SEOと文字数は関係ある?検索エンジンで上位表示を目指すためのコンテンツの作り方
2023年5月22日
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【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
オウンドメディアの運用は、「資産を蓄積できる」「広告費を抑えられる」といったメリットがあります。一方で、SEOの重要性が理解できていなければ高い効果は得られません。
オウンドメディアのメリットを十分に得るには、SEOをしっかり行い、キーワード検索による流入を増やすことが重要です。本記事では、SEOの基本から有効な施策、運用のポイントまで詳しく解説します。
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目次
オウンドメディアとは、自社で保有するすべてのメディアを指します。広義では会社案内、製品カタログ、パンフレットなどもオウンドメディアに含まれますが、SEOが必要なオウンドメディアとしてはWebサイトが挙げられます。
企業の情報を発信するWebサイトは、コーポレートサイトとオウンドメディアの主に2種類があります。コーポレートサイトの目的は、会社概要、企業理念、事業内容といった企業に関する基本情報の掲載です。オウンドメディアは、ユーザーとの長期的な関係構築を目的としており、継続的に有益な情報を発信していきます。
まずは、企業がオウンドメディアを運用するメリットを3つ見ていきましょう。
オウンドメディアはWebに自社コンテンツが蓄積されていくため、企業にとって資産となります。企業からの発信手段はSNSやメールマガジンもありますが、過去の情報が流れていってしまい、ターゲットにタイミング良くコンテンツを配信するのがなかなか困難です。せっかく有益な情報を発信しても、刺さるユーザーに届かなければ高い効果は見込めません。
オウンドメディアは新規客も既存客も過去の記事にアクセスできるため、継続的な流入が期待できます。また、情報の検索も容易なので、営業ツールとして活用することも可能です。「顧客先に印刷して持参する」「イベント会場のタッチパネルで操作できるようにする」といったクロスメディア展開を行うことで、資産性は向上します。
自社の認知と価値向上を目指すブランディングは、企業にとって欠かせない戦略の一つです。オウンドメディアはコンテンツの質と内容を自社でコントロールしながら情報を発信できるため、ターゲットを絞ったアプローチが容易になります。
年齢、性別、ライフスタイルによってユーザーが求める情報は異なります。あえてターゲット層を限定的にすることで、訴求力の高い情報発信ができ、ポジティブな印象を持ってもらいやすくなります。ブランディングでは、一貫性のある情報を継続して発信していくことが重要です。ユーザーへ価値のある情報を発信し続けることで商品やサービスの認知度と信頼度は高まります。「有益な情報を発信しているWebサイト」という認知が広がれば、オウンドメディアを繰り返し訪れるリピーターが増え、ファンの獲得にもつながるでしょう。
ユーザーと接触できる媒体は、オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアの3種類があります。ペイドメディアは費用を支払って掲載する媒体で、テレビ、新聞、大手ポータルサイトなどが挙げられます。アーンドメディアはユーザー自身が情報を発信する媒体で、SNS上での口コミ・評価などが含まれます。
ペイドメディアは掲載ごとに広告費の支払いが必要ですが、オウンドメディアは有益な記事を増やしていくことで自然検索で上位表示されやすくなり、継続的な流入が見込めます。アーンドメディアではネガティブな情報が拡散してしまうリスクがありますが、自社で運用するオウンドメディアでは届けたい情報をコントロールすることも容易です。オウンドメディアの運用にはリソースとコストがかかりますが、軌道に乗せることができれば大きな集客ツールとなるのです。
オウンドメディアでは新規ユーザーを獲得するために、自然流入によって継続的な集客を行う必要があります。そのためには、検索で上位表示されるためのSEOが欠かせません。自然流入とは、キーワード検索をして表示された一覧からユーザーがサイトに訪れることを指します。キーワード検索では広告費が発生する広告枠が設定されていますが、広告枠からの集客は自然流入には含まれません。
SEOはコンテンツの制作だけではなく、オウンドメディア全体について施策を行うことが重要です。具体的には「コンテンツ施策」「内部施策」「外部施策」の3つに分けることができるので、それぞれについて詳しく解説します。
Googleの検索ニーズに合わせて、質の高いコンテンツを発信し続ける施策です。コンテンツの質は検索結果に大きく影響するため、より高いレベルを目指してさまざまな施策を行う必要があります。
検索で上位に表示させるためには、コンテンツの信頼性も重要です。官公庁や大手企業が運営するサイトは信頼性が高く、上位に表示されやすい傾向です。反対に誰が書いたかわからない記事は評価が低くなります。「専門家に監修してもらう」「書き手の情報を追加」するなど、コンテンツ全体の信頼性を高める仕組みを検討してみましょう。
GoogleのクローラーにWebサイトの内容を正しく評価してもらえるよう整備する施策です。クローラーとはネット上のサイトを巡回して、最適な検索結果が表示できるよう情報を収集するプログラムです。内部施策ではオウンドメディアを評価させるため、主に次の施策を行います。
Googleは「ユーザーの利便性を第一」にコンテンツを評価します。よって、パソコン、スマホ、タブレットなどマルチデバイスに対応していることも重要です。ユーザーファーストを意識しながら、クローラーにオウンドメディアを適切に評価させるための工夫も取り入れましょう。
参考:Google. 「Google が掲げる10の事実」. https://about.google/philosophy/?hl=ja, (2023年5月2日).
他のWebサイトやSNSにコンテンツのURLがリンクされることで、評価を高める施策です。被リンク、外部リンク、バックリンクと呼ばれていて、信頼性の高い外部サイトから引用されるほど質の良いコンテンツを発信していると判断されます。
被リンクは引用された数よりも質が重視されると考えられており、被リンクの数が多くても引用元が信頼度の低い怪しいサイトばかりだと評価は上がりません。外部施策はSEOとして有効ですが、被リンクの数を求めるのではなく、信頼性の高いサイトに引用されるような有益なコンテンツの制作を目指しましょう。
Googleの検索順位を上げるためにはクローラーを意識することがポイントです。クローラーは世界中のサイトを定期的に巡回しており、新しい情報を見つけるとインデックスと呼ばれるデータベースに登録します。
インデックス登録されることで、初めて検索結果に表示される土台ができます。良質なコンテンツを制作しても、サイト構造に問題がありインデックスされていなければ、検索結果に表示されることはありません。クローラーやインデックスについて詳しく知りたい場合は、インターネット検索の分析ツール「Google Search Console」の活用も検討してみましょう。
インデックスされたサイトは、アルゴリズムで情報を分解して評価されます。評価の基準は、サイト構造、検索キーワードとの関連性、情報の有益性をはじめ多岐に渡っており、更新も頻繁です。個別のアルゴリズムにアプローチするのではなく、ユーザーにとって良質なコンテンツを制作することが、結果として検索順位の向上につながります。
参考:Google Search Console. 「Google Search Console へようこそ」. https://search.google.com/search-console/welcome, (2023年5月8日).
オウンドメディアを運用する前に、SEOとして基本的なポイントを理解しておきましょう。SEOにはさまざまな種類があり、目的によって最適な手法は異なります。ここでは、最低限知っておきたい3つの要点を解説します。
日本の検索エンジンの約76%を占めるGoogleの評価を得ることが検索の上位表示につながります。そのため、Googleがどのような方針を持っているのかを知っておくことが大切です。「Googleが掲げる10の事実」を把握することで、Googleへの理解を深められるでしょう。
引用:Google. 「Google が掲げる 10 の事実」
Googleは、従来の常識にとらわれない新しいサービス作りを評価します。「ユーザーにとって何が有益か」を追求し、実用性のあるコンテンツの発信を目指しましょう。
参考:Statcounter. 「日本における検索エンジン市場シェア」
Googleの検索品質評価ガイドラインで最重要項目となっているのが「E-E-A-T」です。Experience(経験・体験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼性)の頭文字をとって、E-E-A-Tと呼ばれています。オウンドメディアのSEOでは、E-E-A-Tを理解した上で質の高いコンテンツの制作が求められます。
以前は専門性、権威性、信頼性の3点が評価されていましたが、2022年にガイドラインが変更されて、新たに「Experience(経験・体験)」の項目が追加されました。Experience(経験・体験)では、「実際に製品を使用している」「誰かの経験を伝えている」といったリアルな体験が評価されます。
参考:Google 検索セントラル. 「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-TにExperienceのEを追加」
Googleではユーザーファーストが求められるため、一方的に商品やサービスの魅力・強みを伝えるだけでは高い評価は得られません。オウンドメディアでは、企業が伝えたいことを伝える場ではなく、ユーザーの問題解決に役立つコンテンツの制作を行いましょう。
コンテンツには信頼性や独自性も求められるため、正確かつ有益な情報の発信をしなければなりません。専門的な言葉をわかりやすく言い換えるなど、ユーザーに誤解の生じないよう意識することがポイントです。
コンテンツ施策は、質の高いコンテンツを制作することでSEOの強化を目指します。コンテンツは増産すれば良いわけではなく、キーワード選定やテキスト、画像の作成・タグ付など、細かい部分までSEOが可能です。一つひとつの施策をしっかり行うことで、より効果的で質の高いコンテンツが制作できるでしょう。
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
「どのキーワードで検索上位になりたいのか」を考えながらコンテンツを制作します。キーワード選定の前準備として、キーワード調査も欠かせません。特定のキーワードが検索された回数(検索ボリューム)、キーワードに関連して表示される検索候補(サジェスト)を調査することで、SEO成果を高められます。
検索ボリュームが大きい「ビッグキーワード」は競合サイトが多くなってしまうため、検索ボリュームが比較的少ない「ミドルキーワード」や複数のキーワードを組み合わせた「ロングテールキーワード」をあえて選定する方法もあります。
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SEOでは「ユーザーの課題を解決するコンテンツ制作」が大前提です。ユーザーのニーズに応えるためには、「なぜこのキーワードを調べているのか」「最終的に知りたい情報は何か」を明確にする必要があります。
ユーザーの属性や悩み、探している情報、何をゴールとするか、などさまざまな視点から分析するとニーズがつかみやすくなります。
また、選定したキーワードで上位表示されているコンテンツはGoogleから「良質なコンテンツ」と評価されているため、内容を参考にするのもおすすめです。ただし、類似性が高すぎるとコピーコンテンツと見なされてペナルティが科されることもあるため、自社の独自性も必ず示しましょう。
キーワード選定やユーザー分析が完了したら、コンテンツの制作に取り掛かります。始めにコンテンツの構成案を作成し、見出しや大まかな内容を決めていきます。
情報を不足なくユーザーへ伝える「網羅性」も重要ですが、文字数を増やしたいからといって関連性が薄い情報まで追加するのは避けましょう。先述した「E-E-A-T」を意識しながら、過不足のないコンテンツを制作していきます。
コンテンツSEOでは独自性が重要視されるため、ユーザーのアンケートや口コミの情報を活用するのも効果的です。「Experience(経験・体験)」の項目も追加されたことで、よりリアルな体験が評価されやすい傾向にあります。
アンケートや口コミを通してユーザーとコミュニケーションも取れるため、企業のブランディングにもつながります。あえて低評価のコメントを掲載することで、サイトの信頼性が高いと評価される可能性もあるでしょう。
コンテンツに画像を活用すると、自然検索だけでなく画像検索からの流入も期待できます。画像SEOに力を入れ始めている企業も増えてきているため、コンテンツ制作でも役立てましょう。画像SEOには、次のポイントを意識すると、Googleの評価が高くなります。
alt(オルト)属性とは、画像について説明を行うテキストで、Googleからの検索性を高められます。キャプションは画像前後に挿入するテキストで、ユーザーの理解を深めるのに役立ちます。alt属性とキャプションは共にテキスト情報ですが、alt属性はGoogleクローラーのため、キャプションはサイトを訪れるユーザーのために挿入します。
内部施策はオウンドメディアの構造やシステム、サイト内の設定など細かい作業が多いですが、とても重要な施策ばかりです。画像SEOでも触れたとおり、サイトの評価を高めるためにはクローラーとユーザーの両方を意識したサイト構造にする必要があります。
サイト構造をシンプルにすることで、クローラーが全ページを見つけやすくなります。目安はトップページから3クリックでどのページにも到達できることです。例えば、「第一階層:トップページ」「第二階層:法人のお客様、個人のお客様」「第三階層:事例、製品、サポート」とすることで、シンプルなサイトが構築できます。情報量が多いと階層が深くなりがちですが、クリック数が増えるとユーザーの快適性は低下します。階層ごとにカテゴリを設定して、求める情報にスムーズにアクセスできるような構造に仕上げましょう。
サイト構造だけでなく、URLもシンプルにすることで検索性は向上します。URLは日本語ではなく英単語の組み合わせが基本です。先ほどの例では、「法人のお客様:business」「個人のお客様:personal」とすることで、URLが簡素化できます。日本語のURLはSNS投稿やコピー&ペーストしたときに文字化けしたような文字列に置き換わってしまうため、シンプルでわかりやすい英単語を設定しましょう。
タイトルやメタタグには、コンテンツがどのようなものなのか表す重要な役割があります。タイトルタグ、メタタグ、hタグ(見出しタグ)を適切に使うことで、クローラーからの評価が高くなり、検索順位にも影響を与えます。タグの最適化はユーザーのクリック率にも直結するため、次の2点を意識してみましょう。
メタディスクリプションとは、コンテンツの概要を記したテキスト情報です。キーワード検索結果画面に表示されるので、ユーザーは「自分の求めている情報か」をメタディスクリプションから判断します。サイトに興味を持ってもらうきっかけとなる大切な要素で、文字数は80〜120字程度にまとめるのが一般的です。
同時にタイトルタグを設定するとSEO効果が高まります。タイトルタグは検索結果で表示される30文字前後がおすすめです。表示しきれない文字数は「…」表記で省略されるため、ユーザーに正確な情報を伝えられません。タイトルにはキーワードを含める必要がありますが、ロングテールキーワードの場合は、30文字前後に収まらない可能性もあります。キーワードが長かったり、複数のキーワードを設定していたりするときは、タイトルタグとメタディスクリプションにキーワードを振り分けることで、訴求力のある情報を発信できます。
noindexタグを設定することで、あえてページを検索エンジンにインデックスされないようにできます。情報量が少ない低品質コンテンツやあまり重要な情報が記載されていないページは、検索エンジンから低評価を受けてしまう可能性があります。noindexにすることで、サイト全体の評価に影響を与えることなく公開できることがメリットです。
例えば申し込みフォーム、確認ページ、リンクテキストのみのサイトマップ、重複したコンテンツなどは、自動生成されたアフィリエイトページとして低く評価される可能性もあるため、リスクを避ける方法としてnoindexタグが有効です。
パンくずリストとは、ページの階層をリスト化して表示したものです。パンくずリストを設置することで、クローラーがサイトの隅々まで巡回しやすくなり、インデックスの最適化が期待できます。ユーザーにとっても、自分がどの階層にいるか把握しやすくなり、回遊率・滞在時間の向上や直帰率の低下などにつながります。
パンくずリストのアンカーテキストには、設定したキーワードを含めるのが効果的です。アンカーテキストとは、リンク先の内容を端的に表したテキストです。ユーザーは、アンカーテキストからリンクをクリックするかを判断します。アンカーテキストにキーワードを含むことでクローラーに評価されやすくなりますが、リンク先の内容と関連性が低いと信頼性は下がります。パンくずリストのアンカーテキストにキーワードを含めるときは、リンク先の内容との関連性を重視することがポイントです。
グローバルナビゲーションとは、サイトの上部に横長で配置されているメニューで、すべてのページで共通して表示されます。グローバルナビゲーションがあれば、どのような全体像を持ったサイトなのかおおよその見当をつけることができます。
パンくずリストと同様にユーザーの滞在時間を増やし、クローラーもサイト内を巡回しやすいといった効果も見込めます。検索エンジンに評価してもらいたい重要なページ、比較的高い階層のページをグローバルナビゲーションとして設置しましょう。
XMLサイトマップとは、クローラー向けに記載したXML形式のファイルで、URLや最終更新日などの情報が含まれています。XMLサイトマップは、上位表示されるための直接的な施策ではありませんが、コンテンツを正しく管理していくために役立つツールです。
XMLサイトマップを活用すれば、インデックスされていないページのチェックもできるので、早急な対処が可能になります。
関連のあるコンテンツへのリンクを設置することで、ユーザーが欲している情報へたどり着けるようサポートできます。リンク先に誘導してアクセス数を増やすことで、コンテンツの高評価にもつながるでしょう。商品購入ページなどがあれば、内部リンクを設置することで売上アップも期待できます。
ただし、むやみに内部リンクを増やすとユーザーにとって負担となるため、適切な箇所と量にとどめることが大切です。
ページの表示速度が遅いと、ユーザーにストレスを与えることになり、離脱率が高まります。検索エンジンの評価も低くなるため、重要な対策の一つです。
具体的な改善策は、「適切なスペックのサーバーを借りる」「キャッシュを設定する」「画像を圧縮する」などがあります。キャッシュとは、一度表示したページのデータを保存する機能で、初回アクセス時より表示速度を早くすることができます。
構造化データとは、クローラーが認識しやすいよう整形されたデータです。通常マークアップでは、「○○株式会社」は単なるテキスト情報として認識されますが、構造化データで「会社名:○○株式会社」とアイテムのプロパティを指定することでクローラーがテキストの意味を理解できるようになります。
構造化データをマークアップすることで、コンテンツのインデックスを早めることにつながります。
OGP(Open Graph Protocol)とは、コンテンツをSNS上でシェアするための仕組みです。OGPをページごとに設定することで、タイトル、イメージ画像、概要を正しく伝えられます。
TwitterやFacebookをはじめとするSNSとの連携は、SEOの観点からも重要度が高まっています。SNSのシェアでは画像によってクリック率が大きく異なるため、コンテンツの内容と関連している画像、興味を引くような画像を選ぶよう意識しましょう。
レスポンシブ対応とは、デバイスごとにデザインやレイアウトを最適化して表示させる仕組みです。Googleのモバイルファーストインデックス(MFI)の観点からも、スマートフォンサイトのユーザビリティが重視されています。
スマートフォンとパソコンのいずれからも同じURLで見られるようにすることで、運用が楽になるというメリットもあります。
参考:Google 検索セントラル. 「モバイル ファースト インデックスの展開」
外部施策では、主に被リンクの獲得やユーザーへの情報発信などが挙げられます。内部施策は自社で戦略を練った上で展開できますが、外部施策はコントロールが難しいところがあります。
まずは、それぞれの施策内容とポイントについて具体的に見ていきましょう。
被リンクとは、オウンドメディア以外の外部サイトから紐づけられたリンクを指します。官公庁、大手企業、専門家が監修したサイトなど、信頼性の高いところから被リンクを獲得できると、オウンドメディアの評価も上がります。質の高い被リンクを獲得するには、「有益なデータを公開する」「徹底的に情報を網羅した記事を制作する」などコンテンツの質を高めることが重要です。
SNSで有益な情報を発信することも外部施策として有効です。コンテンツのURLがSNSでシェアされることで、被リンクの獲得につながります。トレンドに絡めた情報や自社の業界でしか知られていないノウハウなどを発信すると、興味を持ってもらいやすく、情報の拡散も期待できるでしょう。
SNS運用に力を入れたい場合は、コンテンツページやトップページにSNSのシェアボタンを設置するのもおすすめです。
プレスリリースは信頼性の高い情報として、さまざまなサイトからの被リンクが期待できます。発信した内容が被リンク先で転載・引用されると、企業名・サービス名も認知してもらいやすくなるでしょう。
具体的に、次のような情報はプレスリリースが向いています。
しかし、多くの人の目に触れてほしいからといって、同じ内容を何度も配信したり、情報を小出しにしたりするのは逆効果です。適切な内容と頻度でプレスリリースを発信することが、質の高い被リンクの獲得につながります。
オウンドメディアは継続的にコンテンツを制作し、長期で運用していかなければなりません。運用期間が長くなると、課題や改善点などが見えてくることもあるでしょう。定期的に運用を見直すことは大切ですが、オウンドメディアのコンセプトから外れず、一貫した情報の発信を続けることが大切です。
ここでは、効果の高いオウンドメディアを運用していくためのポイントを5つ紹介します。
GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどの分析ツールを活用し、オウンドメディアの効果測定をすることで、課題が発見しやすくなります。Googleアナリティクスとは、Webサイトのアクセス解析ツールです。無料で利用でき、サイトを訪れたユーザーの特徴やコンテンツの閲覧数などが可視化できます。
Googleサーチコンソールは、インターネット検索の分析ツールです。検索パフォーマンスやURL検査など、SEOに欠かせない情報が無料で収集できます。検索パフォーマンスは、「ユーザーがどのようなキーワードで検索してサイトを訪れたのか」を把握するための機能です。URL検査では、インデックスの有無がチェックでき、ページ内のエラーを解決して適切な表示に修正するのに役立ちます。
Googleアナリティクスはサイトを訪れたあとの行動分析、Googleサーチコンソールはサイトを訪れる前のユーザー分析として活用できます。GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールを連携させることで、SEO効果をさらに高めることが可能です。これらの分析ツールを活用した効果測定では、次の項目をチェックしましょう。
オウンドメディアではコンテンツごとに、「見積もり依頼」「商品の購入」などの成果を設定します。コンバージョン率とは、サイトを訪れたユーザーがどれだけ目的行動をとったのかを測る指標です。分析ツールを活用することで、ユーザーがどのようにサイトを訪れて、どのコンテンツに魅力を感じるのかが把握できます。
リライトはオウンドメディアの重要な施策の一つです。Googleの検索アルゴリズムの変化やトレンドの変化などに応じて、内容が古くなったり不足したりするため、長期で運用をしていくためにはリライトが欠かせません。情報が古いとコンテンツの信頼性が下がり、SEOにも悪影響を及ぼす可能性があります。
リライトを始める目安は、コンテンツ数が50から100を超えてきた頃です。既にコンテンツ数が数百あるサイトは、新規作成よりもリライトに重きをおいた方が良いでしょう。
UX(ユーザーエクスペリエンス)はユーザーがオウンドメディアから得る経験、UI(ユーザーインターフェイス)はユーザーとオウンドメディアの接点を意味します。
定期的にUX/UIを見直すことで、サイトの快適性を維持できます。具体的には、「商品やサービスのターゲット層にあったデザインか」「コンテンツが増えすぎて探しにくくないか」「画像や文字は見やすいか」などをチェックしましょう。
また、ユーザー数の増加に合わせてサーバーの見直しなども必要です。
外部施策でSNSを活用するように、検索エンジン以外でコンテンツを拡散するチャネルを開設すると、集客効果を高められます。拡散に向いているチャネルは、SNSだけでなくYoutubeもあります。Twitterはテキスト、Instagramは写真、Youtubeは動画など、それぞれで特徴が異なるため、複数のチャネルを組み合わせることで相乗効果が期待できるでしょう。
検索エンジンだけでなく、SNSを使って検索するユーザーも増えているため、新規ユーザーの獲得機会も広がります。
オウンドメディアを継続的に運用するには、体制が整っていなければなりません。編集者・ライター・ディレクター・デザイナー・エンジニアなど役割を分担し、それぞれ業務の連携をとって効率的に進めていきます。また、人数が増えてもコンテンツの質を担保できるよう、ルールやマニュアルを策定し、運用体制を構築することも重要です。
社内のリソースに不安がある場合は、オウンドメディアの運用代行、コンテンツ制作のみ外注するなど、外部リソースの活用も検討しましょう。
クローラーがサイトを認識して評価するまでに時間がかかるため、オウンドメディアを立ち上げてからSEOの効果を得られるまでは、一般的に3カ月から6カ月程度かかります。目に見える成果が出なくてもコンテンツを制作し続けることが大切です。
ただし、既存の自社サイトやWebサイトのドメインの配下にオウンドメディアを開設する場合は、従来のドメインパワーを受け継げるため、これよりも早く効果が出るケースもあります。ドメインパワーとは、検索エンジンからの信頼度を示す指標で、強いほどSEOでも上位表示されやすい傾向です。
自社商品やブランドとオウンドメディアで扱うテーマが近ければ、コーポレートサイトのサブドメインやサブディレクトリの活用も検討すると良いでしょう。
オウンドメディアのSEOは「コンテンツ施策」「内部施策」「外部施策」を包括的に行うことが重要です。質の高いコンテンツを制作しているのに、集客につながらない場合は、サイト構造やキーワード選定に問題があるのかもしれません。
Googleではクローラーと呼ばれるプログラムがサイトの情報を収集して検索順位に反映します。クローラーとユーザー双方に向けた施策を取り入れることで、オウンドメディアの評価は高まります。分析ツールを活用し、定期的な運用の見直しを行いながら、検索順位の向上を目指しましょう。 ジオコードでは、SEOコンサルティングやライティング代行を行っています。18年間で培ってきた実績とノウハウで、お客様のオウンドメディアをサポートします。何から始めれば良いのか、どのようなコンテンツを制作すれば良いのか迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。