【最速で成果に繋がる】リマーケティングという広告手法

【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹

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リマーケティング広告とは?

みなさんは、WEB上で様々なサイトを閲覧している時に、一度訪問したことのあるサイトの広告に追いかけられるようになった、という経験はありますか?

おそらく誰しもが一度は経験していると思うのですが、これが「リマーケティング」という広告手法です。

自社サイトの閲覧やyoutubeの視聴、アプリのダウンロードなど自社が運用する様々な媒体を利用したユーザーを追跡し、一定期間後に他のサイトを閲覧している際に広告を配信、再訪を促すというユーザーの行動を追った行動ターゲティングの一種となります。

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悩んでいる顧客層の獲得にリマーケティングがおすすめ

見込客に対して再アプローチができる

Webサイト上で何かサービスを申し込んだり、商品を購入する際、もちろん一度の訪問ですぐに購入に至るケースもありますが、特に高価な買い物であればあるほど、ユーザーは1つのサイトだけを見て判断するのではなく、他社製品と比較したり、周りの意見を聞いてから判断するために、一度自社サイトを離脱することがあります。

そんな時にリマーケティングが効果的です。高価な商品や特に企業向けのサービスなど、導入の検討に時間を要する場合、一定の時間をおいてから広告配信をすることで、自社商品を思い出してもらい再訪を促すことができるためです。

また、最初は悩んでいたユーザーも何度か広告で商品を目にするうちに、親近感や興味が湧いてくるといった効果もあります。

コンバージョン率が高い

上記の通り、リマーケティングは、すでに一度はサイトを訪れておりサービスや商品を認知している、または比較・検討段階に入っているユーザーに対し配信されます。

そのため、サービスや商品を全く知らない新規ユーザーや潜在層のユーザーに広告を配信する場合と比べてコンバージョンする可能性が高くなります。

また、サイト訪問の際にとった行動や状態に応じて、より各ユーザーごとに適した広告を配信できることも、コンバージョン率が高くなる要因と言えます。例えば、商品ページで特定の商品を見てサイトを離脱したユーザーに、再度その商品の広告を出すなどといったものが挙げられます。

リマーケティングの仕組み

媒体毎に名称が異なるが意味は同じ

使用する媒体によって「リマーケティング」「リターゲティング」など名称が異なりますが基本的な仕組みや考え方は一緒です。ちなみに主要な媒体で「リマーケティング」と呼んでいるのはGoogleのみで、その他は「リターゲティング」と呼んでいます。Yahoo!については「サイトリターゲティング」と呼んでいます。名称をまとめた一覧は以下となります。

Google(GDN)リマーケティング
Yahoo!(YDA)サイトリターゲティング
Facebookリターゲティング
LINEリターゲティング

リマーケティングの仕組み

リマーケティングを実施するためには、Cookie と呼ばれる仕組みを活用します。

Cookieは、Webサイトに訪問したユーザーの情報を保存するもので、みなさんも一度会員登録しているサービスサイトを訪れた際に、IDやパスワードが入力されていたり、既にログイン状態が維持されていたという経験はありませんか?

これらもCookieが機能しているためで、自動的にユーザーを識別しているのです。

Cookieを利用することでユーザの履歴などを判別、リスト化し、その情報を元にユーザーにあった広告を配信することが可能となります。

またこのCookieの仕組みを利用するためには、あらかじめ自社のサイトにリマーケティング広告用の「タグ」を設置する必要があります。ユーザーがサイトを訪問するとこの「タグ」によってユーザーにCookieが付与されるという仕組みになります。

リマーケティングは人を軸とした広告手法

はじめに、リマーケティングとは「行動ターゲティング」の一種であると述べたように、人の行動に着目した広告配信手法です。

そのため、タグを設置した自社のサイトに訪問したユーザーを細かくリスト化し、その情報を保存することができます。例えば、「サイト訪問して離脱した」「サイト訪問しページAを閲覧して離脱した」「カートに商品を入れたまま離脱した」「商品を購入した」などユーザーの行動を詳細に記録します。

この情報を元に、例えば「カートに商品を入れたまま離脱した」購買意欲の高そうなユーザーをターゲティングし、2日後にその商品と購入時の特典に関する内容を入れた広告を配信するといった施策を取ることなどが可能となります。

リマーケティングを行う際に重要な考え方

流入経路(チャネル)という意識

申し込みフォームやカートで離脱しているなど、購買意欲の高いユーザーを離脱ページでリスト化し追跡するというスタイルはよくある考え方ですが、同じくらい重要なのが流入経路(チャネル)です。同じページであったとしてもどの流入経路から入ってきたのかによって、ユーザーの購買意欲は変わります。一般的には、潜在層をターゲットとした「ディスプレイ広告」から流入したユーザーよりも「自然検索」や「リスティング広告」から流入したユーザーの方がコンバージョンしやすいと考えられています。

また、その他にもGoogleアナリティクスなどを活用し、特定のサイトやSNSなどで効果が良いとわかっている流入経路があるとすれば、そのサイトやSNSから流入したユーザーをターゲティングするためのリストを作成することなども可能です。

あらゆる角度から、より効果的なリストを作成することで、無駄な配信を少なくし効率的にリマーケティングを行っていくことが重要です。

アトリビューションという概念

リマーケティングの効果を考える際に、アトリビューションの概念も忘れてはいけません。そもそもアトリビューションとは、ユーザーがコンバージョンに至るまでの経路のうち、直接的に成果につながったものだけではなく、その間でユーザーが接触した接点についても考慮し、その貢献度を考えるというものです。

特に高価な商品や検討に時間を要するサービスなどの場合には、アトリビューションの分析もしっかりと行うことが大切です。何度も他社製品と比較検討している間には、あらゆるチャネルからサイトに訪問している可能性があります。その場合、最終的にコンバージョンに至ったラストクリックのみを評価するという方が不自然です。

定期的に配信されるリマーケティング広告がユーザーの目に留まりサイトを訪問、その数日後に自然検索でサイトに流入し、コンバージョンするといったことも大いに考えられます。

成果に至った本当の要因が何だったのか、リマーケティングは効果があったのか、なかったのか、こちらはアトリビューションという考え方も踏まえたうえでしっかりと分析することで大切な間接効果も見落とさずに済むでしょう。

リマーケティング広告の種類

標準的なリマーケティング

「標準的なリマーケティング」とは、過去に自社のサイトに訪れたことのあるユーザーが、他のサイトやアプリを閲覧している際に配信できるベーシックなリマーケティングとなり、一般的には「リマーケティング」というとこの配信を指すことが多いです。

自社サイトにリマーケティングタグを設置することで、それぞれの条件でリマーケティングリストを作成し、該当するターゲットに設定した条件で広告配信することが可能です。

動的リマーケティング

「動的リマーケティング」とは、自社サイトやアプリを閲覧するユーザー1人ひとりの行動やニーズに合わせて、カスタマイズされたより関連性の高い広告を配信できる機能です。

具体的には、ユーザーがサイト内で閲覧していた商品、またはその商品と関係のある商品のクリエイティブを自動で生成し、配信することができ、特に不動産や旅行、小売りなど商品数の多いサイトで利用されているケースが多く見られます。

動画リマーケティング

「動画リマーケティング」とは、対象となるYouTubeアカウントとGoogle広告を連携することで、過去に自社のYouTubeチャンネルに訪れたユーザーや、公開した動画を視聴したことのあるユーザーを追跡して広告を配信できる機能です。自社が配信した「特定の動画を見たユーザー」だけに配信するなどのターゲティングも可能です。

また、動画リマーケティングで収集したリマーケティングリストは、YouTube以外の通常のGDN枠に広告掲載する際にも使用できます。

リマーケティングを行う際に必要なこと

追いかけるターゲット母数

リマーケティングを実施するにあたって、注意しなければいけないのが、広告の配信先となるユーザーリストの母数です。一定数以上母数がたまっていないと広告が配信されなかったり、配信したとしても表示されないという事態が起こります。

媒体によってもその数は異なり、Googleでは最低でも100件、Yahoo!では最低でも1,000件のリストが必要とされています。

リマーケティング広告で効果的に刈り取りをする場合は、リストの母数がたまってからの実施がおすすめです。

タグの設置

ユーザーリストを作成するためには、Webサイト上の対象となるページにタグを設置する必要性があります。タグの設置方法には大きく2つの方法があります。

  1. 自社のWebサイトに直接コードを追加する
  2. Googleタグマネージャーなどのタグ管理ツールを使用して追加する

ページ数の少ないサイトであれば、もちろん直接コードを追加する方法でも分かりやすいですが、出来ればGoogleタグマネージャーなどのツールを使用するのがお勧めです。

直接ページのHTMLに追加する場合、他のコードを誤って書き換えてしまうリスクの発生や必要なページにタグが入っていないなどのミスが起こる可能性があります。

Googleタグマネージャーは無料で使用でき、以下のようなメリットがあります。

  • 公開前に対象ページでタグが正常に動いているかプレビューでテスト確認が可能
  • HTMLを直接触る必要がないため、知識のない担当者でも簡単に設置が可能
  • 変更や追加の履歴が残るため複数の担当者で管理しても分かりやすい
  • 媒体も横断し様々なタグを設置することができるため1つの管理画面で一元管理が可能

自社のWebサイトの規模などにもよりますが、様々な広告手法を試していく、またはサイト内のページが増えていく予定などがある場合には、早い段階でのタグ管理ツールの利用を検討されると良いでしょう。

まとめ

既に自社のサービスや商品に興味・関心を持っているユーザーへのアプローチに効果的なリマーケティング。上記でも説明した通り、一般的には、コンバージョン率も高くなる傾向にあるため、費用対効果も期待できる広告手法です。

一方で、効果を期待できそうなリストの作成・収集をする必要があり、すぐには開始できなかったり、そもそもリスト数が少ないと配信できないといった状況に陥ることもあります。

費用対効果ばかりを気にしてリマーケティング広告だけに頼るというよりは、検索広告やその他のディスプレイ広告なども使用しながら、全体として最適化していくことが大切です。

そして何よりもまずは、広告の配信を始める前に、どの媒体でどの広告の種類を利用すべきなのか、予算はどう割り振り、どのクリエイティブをどの割合で露出して獲得していくのかという戦略や設計を、商材の特徴などにも合わせて入念に練ることをお勧めします。

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