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2023年6月29日
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更新日:2023年 08月 24日
【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
ローカルSEOは、地域を限定した検索が行われた際に、検索結果の上位にサイトが表示されることを目的としたSEO施策です。実店舗を構えている場合は近隣の顧客へ訴求する大きなポイントとなるため、近年注目を浴びています。
この記事では、ローカルSEOについて掘り下げて解説します。ローカルSEOにはどのような種類があるのか、具体的なローカルSEO対策、注意点などをご紹介するので、ローカルSEOを行う際の参考にしてください。
目次
ローカルSEOとは、Googleビジネスプロフィールを利用して検索エンジンやマップが自動的にユーザーの検索を最適化し、特定地域に絞った検索結果を表示する仕組みを指します。
例えば、お台場でランチを食べたいとき多くの人が「お台場 ランチ」といったキーワードで検索を行います。このとき、お台場周辺の情報を検索エンジンが自動的に選り分け、順位付けをして表示するのが、ローカルSEOです。
検索時に「お台場」というキーワードを含めなかったとしても、スマートフォンの位置情報などを利用して周辺のランチ情報を順位付け、ピックアップできます。
Googleはユーザーにとっての利便性を第一に考えるため、ユーザーが地域情報を求めていることを推測し、地域を絞った検索結果を表示しています。一般的なSEOとは全く違った順位付けがされているため、ローカルSEO対策に力を入れることで、大手ポータルサイトよりも上位に自社のサイトを表示できる場合もあり、とりわけ中小規模の店舗を経営している場合は、ローカルSEOに力を入れることを強くおすすめします。
SEOとは、検索エンジンで何らかのキーワードを検索した際の最適化システムです。ローカルSEOと違うのは、地域性がないという点で、キーワードによってユーザーが恩恵を受けると予測されるサイトから順に表示されます。
ローカルSEOと同じ意味の言葉に、MEOという言葉があります。正式名称をMap Engine Optimizationといい、正式には、マップエンジン最適化と訳されます。MEO、つまりローカルSEOは、ローカルパックやナレッジパネルに対して正確な情報提供を行い、顧客からのレビューを増やして検索上位を獲得するものです。
SEOには、MEOのような地域性はありません。しかし情報の正確性と、ユーザーの利便性が求められるという点では、MEOとSEOの根底にある考え方は同じといえるでしょう。
SEOとMEOとの違いについて、詳しくは下の記事も参照してください。
ローカルSEOの検索結果には、「ローカルパック」と「ナレッジパネル」の2種類のタイプがあります。
ローカルパックとは、いわば該当する地域情報のパッケージです。ユーザーが求めているであろう情報をパッケージ化し、ひとまとめにしたものを、検索エンジン側で表示してくれます。
ナレッジパネルは、Googleに登録された情報の中から該当する地域情報だけがピックアップされ、検索結果とは別枠で表示されるシステムです。
それぞれについて詳しく解説します。
ローカルパックは、地域情報を検索したときに検索結果の最上部に表示される、検索エンジンがおすすめする情報パッケージです。
検索エンジンに地名とキーワードを入れて検索を行うと、検索結果の最上部には地図が表示されます。また地図の直下には、検索キーワードに合致する店舗の上位3つが表示されます。
店舗の表示欄には、店舗名だけでなく口コミの星の数や店のジャンル、住所、電話番号、営業時間といった基本情報が書かれており、Webサイトと地図アプリへのリンクも表示されるため、店へ向かいたい人が手間なく道順を知ることができます。またこれらの店舗の位置はさきほどの地図にマーカーで表示されており、近くの店や、行きやすい店を視覚的に選ぶことも可能です。
ローカルパックには、スナックパック、ABCパックと呼ばれるバリエーションがあるので併せて確認しましょう。
ローカルスナックパックは、ローカル情報の中でも飲食店や娯楽施設、サービス施設などを検索したときに表示される、ローカルパックの一種です。
検索結果の上部に地図が表示され、その直下にピックアップされた3店舗の情報が表示されるところまでは、通常のローカルパックと共通しています。
ただしローカルスナックパックの場合、店舗情報は口コミの星の数と店のジャンル、住所などが表示されますが、電話番号の表示はありません。またWebサイトと地図アプリへのリンクがなく、店舗情報の右側には、店の内部写真や、飲食店の場合は料理の写真などが表示されます。
ローカルABCパックは「駐車場」「コンビニ」など、目的とする施設のジャンルで検索した場合に表示されます。
表示内容はローカルパックとよく似ていますが、口コミの星の数は表示されません。また3つの店舗にそれぞれ上から、A、B、Cの順でアルファベットが振られており、地図上にもアルファベットで場所が明示されているため、どこにどの施設があるかが一目で分かります。
ローカルパックでは、口コミが良好な店舗が上位表示される可能性がありますが、ローカルABCパックではキーワードや、検索者の居場所から近い位置が優先され、星の数は重視されていないと考えられています。
各ローカルパックでは、検索結果の上位3つに関する情報がパッケージ状で表示されますが、パッケージ下部の「すべて表示」をクリックすると、検索結果すべての一覧を見られます。これがローカルファインダーです。
ローカルファインダーを表示すると、パソコンでは画面を左右2分割し、右側には地図、左側には店の一覧が表示されます。一覧で表示されるのは、店名、口コミの星の数、店舗概要、業態などです。右側の地図にも場所が表示されます。
スマートフォンでローカルファインダーを見たときは、地図の表示がありません。パソコンで見るのと同じ店舗情報に加えて、店舗内外の写真が表示されます。
ナレッジパネルは、店舗名、観光地名称、企業名などをダイレクトに検索したときに表示されるローカル情報です。
パソコンの場合は、検索結果の表示画面が左右に2分割されます。左側には通常の検索結果が表示され、右側には施設概要が表示される形式です。スマートフォンの場合、施設概要は検索バーのすぐ下に表示されるため、通常の検索結果の表示場所は施設概要の直下となります。
いずれの場合も、検索結果をクリックしなくても施設の概要が一目で分かるのがメリットです。施設概要には、施設名、Webサイトや地図アプリへのリンク、口コミの星の数、なども表示されます。
ローカルSEOは普通のSEOと取り組み方が違うため、手間に感じられるかもしれませんが、ローカルビジネスを手掛けている場合はぜひ取り組みたい手法です。
ここでは、ローカルSEOに取り組むメリット、ローカルSEOの効果などを解説します。
ローカルSEOは競合が少なく難易度が低いため取り組みやすく、なおかつ効果の高い手法です。
通常のSEOの場合は日本全国に競合サイトがありますが、ローカルSEOの競合は近隣店舗のみに限られます。また対策内容も、ローカル情報、口コミ対策、キーワード対策のみです。シンプルな作業で効果をあげやすいという点で、非常に取り組みのしやすいSEOと言えます。
ローカルSEOは低コストで対策できるだけでなく、集客に直結しやすく費用対効果が高いのが特徴です。
特定の地域を検索するユーザーは、その地域でやりたいことが決まっており、実行のために検索していることがほとんどです。例えば「お台場 ランチ」のキーワードで検索しているユーザーは、お台場でランチを食べることは決まっており、検索結果によって食べる店を決めようとしています。そのため、検索結果に反映されれば集客に直結しやすいと言えるのです。
ローカルSEOの検索結果では、店舗名と住所の他に、電話番号や、地図アプリへのリンクも表示されます。予約のために電話を掛けたり、地図アプリを開いて経路案内を開始したりといったアクションに移りやすいのが魅力です。
一方でGoogleビジネスプロフィールは無料で運用できるため、経費を掛けずにできる集客の方法として、ローカルSEOは大いに役立てられるでしょう。
ローカルパックに掲載されるためには、ローカルSEOで順位が決まる仕組みや要素を把握しておくと良いでしょう。ここではGoogleビジネスプロフィールに登録する際に意識すべき3つの要素である、関連性・距離・知名度を解説します。
関連性とは、検索されたキーワードと、自社の事業との関連度の高さです。関連度の高さを示す項目には、業種、カテゴリなどがあります。
Googleビジネスプロフィールにおいて、自社の業種やカテゴリ・属性を正しく設定しておくことは、ローカルSEOの基本です。さらに、カテゴリに関連した画像をGoogleビジネスプロフィールに掲載すると有効でしょう。関連した画像とは、例えば飲食店の場合は料理、美容院の場合はヘアカットのメニューなど、業種によって違います。検索ニーズを考慮して画像設定を行うことが大切です。
検索を行うユーザーの場所や、検索キーワードで指定された場所からの距離は、ローカルSEOの評価対象となります。
距離を正確に表示するためには、店舗の住所を正確に登録しておかなければなりません。住所登録が正確だと、店舗の近くで検索したユーザーに対して上位表示されます。また検索結果から地図アプリを使って来店するユーザーもいるため、住所が正確でなければ店が見つけられないということにもなりかねません。
一人でも多くのユーザーを来店につなげるために、正確な住所を設定しましょう。
知名度の高さが、ローカルSEOの表示順位を左右することがあります。知名度は、オンラインにおいてはGoogleビジネスプロフィールの口コミの数、星の数などで評価されますが、この他に検索エンジンが配慮しているのが、オフラインでの知名度、店の認知度です。
従って有名店やチェーン店は、ローカルSEOの表示順位も自然と高くなる傾向があります。そうでない場合も、Web知名度、オフラインの知名度を上げることで、ローカルSEOでの評価をアップできるでしょう。Web上で口コミを集めたり、ユーザーに配慮をした情報発信、SEOで、表示順位を上げることが可能です。
NAPとは、Name(名称)Address(住所)Phone(電話番号)の3つの情報です。これらの表記が、どのWebサイトを見たときも統一されているように気を配りましょう。
NAPは一見して変えようのない部分ですが、Googleビジネスプロフィール、自社のWebサイト、SNS、ポータルサイトなどを参照すると、意外に表記ゆれが起こっていることがあります。
例えば名称の「株式会社○○」と「(株)○○」、電話番号の「(03)0000-0000」と「03-0000-0000」、住所の「5丁目7番地1」と「5-7-1」、「○○ビル1階」と「○○ビル1F」などです。
Web上の情報が統一されていないと、検索エンジンがそれぞれを別々のものだと判断してしまうため、Web上の情報が少ない企業と認識され、検索結果の表示順位が下げられる可能性が高くなります。
店舗を利用してくれるユーザーの混乱を避けるためにも、どのWebサイトでも自店舗の情報が完全に一致するよう、表記登録を確認しましょう。
ここまではローカルSEOで順位が決まる仕組みを見てきましたが、条件を満たすためにはどのような対策をとると良いのでしょうか。ここでは、ローカルSEOで行うべき対策を具体的に解説します。
ローカルSEOで行うべき第一の対策は、Googleビジネスプロフィールのアカウントを解説し、店舗情報を充実させることです。
Googleビジネスプロフィールは、Googleのサービス内で自社の店舗情報を管理することのできるシステムで、Googleによって公式に提供されています。
Googleビジネスプロフィールでは、ビジネス名やカテゴリ、サービス提供地域、営業時間、電話番号、WebサイトURLなどが入力できるため、全て誤りのないようしっかりと入力しましょう。店舗の公式Webサイトがない場合、公式SNSアカウントのURLが登録できます。
Googleビジネスプロフィールのアカウントを設定する際は、オーナー確認もあわせて行います。
オーナー確認とは、店舗のなりすまし登録などの不正や、誤った情報の登録などを防ぐために、Googleと店舗オーナーとの間で行われる確認作業です。オーナー確認が行われていないと、Googleが公式に提供する投稿機能が使えない、口コミに返信できない、店舗からの写真提供ができないなど、ローカルSEOにとってマイナス要素が大きいと言えます。
オーナー確認の方法には、電話、テキストメッセージ、メール、録画、ライブ ビデオチャット、ハガキなど、いくつもの方法が用意されているため、都合の良いものを選択しましょう。オーナー確認ボタンから、画面の指示に従うことで確認が完了します。
オーナー確認が済んでから、審査結果が出るまでは1週間ほど掛かるのが通常です。しかし、すでにGoogleでSearch Consoleを利用している場合などは、審査期間を必要としないケースもあります。
ローカルSEOにとって、ユーザーからのレビューも重要な項目です。レビューの内容は、その店舗や事業がユーザーからどの程度人気を集めているかを知る指標になります。Googleにとって、ローカルSEOの判断基準である「知名度」の多くは口コミの量と質から判断されていると言って良いでしょう。
また口コミの内容や、星の数は、ローカルパックにダイレクトに表示されます。ユーザーが星の数から店舗の人気度を判断し、訪問するかどうかを決めることも多く、口コミと評価のローカルSEOへの影響度は年々高まっている重要な要素です。
口コミへの返信機能を使って、可能な限りの返信を行うことも、ローカルSEOには重要な対策の一つです。ここでいう口コミはGoogleビジネスプロフィールに寄せられたものの他、SNS、ポータルサイトなどへ書き込まれたものなど全てが対象です。
寄せられた口コミへ返信を行うことで、検索エンジンは「検索されたキーワードと、この店舗とは関連性が高い」と判断します。これらの理由によって、ローカルSEOでの評価が高くなることが考えられるでしょう。
一方、返信がなければ関連していないビジネスと判断されてしまうこともあり、ローカルビジネスにとっては不利です。また、ユーザーにとっても口コミに対して店舗からの返信があることで、良い印象につながります。
Webサイトで被リンクやサイテーションを獲得することで、最終的にローカルSEOでの評価も上げることができます。
被リンクとは、ナチュラルリンクとも言われ、自社のWebサイト以外のWebサイトから貼られたリンクです。リンクを貼られるということは、ユーザーの役に立つ良質なコンテンツであると判断されるため、SEOの評価が上がります。SNSで拡散されたリンクは、被リンクとして扱われます。またプレスリリースを発信すると、WebメディアやWebニュースが店舗や商品、サービスを取り上げてくれることがあります。これも被リンクの一種です。
サイテーションとは、SNSや他のWebサイトで、自社の社名、ブランド名などが言及されることを指します。従って特徴的なサービス、視覚的に鮮やかな商品など、自社の提供するものにメディアやSNSで紹介されやすい要素を持たせることは、ローカルSEO対策にも効果的です。
自社のWebサイトで、ローカルSEO以外の、通常のSEO対策を行うことも効果的です。
Web検索結果における検索順位は、ローカル検索結果の検索順位と相互に作用していると考えられます。商品やサービスあるいは店舗について話題性があるということは、ユーザーに求めている情報である可能性も高く、SEOで高評価を得やすくなるためです。
従って、SEOによってMEOなどのローカルSEOへの相乗効果が期待できます。ローカルSEO対策の一環として、自社サイトのSEO対策を行うと良いでしょう。
ローカルSEOを行う際は、Googleビジネスプロフィールのガイドラインに注意を払う必要があります。
Googleがビジネスプロフィールの運用に関して公開しているのが、『ビジネスプロフィールに関連するすべてのポリシーとガイドライン』と題する文書です。このガイドラインには以下の項目が掲載されています。
これらのいずれかに違反した場合、ローカル検索結果に表示されなくなるペナルティを受けてしまいます。ローカルSEO対策をする際には、『ビジネスプロフィールに関連するすべてのポリシーとガイドライン』の内容をよく読み理解しておくことが大切です。
ローカルSEOは、検索エンジンが地域に根ざした検索結果を表示する機能です。ユーザーの多くが、アクションを起こすことを前提にローカルな検索を行っているため、ローカルSEOの順位を上げて検索結果に表示されるようになると、集客に大きな効果があります。
ただし本記事で見てきたとおり、ローカルSEOでとりわけ目立って表示されるのは上位3つの店舗です。上位の検索結果に表示されるためには、対策が必ず必要になります。記事で紹介してきたさまざまな方法を参考に、さっそくローカルSEOに取り組んでみましょう。
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