マイクロモーメントとは マイクロモーメントとは?マーケティング効果をもたらす4つの検索意図

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

マイクロモーメントは、人々が何かを知りたいと思ったときや、行動したい、発見したい、見たい、買いたいという欲求に駆られ、反射的にデバイス(主にスマートフォン)を手に取るときの行動を指します。つまり、ユーザーが意思決定する瞬間のことを指しています。
※参照:The Micro-Moments Marketing Model – Think with Google

現代の私たちは、スマートフォンさえあれば、すぐに探しものができ、時間や場所を問わず、自分の欲求を満たすことができます。いつでも消費行動が可能になったことで、企業が取り組むビジネスの手法も変化しました。もし、あなたがマーケティング担当者で、企業を成長させる必要があるなら、マイクロモーメントは必ず理解しておく必要があるのです。

本記事では、マイクロモーメントの重要性と、企業がマーケティング活動で意識したいポイントについて紹介します。

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マイクロモーメントが重要な理由

マイクロモーメントが注目される背景には、スマートフォンの急激な普及があります。
市場および消費者データを専門とするドイツの企業「Statista(スタティスタ)」の調査によると、全世界のスマートフォンユーザーは62億人以上にのぼると発表しています。

つまり、2022年の世界人口80億人のうち、約78%の人々が、マイクロモーメントに関わっていると考えられます。

※参照:Smartphone subscriptions worldwide 2027 | Statista

スマートフォンの普及によって、人々の欲求はスムーズに行動に移され、検索や購入というアクションへとつながっています。外出先や通勤中、時間や場所を問わず、商品を調べて購入するという行動が当たり前になっています。

これからの時代、企業が市場の優位に立つためには、マイクロモーメントに注視して、人々の行動を分析する努力をすることが、成功への鍵と考えることができます。

次の章では、具体的に、検索意図を理解することが重要な理由を説明します。

マーケティング効果をもたらす4つの検索意図

前述では、マイクロモーメントとは、人々が「何かをしたい」と思い、スマートフォンで検索する瞬間のことであることについて解説しました。ここからは、具体的に、ユーザーの検索意図について触れていきます。

マイクロモーメントの検索意図を、Google式に置き換えると、大きくは4つに分類され、「Know(知りたい)」「Go(行きたい)」、「Do(したい)」「Buy(買いたい)」に分かれます。

この4つの検索意図に適したコンテンツを用意し、ユーザーに適切に届けることで、最大の効果を発揮する事が可能となるのです。

Know(知りたい)

主に「調べもの」をするときに検索するキーワードです。
例えば、「鎌倉時代」や「鎌倉時代 年表」といったキーワードで検索すると、検索結果には鎌倉時代の年表や、まとめページなどのサイトが表示されます。

Go(行きたい)

「特定の場所に行きたい」、「特定のサイトに行きたい」ときに検索するキーワードです。
例えば、ユーザーが「新宿 ランチ」で検索すると、新宿付近でランチができる場所を探していることがわかります。検索結果には、ローカルパック(地図情報とともに出てくる店舗リスト)や、ランチのまとめサイト、グルメのポータルサイトなどが表示されます。

Do(したい)

「何かをしたい」という意図が含まれているアクションに結びつくクエリです。
ユーザーが「革靴の磨き方」で検索すると、検索結果は、革靴の磨き方に関する手順の記事や、You Tube動画のコンテンツで占められるでしょう。

Buy(買いたい)

Buyクエリは、Doクエリの中でも「買いたい、購入したい」という意図のクエリです。
ユーザーが「コーヒー テイクアウト」で検索すると、「コーヒーを外で飲みたい」という意図があることが分かります。検索結果は、テイクアウト可能なコーヒーショップへのリンクや、おすすめのコーヒーショップを紹介する記事で占められるでしょう。

また、クエリに「エリア」を追加すると、「エリア」に応じた近くのコーヒーショップがどこにあるのか分かるようになります。

※参考:Four Moments Every Marketer Should Know – Think with Google

マイクロモーメントの活用方法

マイクロモーメントの検索意図を紐解き、ユーザーが求めている情報を的確に「届け」、そして効果を正しく「測定」すれば、ビジネスに活用することも可能です。

ここからは、Googleが推奨するマイクロモーメントをビジネスチャンスとして活かすための方法について詳しく紹介します。

Step 1 見極める

まずは、消費者とモノ・コトの接点から分析することが重要です。

ユーザーはいつ、どこでスマートフォンを手にしているのか、そしてどのような情報を求めているのか、予測するところから始めます。

前述した「Know(知りたい)」「Go(行きたい)」、「Do(したい)」「Buy(買いたい)」の検索意図を基に、ユーザーの関心を満たせるようなコンテンツの作成ができるとよいでしょう。

例えば、「ユーザーに特定の商品を買わせたい」のであれば、商品を購入できるページ以外にも、どういった場面で商品が必要になるのか、その商品があることでどんな悩みを解消できるのかなど、関連するコンテンツがあれば、ユーザーを獲得できるチャンスが広がります。

また、マイクロモーメントを正確に捉えるためには、よく検索されているキーワードを分析することがポイントです。より深くキーワードの分析をする場合は、市場調査を行うなど、ユーザーがどのような情報を求めているのか把握してもよいでしょう。

Step 2 届ける

見極めることができたら、次にユーザーとの接点を改善します。

例えば、SEO対策を実施して、Googleの検索上位に表示させることができれば、多くのユーザーがサイトにアクセスしてくれることでしょう。

ただ、ユーザーのマイクロモーメントを捉えることができても、サイトの表示が遅い、コンテンツが見にくい、使い勝手が悪いなどといった事情があるとユーザーは離脱してしまいます。サイト内でのユーザー行動をよく分析して、サイトの「使いやすさ」、「見やすさ」を改善することで、ユーザーの離脱を防ぎ、目的のページに誘導しやすくなるでしょう。

Step 3 測定する

最後に、測定と改善を繰り返していきます。

例えば、Google Analyticsのツールを使えば、作成したコンテンツがユーザーにどれくらい見られているか、確認することができます。また、アクセス数に対してどれくらいのユーザーが目的のページに辿り着いているのか、どのようなルートで目的のページに辿り着いているのか、確認することも可能です。

数値として把握することで、課題が浮き彫りになり、改善点が見えてくるでしょう。
PDCAを用いながら、測定と改善を繰り返すことで、効果的に消費者に届ける可能性が高まるハズです。

※参照:マイクロモーメント : 生活のさまざまなシーンで発生するマイクロモーメント – Think with Google

ビジネスにもマイクロモーメントを活用しよう

改めて、マイクロモーメントとは、人々が何かを知りたい、したい、発見したい、見たい、買いたいという欲求に駆られ、反射的にデバイス(主にスマートフォン)を手に取るときの行動のことです。

検索ニーズが多様化し、購買プロセスが変化している現代では、ユーザーのニーズを把握することがむずかしくなってきています。しかしユーザーニーズを理解しなければ、新規開拓やリピーターを獲得することができず、売上も頭打ちになってしまいます。だからこそ、これからの時代を生き抜くためにマイクロモーメントの理解が必要です。

既に、多くの企業がマイクロモーメントの活用に成功しています。マイクロモーメントの活用に成功するには、ユーザーのニーズを的確に把握するなど、いくつかのポイントを押さえることが大切です。

ただ、マイクロモーメントに基づいたコンテンツの作成がすべてではありません。上位表示されているサイトの分析や自社の強みの訴求など、サイトを成功させるには様々な観点からの改善が必要です。

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