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更新日:2022年 11月 30日
【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
「NPS」という言葉をご存じでしょうか。
NPSとは、企業やその企業の製品、ブランドに対する信頼や愛着の度合い(顧客ロイヤルティ)を数値化する指標です。
最近では、収益向上を実現するためにNPSを導入する企業も増えています。
NPSは顧客満足度と間違われることもよくあります。ここでは、NPSと顧客満足度の違いについても併せて解説していきます。
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目次
NPSとは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略で、簡単に表現すると、商品を購入したりサービスを受けた顧客が「どれくらいその商品やサービスに対して、好意や信頼を持っているのか?」を表した指標です。
以下のようなアンケート表を見たことがあるという人も多いのではないでしょうか?
これまで、この顧客ロイヤルティを計測することは、難しいと言われてきました。しかし、NPSという指標を用いることで、数値化することが可能になりました。
業績と強い相関関係があるということがわかり、近年では導入する企業が増加傾向にあります。
顧客が「その商品やサービスをどう評価しているのか?」ということがわかるため、長期的な収益増加に繋がることになります。
海外ではAppleやAmazonといった大手の企業が導入をしており、日本の企業においても認知度が高くなってきています。
NPSを測る際には、「あなたはこの商品を同僚や友人に薦める可能性はどのくらいありますか?」といった質問に0~10の11段階で回答してくれた人を3つのカテゴリーに分けます。
0点~6点を付けた人を「批判者」、7・8点を付けた人を「中立者」、9・10点を付けた人を「推奨者」といった3つのタイプに分類します。
3つのカテゴリーの内、「推奨者」は再度購入してくれる割合が高く、紹介客の多くが推奨者からの紹介であることがほとんどです。
一方で「批判者」に関しては、口コミで否定的な意見を書いたり、新規顧客の購入意欲をそぐような存在になり得ると言えます。
NPSの数値は、「推奨者の割合(%)」-「批判者の割合(%)」で算出します。
例えば、100人の回答者がいたとして、そのうち、9・10点の「推奨者」が20人、0~6点の「批判者」が50人だったとすると、NPSは「20」-「50」で「-30」となります。
NPSは、サンプルの数が多いほど高い精度の値を出すことができます。
顧客満足度とは、商品やサービスに対しての「現時点」での満足度を図る指標です。
あくまで「現時点」での満足度になるので、仮に高い指標を獲得できても他に良いサービスや商品があると乗り換えられてしまう可能性があります。
現状の満足度が高いからと言ってリピート客になるとは限らないですし、その後の収益に繋がりやすいとも言いづらいです。
一方でNPSの場合は、「同僚や友人などに薦めたいと思いますか?」という質問をすることで、顧客が紹介や口コミでサービスを広めてくれる可能性があるかを探ることができます。
身の回りの人に薦めたいと思っている顧客が多いということは、将来的なサービスの認知や、収益と連動する可能性があると考えられ、これが顧客満足度との大きな違いとなります。
NPSには以下のような3つのメリットがあります。
NPSは1つの質問をするだけですし、回答者においてもただ点数を付けるだけでいいのでのシンプルな計測方法です。
また、アンケートは商品やサービスを利用してくれた顧客に向けてDMを送付したり、自社のWebサイトに掲載するといった形をとるため簡単に実行できます。
アンケートに対する返信があった場合には、スプレッドシートなどで管理すれば計測も簡単に行なうことができるようになります。
また、明確な数値がデータとして出てくるため、専門家でなくても理解がしやすい指標です。
NPSは同じ質問で統一して計測ができるため、競合他社との比較が簡単にできます。
具体的には、NPSは商品やサービスにおいてのスコアが数値として表せるため、同業界の中では自社のスコアが競合他社の商品やサービスのスコアよりも低ければ、どの部分を改善すればよいのかということを検討する材料に繋がります。
つまり、業界内における自社の立ち位置が把握できるといったメリットがあります。
ただし、業界が異なる企業との比較はできません。なぜなら、業界が異なることによって、NPSの平均値が変化してしまうからです。
先に述べたとおり、NPSは将来の収益と連動する可能性があります。
得られた数値を分析し、改善を行うことで、事業の成長、収益の増加につなげることができます。
改善した結果、さらなる「推奨者」を得ることで、事業の成長、収益の両面で良いサイクルを生むことができます。
一方でNPSには以下のような2つのデメリットも存在します。
回答者は専門家ではなく、一般ユーザーになります。
そのため、感覚には個人差が大きな要素として含まれます。回答の中には「評価の理由がわかりにくい」といったように科学的な根拠がないという意見もあります。
日本の企業においても近年、NPSを導入する傾向が強まってきております。しかし、海外の企業が調査した際に、日本人の習性として中間点である5に評価が集まりやすい傾向が見られるという結果が出ております。
そうなると算出方法を考えた場合に、スコアがマイナスになってしまうケースが多く見られるということになります。
その場合、ユーザーは商品やサービスを提供している企業のマイナス評価を目にすることになりますので、「マイナススコアの企業から商品やサービスを購入するのは抵抗がある」といった心理が働き、イメージが悪くなってしまうこともあります。
将来的な事業の収益性と強い連動性があるNPSですが、ただ調査を行い、現在地を知るだけでは不十分です。
収益増加のためには得られた結果をうまく活用して、商品やサービスの改善に繋げていくことが大事です。
NPSを有効に活用して、ぜひ商品やサービスの認知向上、収益増加に役立ててください。