容と遷移先のサイトでトンマナが揃っているのかにも、注意する必要があります。
Google広告にはいくつかの種類がありますが、広告によっては素材を準備しなければなりません。
テキスト型の広告に比べると、画像や動画を使った広告は準備が大変になります。特に動画は、演者の選定から台本の制作、撮影、編集など、作業範囲が多岐にわたります。
これらは、すぐに準備できるものではありません。そのため、広告を出稿すると決めた早い段階で、素材の準備に取りかかりましょう。
Google広告には、以下のようにいくつかの種類があります。
ターゲットとする世代や、提供する商品・サービスによって最適な広告方法は異なります。Google広告でビジネスを加速させるためには、広告の種類ごとの特徴を押さえた上で、活用することが欠かせません。各広告の概要や特徴について、詳しく見ていきましょう。
検索広告とは、ユーザーの検索エンジンでの検索内容に応じて、画面に表示されるテキスト広告です。検索連動型広告やリスティング広告とも呼ばれています。
Googleの検索エンジンは、1日に何十億回と利用されています。また、キーワードで検索するユーザーは、顧客となる可能性が高い点が特徴です。
そのため、検索広告をうまく活用できれば、より多くの見込み顧客にアプローチできたり、提供する商品・サービスの認知拡大につながったりするでしょう。
ディスプレイ広告では、Googleディスプレイネットワークを介し、ユーザーに視覚的に訴えかける広告を作成できます。
ディスプレイ広告の特徴は、Googleの提供するあらゆるサービスで広告を表示させられる点です。YouTubeやGmailなどGoogleの主要サービスに加え、3,500万以上のWebサイトやアプリを通じて、世界中のユーザーにアプローチできます。もちろん、コンバージョンを高めるために、より細かくターゲットを定めた上での広告も出稿できます。
ショッピング広告とは、商品の情報を詳細に伝えられる広告です。検索広告はテキストが中心ですが、ショッピング広告では、写真や名前、価格、店舗名など商品に関係する内容が表示されます。検索エンジンの上部のタブ「ショッピング」にて広告が掲載されます。
ショッピング広告のメリットは、購入する可能性の高い顧客にアプローチできる点です。また、検索キーワードとの関連性が高ければ、検索広告にもショッピング広告にも掲載されるケースもあるため、ユーザーの目にとまる確率が上がります。
動画広告とは、動画を使ってユーザーにアプローチできる広告形態です。スキップ機能の有無や掲載できる媒体、動画尺の上限により、以下の6つに分類できます。
作成した広告動画はYouTube上で保存・管理する必要がありますが、YouTubeをはじめ、Google動画パートナー上のWebサイトやアプリなど多くの媒体に掲載できます。
アプリ広告では、ターゲティングしたユーザーに対し、Google検索やYouTube、Google Play、GoogleディスプレイネットワークなどのGoogleの主要サービスを経由してアプローチできます。
通常の広告と異なり、アプリ広告では個別に広告のクリエイティブを作成する必要はありません。広告出稿主は、簡単な広告文と入札単価と予算、そしてターゲットの居住地や言語を設定するだけです。
Google広告の課金方式は、以下の4通りです。
広告を出稿する目的によって、最適な課金方式は異なります。各課金方式の内容を詳しく解説します。
クリック単価(CPC)は、広告がクリックされるごとに料金が発生する仕組みです。1回のクリックで発生する料金の上限額である「上限クリック単価」を設定します。しかし、実際にはそれを大きく下回る金額が請求されることがほとんどです。
クリック単価での課金は、見込み顧客をLPやWebサイトに誘導するのが目的の場合におすすめです。ある地域で花屋さんを営んでいる場合は「地域名 花屋 おすすめ」のように、購入見込みの高いユーザーが検索しそうなキーワードの入札単価を高く設定するなどができます。
インプレッション単価は、広告がディスプレイネットワークにて1,000回表示されるごとに、入札する仕組みです。広告が表示可能だった回数のうち、実際に広告が表示された割合を示すインプレッションシェアの数字を達成するために、自動でGoogleが入札単価を決定し、広告を最適化します。
提供する商品・サービスや自社の認知を拡大するのが目的の際は、インプレッション単価で広告を出稿するのがおすすめです。
コンバージョン単価に設定した場合は、クリックやインプレッションではなく、コンバージョンした際に料金が発生します。目標コンバージョン単価を設定し、予算内でコンバージョンを最大限引き出せるよう、入札単価をGoogleが自動で調整します。
コンバージョン単価は、中級者から上級者向けの課金方法です。コンバージョントラッキングを有効にするなど、要件を満たしているGoogle広告アカウントのみ利用できます。
広告視聴単価は、ユーザーが広告動画を視聴するごとに料金が発生する仕組みです。ユーザーが動画を30秒間(30秒未満の動画はすべて)、もしくは広告動画に対して何かしらのアクション(Call-to-Action オーバーレイやコンパニオンバナーのクリックなど)を取った場合に、1回視聴したとみなされます。
動画がどこで再生されたのか、またユーザーが動画広告の視聴をやめたのはどのタイミングか、などを詳細に調べることができます。
Google広告出稿の手順は、以下のステップに従って進めていきましょう。
各ステップの内容を詳しく解説します。
Google広告を出稿するには、Googleアカウントが必要です。登録方法は、以下のとおりです。
Googleアカウントの種類は、自分用・子供用・ビジネスの管理用の3つから選択できます。ビジネスアカウントを作ると、ビジネスに役立つGoogleマイビジネスに簡単に登録できるので、こちらがおすすめです。
氏名やユーザー名、パスワードなどの基本情報を入力し、利用規約に同意すれば登録は完了します。
Googleアカウントを登録した方、もしくは元々登録している方はGoogle広告アカウントを作成しましょう。
まずは公式サイトにアクセスし「今すぐ開始」ボタンをクリックします。Google広告にはスマートモードとエキスパートモードがあります。スマートモードは簡易版となっており、簡単な設定で高い効果を得られるため、初心者におすすめです。一方のエキスパートモードはGoogle広告のすべての機能を使えます。本格的に広告を運用するなら、こちらがおすすめです。
画面が切り替わるので、いったん「キャンペーンなしでアカウントを作成」をクリックします。その後、請求先住所やタイムゾーン、通貨などのビジネス情報を入力し「送信」ボタンをクリックすれば、Google広告アカウントの作成は完了です。
Google広告のアカウント作成ができたら、詳細設定を行います。以下のステップに沿って、進めてください。
ボリュームがあるので、各ステップの設定内容を詳しく解説します。
最初に、キャンペーンを作成します。ログイン後の画面に表示される「新しいキャンペーンを作成」ボタンをクリックしてください。
ちなみにキャンペーンとは広告を管理する単位のことです。後ほど詳しく紹介しますが、ターゲットの居住地や言語、予算などの詳細情報を設定できます。
キャンペーンを作成できたら、目的を選択しましょう。以下の項目から選択できます。
目的を設定すると、目的達成に必要な機能が表示されるようになるので、具体的なアクションを取りやすくなります。目標が定まっていない場合は「目的を指定せずキャンペーンを作成する」を選択してください。
続いては、キャンペーンタイプを選択します。キャンペーンタイプは、以下の8種類です。
各キャンペーンで特徴が異なるので、目的やブランドイメージ、マーケティング戦略に基づいて適切なキャンペーンタイプを選択してください。
キャンペーンタイプを設定したら、目標の達成方法を以下から選択します。
LPやWebサイトに誘導するなら「Webサイトへのアクセス」が該当します。
ここまでに設定したキャンペーンに、名前を付けます。検索広告360リニューアル版ではデフォルトで名前が設定されますが、複数人で管理したりいくつかのキャンペーンを同時に運用することも考えて、分かりやすい名前を付けましょう。
次に、広告単価を設定します。
例えば、クリック単価でキャンペーンを作成するなら、上限クリック単価を指定します。広告単価を設定する手間を省くなら、自動入札機能の利用がおすすめです。
ネットワーク設定では、広告を配信する媒体を選択します。検索ネットワークとディスプレイネットワークから選択可能です。
検索ネットワークには、Googleの検索結果のページやGoogle マップ、検索パートナーサイトなどが含まれています。一方のディスプレイネットワークとは、YouTubeやGmail、その他数千にも上るパートナーサイトのことです。
広告を配信する地域を設定します。デフォルトでは「すべての国と地域」となっていますが、日本に住んでいるユーザーを対象に広告を出稿するなら「日本」を選択しましょう。
広告を届けたいターゲットの話す言語を設定します。言語設定は、1つの言語だけでなく複数以上設定することも可能です。
「すべての言語」に設定すると、複数の言語で検索するユーザーに効率的にアプローチできます。
ターゲットとするユーザーが検索すると予想される単語やフレーズである「キーワード」を設定します。
キーワードを適切に設定できれば、商品・サービスを利用してくれる可能性の高いユーザーに絞って広告が配信されるので、費用対効果が高まります。広告キャンペーンと関連のあるキーワードを選定しましょう。Googleキーワードプランナーを活用するのがおすすめです。
キーワードを設定した後は、広告に関する以下の項目の詳細設定を行います。
最終ページURLと表示URLのパスは、広告をクリックするとどのようなページが表示されるのかをユーザーに伝える役割があります。
広告見出しはユーザーの目に留まりやすく、最重要要素といっても過言ではありません。関連するキーワードを含んでいると、広告の効果がより高まります。30文字以内で、商品やサービスの魅力を最大限アピールできるフレーズにしましょう。
説明文は、広告見出しでは伝えられない商品やサービスの詳細を記述します。90文字以内で、ユーザーに行動を促すフレーズがあると、広告先のページに遷移してもらいやすくなるでしょう。
1日あたり、キャンペーンにどの程度の金額を使うのかを設定します。予算の上限額は、支払いに問題がない範囲にしましょう。
初めてGoogle広告を利用する際は、1日の予算を1,000円から5,000円にするように推奨されています。
ここまでの内容で、Google広告を出稿する準備は整いました。各内容を最終確認し、問題がなければ広告を公開します。
しかし、広告をただ配信するだけでは大きな効果は得られないので、PDCAサイクルを回しながら最適化していきましょう。
Google広告は、新規顧客獲得や商品・サービスの認知拡大などの効果が期待できるため、ぜひとも活用したいマーケティングツールです。低価格から広告を出稿できたり、詳細なターゲット設定ができたりするなどのメリットがあります。
Google広告の効果を最大限引き出すには、知識が必要不可欠です。Google広告認定試験を活用すれば、基礎を定着させつつ、実践で使える知識をインプットできます。Google広告の運用を始めようとしているなら、ぜひ活用してみましょう。
しかし、自社内でGoogle広告に詳しい人材を確保できない場合もあります。そのような場合は、広告代理店に依頼するのも一つの選択肢となるでしょう。
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