SEOとドメインの関係性とは?ドメインパワーを高める方法や注意点も解説 SEOとドメインの関係性とは?ドメインパワーを高める方法や注意点も解説

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

自社サイトを検索結果で上位表示させるために、SEO対策の一環としてドメインとSEOの関係性を理解することも大切です。インターネット上の住所であるドメインは、選ぶ際に知っておきたいポイントがあるので確認しておきましょう。

本記事では、SEOとドメインの関係性やSEO対策の効果を高めるドメインについて説明します。また、ドメインパワーを高めるための具体的な方法などもご紹介しますので、自社サイトを上位表示させるためにぜひ参考にしてください。

また、企業でSEOを担当されている方向けに、当社独自のSEOチェック項目から、基本的なものを抜粋した「SEOチェックシート&マニュアル」を作成しました。ぜひ、自分で実践される際にご活用ください。
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ドメインとSEOの関係性

ドメインとSEOの関係性

サイトのアドレスのうち「http://」「https://」の後に続く文字列をドメインと言います。パソコンなどの機器に割り当てられている番号「IPアドレス」を、分かりやすくしたものがドメインです。ドメインは任意の文字列を使用でき、末尾は「.com」「.jp」など多くの種類があります。

ドメインパワーとは?

ドメインパワーは「SEO観点でのドメインの強さ」を示すものです。欧米では一般的に「domain authority(ドメインオーソリティ)」と呼ばれています。

ドメインパワーが強くなると、既存のコンテンツが上位表示されやすくなり、新規記事でも比較的早く検索結果で上位表示されやすくなるなど、SEOでは有利です。ドメインパワーを高める具体的な方法については後述します。

GoogleはドメインパワーとSEOの関係性を否定

Googleの公式見解では、ドメインパワーとSEOの関係性を否定しています。しかし、ドメインパワーが強いサイトほどSEOの観点で有利になっている傾向が実際にはあることも見逃せません。

ただし、検索する単語または単語の組み合わせ(クエリ)によってそのパワーバランスは異なります。特に医療系や金融系の「YMYL(Your Money or Your Life)」に関するテーマでは、ドメインパワーを評価する傾向は強いと言えます。一方で「○○の方法」のようなライフスタイルなどのテーマには、あまり影響が見られません。そのため、独自性や動画・オリジナル画像の有無など、コンテンツ自体の品質が重要だと考えられます。

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SEOの効果を高めるドメインを選ぼう

SEOの効果を高めるドメインを選ぼう

ドメインの文字列や種類は、SEOの効果に大きな影響はないと言われています。とはいえ、ユーザーの認知度やサイトの信頼性に関わってくるため、ユーザーがより関心を持つドメインを選択することが重要です。

それには、覚えやすいドメインや訴求したいブランド名を選ぶと、検索する人に印象づけられます。また、サイトで取り上げているテーマに関連するキーワードを選ぶなどの方法もあるため、一つずつ理由を含めて説明します。

覚えてもらいやすいものにする

ドメイン名は短い方が覚えやすく入力も簡単なため、ユーザーが理解しやすい単語を用いると良いでしょう。印象付けたいからといって多くのキーワードを盛り込んでしまうと、ユーザーはすぐに覚えられません。1語または長くても3語までにしておくと、ユーザーが覚えやすいドメインになります。

ドメインはなるべくシンプルなものにし、一般的でない単語や長い単語、入力ミスをしやすいつづりなどは避けた方が良いでしょう。覚えやすいドメインならユーザーが検索しやすいため、SEO対策としてもおすすめです。

サービス名やブランド名を入れる

ドメインに訴求したいブランドやサービスの名称を入れると、検索するユーザーに覚えてもらいやすくおすすめです。

新たなブランドの認知には時間がかかるものですが、オリジナルのサービスやブランドの名前が入ったドメインは目につきやすいため、認知されるまでの期間を短縮できるでしょう。

また、ドメインにブランドなどの名称を入れると、サイトでどのような商品やサービスなどを提供しているのかが伝わりやすくなります。検索してきたユーザーに、サイトについて分かりやすく伝えられるのもメリットです。

ジャンルやテーマに関連するワードを入れる

自社サイトで訴求したいものや関連するキーワードを入れると、検索する人は商品やサービスを理解しやすくなります。どのようなサイトなのか分かりやすいと同時に、これから訪れるサイトへの信頼性も上がるでしょう。

それには、ドメインに企業名や展開するビジネスに関連するキーワードを含めるのが効果的です。例えば、カフェのサイトなら「cafe」相続なら「souzoku」など商品やサービスのドメインを選ぶと、ユーザーがサイトの内容を把握しやすくなります。サービスの所在地をアピールしたい場合は「tokyo」「hokkaido」などの具体的な地名を含めると良いでしょう。

トップレベルドメインはメジャーなものを

ドメインは、大きく分けると「トップレベルドメイン」と「セカンドレベルドメイン」の2種類です。

「.com」など認知度の高いものがトップレベルドメインで、特定分野別のものはgTLD(.com/.net/.org/.edu/.gov/など)、国別コードは「ccTLD」などいくつかの種類があります。セカンドレベルドメインは、トップレベルドメインの左側にある文字列です。サービス名やブランド名の文字列は、セカンドレベルドメインに使用します。

トップレベルドメインの中でも、一般的なgTLDはユーザーに対する信頼性が高くなります。おすすめなのは「co.jp」「.ne.jp」「.com」「.net」のようにメジャーなドメインです。普段あまり見かけないトップレベルドメインは、ユーザーに不信感を与える可能性があるため避けた方が良いでしょう。

認知に悪影響を与える要素は避ける

Googleは、運営するGoogle Domainsの「最適なドメイン名の決め方」の中で避けた方が良いドメインを紹介しており、ユーザーが覚えにくいドメイン名になる要素は含めないように勧めています。

次に挙げるドメイン名はユーザーの認知に悪影響を与える可能性があるため、このような要素は避けるようにしましょう。

  • 入力が難しい数字やダッシュ:ユーザーの信頼感を得にくい
  • 間違えやすい単語:ユーザーがサイトを見つけにくくなる
  • 綴りを間違える:フィッシングなどを疑うためユーザーが不安になる
  • 既存のブランド名:法的に違法なので使用してはいけない

※参考:Google Domains. 「最適なドメイン名の決め方」

日本語ドメインは避けた方が良い

「https://日本語の文字列.jp」のように、漢字やカタカナ、ひらがなを含むドメインは避けた方が無難です。

従来はドメインに使えなかった国ごとの言語も、近年では使用可能になりました。しかし、日本語はIPアドレスに対応していないため、一度「ピュニコード」という表記に変換されます。SNSなどで連携する際に不規則な英数字・記号で表記され分かりにくくなるため、日本語をドメインに使用するのはデメリットとなるでしょう。

また、日本語表記は海外のユーザーに分かりにくい、利用できないサーバーもあることも避けた方が良い理由です。日本語を含むドメイン名の場合、同じ日本語のメールアドレスは作ることができません。

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ドメインパワーを高める方法

ドメインパワーを高める方法

Google検索では、ユーザーにとって有益なコンテンツを含むサイトほど高く評価されます。そもそも、検索エンジンの目的はユーザーにとってメリットの多いサイトを評価し上位に位置付けることです。そのため、「ユーザーにとって有益なコンテンツを発信し続ける」ことはSEO対策にもつながります。

また、他のサイトから自社サイトにリンクする「被リンク」を集めることもドメインパワーを高めるために有効です。それぞれについて詳しく説明します。

ユーザーに有益なコンテンツを発信する

Googleは、有益なコンテンツのことを「問題解決の役に立つコンテンツ」と表現しています。そのため、検索されているキーワードからユーザーのニーズを汲み取り、疑問に対する答えになるコンテンツづくりをすることが大切です。

有益なコンテンツに加えて次のような要素も取り入れると、より質の高いコンテンツがサイトに含まれているとみなされます。

  • 専門性
    サイトのテーマに対する充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれている、または監修している場合、質の高いサイトと判断されやすくなります。
  • 独自性
    独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているサイトは真似しにくく高品質になるため、SEO対策に有効です。
  • 正確性
    記事にスペルや文体の間違い、表記ゆれなどがなく、内容に事実と異なる表記がなければ正確で信頼性の高いサイトであると判断されます。
  • 公平性
    記事の内容が中立の立場を保ち公平な視点で書かれていることが大切です。

被リンクを集める

ドメインパワーを高めるには、外部サイトから自社サイトに向けてのリンク「被リンク」を集めることも重要です。

ただし、被リンクなら数が多ければ良いというものではありません。ドメインパワーに好影響を与える被リンクは、サイトの質が高いことが欠かせない条件です。他のサイトから有用な記事として評価されていることが高品質の被リンクと言えます。

被リンクを増やそうと不自然に量産すると、Googleからの評価が下がる可能性もあるため注意が必要です。自然な成り行きで作成されたサイトや、関連するコンテンツを含む記事からの被リンクを目指しましょう。また、自社サイトを訪れたユーザーにSNSなどでシェアされることでも、記事が拡散されて認知度が上がり被リンクが増えやすくなります。

サイト開設後のドメイン変更は悪影響

サイトを開設し運用してからドメイン変更をすると、それまで蓄積されてきたドメインパワーがなくなってしまう可能性があります。ドメインパワーがなくなった分、SEOにも悪い影響を及ぼすことになるため注意が必要です。ドメインが変更されたことで、サイトの内容は同じでも別のサイトであると検索エンジンが判断する可能性もあります。

やむを得ずドメインを変更する場合は、リダイレクトを設定してユーザーを新しいURLへ誘導するようにしましょう。リダイレクトはサイトのURLを変更するときに、旧URLを訪れたユーザーを自動で新URLへ転送するシステムです。リダイレクトの主な手順は、既存ページのURLをリスト化、マッピングしてからリダイレクト設定を行います。

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サブディレクトリか新規ドメインか?

新たにサイトを開設する場合、既存のサイトにサブディレクトリを作るのか、新規ドメインを取得するべきかを決めるのは、個々のケースによって異なります。

ざっくり行ってしまえば、既存ページと同じ内容や一部を解説しているものであればサブディレクトリ、異なるテーマであれば新規ドメインを取得する方法がいいでしょう。

ただし、新規ドメインにすると強さがゼロになってしまう可能性もあるため、既存サイトに関連する内容であれば既存URLにキーワードを追加するサブドメインがおすすめです。サブドメインは「○○○.co.jp/」という既存ドメインであれば「○○○」の前に文字列を入れます。

既存ドメインと同じテーマ・ジャンルならサブディレクトリ

コーポレートサイトなど、既に運用しているドメインがある場合は、そのドメインに新しくディレクトリを追加する方法もあります。

サブディレクトリのメリットは、既存サイトのドメインパワーを受け継ぐことができ、ドメイン変更でゼロになるリスクがなくなる点です。サブディレクトリを追加すれば、コストが発生せず引き続き企業の顧客や取引先など多方面に情報を提供できるでしょう。

ただし、既存ドメインのテーマと新サイトのテーマが大きく異なる場合は「同じサイトの中でのテーマがブレている」と判断され、専門性の評価が下がってしまう可能性があるため注意が必要になります。企業のサービスや商品に関わるテーマの情報を発信するなら、コーポレートサイトのサブディレクトリを活用するのがおすすめです。

既存ドメインと異なるテーマ・ジャンルなら新規ドメイン

これまで述べてきたように、既存ドメインと関連のないテーマやジャンルを扱う場合は、リスクを避けて新規ドメインを取得する方が良いでしょう。その場合は、SEOの効果を高めるドメインを意識して選ぶのがおすすめです。

ドメインがユーザーに与える印象を考慮し、メジャーで信頼性の高いトップレベルドメインを選ぶようにします。サイトの運用を開始したら選んだドメインは変更せずに、ドメインパワーを強めながらコンテンツを増やしていましょう。

中古ドメインはリスクが高い

実績のある中古ドメインを購入し活用すると、既に獲得しているドメインパワーをそのまま引き継げるというメリットがあります。一方で中古ドメインにはデメリットもあるため、リスクを考慮するとあまり推奨できません。

良質なドメインは高額なので、ドメインパワーの強い中古ドメインほどコストがかかる可能性があります。また、中古ドメインは良い評価だけでなく悪い評価も受け継いでしまうため、検索順位が大きく下がる可能性も否定できません。さらに、過去にGoogleからペナルティを課せられたドメインを引き継いだ場合、そのペナルティも引き継がれることになります。

中古ドメインを使うのはGoogleのガイドライン違反ではありませんが、スパム的に使われることがあるため注意して見られる可能性もあるでしょう。

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ドメインとSEOの関係性を理解し、適したドメインを選ぼう

ドメインの文字列や種類がSEOに大きな影響を与えることはありませんが、サイトのブランディングや信頼性への影響はあると考えられます。そのため、SEO対策において適したドメインを選ぶことは重要です。

ドメインパワーを高めるには、ユーザーに有益なコンテンツを提供することや被リンクを集めるなどの方法があります。ドメインパワーが強くなるほどSEO対策に有利になる傾向が見られるので、自社サイトのドメインを選ぶ際にはぜひ取り入れていきましょう。

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