コンバージョントラッキングタグの発行と設置方法
2021年4月21日
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更新日:2024年 03月 08日
【監修】株式会社ジオコード Web広告事業 責任者
新井 政樹
Web広告には、リスティング広告や動画広告、ディスプレイ広告などさまざまなものがあります。その中でも、特定の商品などに興味を示した見込み顧客に対して再びアプローチできるのがリターゲティング広告です。
リターゲティング広告に取り組んでみようとは考えているものの、「詳細を把握しきれていない」「実際にどのように取り組めばいいのか分からない」などの悩みを持っている担当者の方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、リターゲティング広告の概要や手順、費用の目安を知る方法などをご紹介します。記事後半では、リターゲティング広告のメリット・デメリットも詳しく解説するので、リターゲティング広告を検討している方はぜひチェックしてみてください。
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リターゲティング広告に限らず、Web広告に課題を感じている企業の担当者の方は、ジオコードのWeb広告運用代行サービスのご利用をご検討ください。
リターゲティング広告とは、特定の商品・サービスに興味を示したユーザーに対して、再び同じものを宣伝するインターネット広告の手法の一つです。既に商品やサービスのことを認知している、もしくは高い興味・関心を持っているユーザーに配信できるので、コンバージョン率が高くなるといった効果を期待できます。
リターゲティング広告と似た言葉に、リマーケティング広告があります。両者の意味はほとんど同じですが、広告を出稿する媒体によって呼び名が異なります。
リターゲティング広告は、Yahoo!やFacebookの運営する追跡型広告、リマーケティング広告はGoogleの運営する追跡型広告の呼び名のことです。広告運用代理店でも担当者によって呼び方が変わったりするケースもあるので、違いはそこまで気にしなくてもよいでしょう。
リターゲティング広告が求められる主な理由には、以下が挙げられます。
Webサイトの訪問者は商品・サービスに興味を示すことはあっても、だからといってすぐにコンバージョンにつながるわけではありません。他社の商品やサービスと比較検討するために、Webサイトを離脱するケースもあります。リターゲティング広告は、再度自社の商品・サービスを認知してもらえます。
また前述した通り、購買意欲を再喚起することで、高いコンバージョン率を期待できる点もリターゲティング広告が求められる理由の一つです。
リターゲティング広告の仕組みを理解する上で重要なのは「Cookie(クッキー)」です。
Cookieとは、Webサイトにアクセスした際に付与されるファイルのことです。利用者のログインIDやパスワード、検索履歴などを保存できます。
リターゲティング広告では、Cookieを利用することで利用者を識別し、個人の趣味・嗜好や閲覧履歴に合わせた広告を配信できます。
リターゲティング広告は、以下のステップに従って進めていきましょう。
それぞれのステップについて詳しくご紹介します。
なお、ここではGoogle広告での設定方法を解説します。広告を配信する手順の詳細は広告を配信する媒体により異なるので、媒体元で確認してください。
リターゲティング広告を配信するためには、まずはリターゲティングタグを取得・設定しましょう。ここでは、Google広告を配信する手順を解説します。
Google広告にアクセスしたら、右上の「ツール設定」から「オーディエンスマネージャー」を開いてください。左側のサイドバーから「データソース」→「Google 広告タグ」→「タグを設定」と進んで、タグを取得・設定しましょう。
リターゲティング広告のタグの取得・設定ができたら、リターゲティングリストの作成・設定を行います。
「ツール設定」→「オーディエンスマネージャー」から「分類して表示」を選択します。Google広告では、以下の属性ごとにリストを作成可能です。
リスト作成画面では、オーディエンス名やセグメントのメンバー、訪問したページの条件、有効期限などを設定します。作成したリストは「オーディエンスマネージャー」から確認できます。
続いては、ディスプレイキャンペーンを作成します。まずはGoogle広告の管理画面から、キャンペーンタブに移動してください。「新しいキャンペーン」をクリックし、マーケティング目標などを設定します。検索や動画、アプリなどを含むキャンペーンタイプが表示されるので、ディスプレイを選択しましょう。
最後に、作成したリターゲティングリストとディスプレイキャンペーンを紐づけます。
「オーディエンス」→「オーディエンスセグメントの編集」と進んでください。
キャンペーンまたは広告グループの一覧が表示されるので、先程作成したキャンペーンを選択し「閲覧」をクリックします。「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」→「ウェブサイトを訪れたユーザー」をクリックし、ステップ2で作成したリターゲティングリストを選択します。これで、リストの紐づけは完了です。
リターゲティング広告にかかる費用の目安は、課金方式と費用相場の2つを知っていると、ある程度の予測を立てられます。ここからはそれぞれについて詳しくご紹介します。
リターゲティング広告の課金方式には、クリック課金とインプレッション課金の2つがあります。
クリック課金(Pay Per Click)はその名の通り、広告をクリックした際に費用がかかる課金方式です。ユーザーに広告が表示されただけでは費用がかからないため、他の広告に比べて無駄な広告費がかかりづらく、費用対効果が高い点がメリットです。またクリック数はユーザーの興味関心の度合いとも読み取れるので、効果測定が行いやすい点も特徴として挙げられます。
インプレッション課金は、一定の表示回数ごとに費用がかかる課金方式です。表示回数1,000回ごとに課金される方式が多いので、CPM(Cost Per Mille)課金とも呼ばれます。インプレッション課金ではより多くのユーザーに広告が配信されるようになるため、自社の商品・サービスの認知度を広げやすい点がメリットです。
リターゲティング広告の費用相場を、課金方式ごとにご紹介します。
課金方式 | 費用相場 |
クリック課金 | 約数十円〜100円/1クリック |
インプレッション課金 | 約数十〜数百円/1,000インプレッション |
クリック課金の場合、競合が多いキーワードや商品・サービスの単価が高いキーワードなどでは、クリック単価が高額になるケースがあります。細かくターゲティングしてクリック単価を下げる、ノウハウと経験が豊富な広告代理店に依頼するなどの対策が必要です。
インプレッション課金の場合は、コンバージョンの有無に限らず、広告費がかかります。ユーザーの興味・関心を引くようなクリエイティブを作成しなければ効果が見込めない他、
そもそも費用対効果の測定が難しい点を念頭において出稿しましょう。
リターゲティング広告を運用する主なメリットは、以下の通りです。
それぞれのメリットについてご紹介します。
リターゲティング広告は自社サイトを訪れたユーザーや、自社の商品やサービスに一度興味を持ったユーザーなど、ターゲットを絞って広告を配信できるため効率的に訴求できる点がメリットです。
一般的なWeb広告の場合でも、年齢や性別、趣味嗜好、居住地などでターゲティングできます。ある程度配信先を絞ることはできますが、広範囲のターゲットに向けて配信されるため、ブランドの認知向上には向いていますが、リターゲティング広告ほど個別化した配信には向いていません。
その点リターゲティング広告なら、ターゲットの属性を細かく区切れるため、高い費用対効果を期待できます。
一度Webサイトを訪れたユーザーでも、そもそも商品・サービスを検討していたことを忘れていたり、カートに入れたままだったりするケースも少なくありません。こうした見込み顧客を取りこぼさないことが、売上アップには重要です。
リターゲティング広告を活用すると、コンバージョン地点まで近い見込み顧客に再アプローチできます。購買意欲を再び醸成することで、最終的に購入にまでつなげられるでしょう。
リターゲティング広告は、基本的に商品・サービスの比較検討段階に入っているユーザーもしくは、高い興味関心を持っているユーザーに絞って配信できます。
購入する見込みの低い層には広告は配信されないため、高いコンバージョン率を期待できるでしょう。ランダムに配信先を選ぶよりも、高い費用対効果を得られる可能性があります。
リターゲティング広告では、単純接触効果(ザイオンス効果)を狙えます。
単純接触効果とは、元々興味がなかったものに対しても繰り返し接点を持つことで、徐々に興味を持つようになる心理的現象です。人間関係でよく応用されるテクニックですが、営業やマーケティングでも活用できます。
リターゲティング広告では、一度目にした商品・サービスを再び訴求することで、ユーザーに対して親近感を高められる効果があります。
リターゲティング広告には、購入の検討時間が長い商材と相性がいいというメリットもあります。具体的には、以下のような商材です。
こうした商材は初めて認知した段階では即決できませんが、リターゲティング広告でフォローアップすることでコンバージョンにつながりやすくなります。
リターゲティング広告では、過去の購入ログやアクセス回数などにより細かくターゲティングできるため、新規顧客と既存顧客を分けて訴求することもできます。
そのため商品・サービスを比較検討しているユーザーや新規顧客だけでなく、既に購入したユーザーのリピート購入も促せます。その他にも初回購入者に対し繰り返しの買い物を促したり、さらに別の商品やサービスを提示してクロスセルにつなげたりすることも可能です。
ここまでリターゲティング広告のメリットをご紹介しましたが、デメリットも存在します。リターゲティング広告の主なデメリットは、以下の通りです。
リターゲティング広告の効果を引き出して運用するためにも、それぞれのデメリットも把握しておきましょう。
リターゲティング広告は、既にある程度の数のユーザーが自社のWebサイトやECサイトを訪れているときに有効なマーケティング手法です。一方で十分なデータが蓄積されていない場合は、配信量を確保できないため、高い効果は期待できないでしょう。
リターゲティングリストを作成する必要がありますが、ビジネスに活用できる程の量を集めるには時間がかかります。リターゲティング広告を始めるにあたっては、まずは自社サイトに訪れるユーザー数が多いかを確認し、少ない場合はその数を増やすための施策から取り組みましょう。
リターゲティング広告のメリットに「購入の検討時間が長い商材と相性がいい」を挙げましたが、反対に購入の検討期間が短い商材には向いていません。
例えば、トイレ修理や鍵交換など、急いで決断しなければならない場合には、リターゲティング広告は適していないといえます。このように急を要するシーンで利用してもらう商品・サービスを販売している場合、リターゲティング広告よりもリスティング広告などが適しているでしょう。
その他、日常的に使う単価の低い消耗品なども、リターゲティング広告に向かない商品です。
リターゲティング広告では、狙ったターゲットに対して広告を配信します。これをユーザー視点で考えると「何度も同じ広告が表示されてしつこい」とネガティブな印象を抱かれる可能性もあります。メリットの項目で挙げたように単純接触効果に期待できますが、訴求がしつこ過ぎるとかえって自社のイメージダウンにつながる場合もあるのです。
一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の公表した資料によると、ユーザーはリターゲティング広告に対して、以下の印象を抱いています。(※)
こうした印象を抱かれないよう、企業がリターゲティング広告を配信する際は「配信頻度を調整する」「クリエイティブの質を高める」「ターゲティングの精度を高める」などの対策が必要です。
※参考: 一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA). 「『2020年インターネット広告に関するユーザー意識調査(定性)』調査結果からの示唆」
リターゲティング広告を配信する際は、事前にリターゲティングリストを充実させる必要があることは先述した通りです。リターゲティングリストが適切に構築されていないと、配信の精度が落ち、効果的な成果が得にくくなります。
こうした状況を避けるためにも、リターゲティング広告では専門知識やノウハウのある人材を育てる必要があります。自社でリソースを割けない場合は、実績と経験が豊富な広告代理店に依頼することを検討してください。
リターゲティング広告は、特定の商品・サービスに興味を示したユーザーに対して、再び同じものを宣伝できる広告配信の手法です。見込み顧客に絞ってアプローチでき、高いコンバージョン率が見込める、リピート購入につながりやすいなどの点がメリットです。
一方で、リターゲティングリストを作成するまでに時間がかかる、専門知識やノウハウのある人材が必要となるといった点がデメリットに挙げられます。リターゲティング広告に取り組んでみたいけれど自社でリソースを割けない場合は、広告代理店に依頼するのも検討してみましょう。
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