サーチコンソールのモバイルユーザビリティエラーの原因とは?対策と解決方法なども解説
2023年6月15日
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更新日:2024年 02月 02日
【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
自社サイトのSEO対策をするには、競合サイトの調査・分析が必要不可欠です。さまざまなSEOツールがリリースされていますが、数が多すぎてどれを使えばいいのか判断がつかない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、競合サイトの調査・分析で重要なポイントやチェックすべき項目を解説します。調査・分析に役立つSEOツールをピックアップし、それぞれの特徴・メリット・デメリットもまとめているので、自社に適切なツール選びの参考にしてください。
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目次
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンの最適化を意味します。良質なコンテンツを制作しても、適切なSEO対策ができていなければ、高い効果は見込めません。キーワード検索で上位表示されるためにはSEO対策を行う必要がありますが、順位付けのアルゴリズムは日々変化しており、詳細が公開されることはありません。
そこで参考になるのが、キーワード検索で上位表示されている競合サイトです。競合サイトを調査・分析することで、どのような内容・構造にすれば上位表示されやすいのかが把握できます。ここからは、競合サイトの調査・分析がSEOで重要な理由を解説します。
競合サイトを調査・分析することで、自社サイトとの異なる点が洗い出せます。例えば、競合サイトが検索ボリュームの大きい「ビッグキーワード」に注力している場合は、複数のキーワードを組み合わせた「ロングテールキーワード」を中心に選定していくことが差別化につながります。検索ボリュームはビッグキーワードほど大きくありませんが、複数のキーワードを掛け合わせたロングテールキーワードは、ユーザーのニーズが絞り込めているため訴求力の高いコンテンツが提供できます。
さらに、自社の強みやアピールポイントをロングテールキーワードに組み込むことで、新しい流入経路が獲得できるかもしれません。競合サイトの流入経路やキーワードから他社の強みやターゲット層が分かれば、差別化の戦略も打ち出しやすくなるでしょう。
競合サイトの流入経路やキーワードがある程度把握できれば、どのようなマーケティング戦略を立てているかが予測できます。ただし、既に上位表示されている競合サイトの戦略を真似るだけでは、ユーザーから高い評価は得られません。
独自性のあるコンテンツにするには、参考となる部分は取り入れつつ、自社にマッチする形にアレンジしていくことが大切です。「競合サイトに不足しているものは何か」「どの部分で優位性が示せるか」を分析しながら、自社サイトの戦略を考えていきましょう。
自社独自のマーケティング戦略を立てる必要はありますが、コンテンツ制作やキーワード検索などにおいて、既に競合サイトで成果が上がっているものがあれば積極的に取り入れるのも一つの方法です。
ただし、類似性が高いと判断されると、検索エンジンの評価が下がるだけでなく、競合から盗用を疑われるなど思わぬトラブルに発展するケースがあります。内容や構造をすべて真似るのは避け、自社でしか制作できないような独自性のあるコンテンツに仕上げましょう。
競合サイトは次の手順で見つけることができます。
事業戦略に合わせて新しいコンテンツを展開していく場合は、既存のキーワードでは内容と乖離してしまう可能性があるため、適切なキーワードを選定する必要があります。
上位表示されたサイトをピックアップした後は、無関係なサイトを除外して、ターゲットや戦略が近いサイトに絞り込みます。大手企業や公的機関が運営しているようなドメインパワーの強いサイトを除外していくと、競合サイトが見つかりやすくなるでしょう。
ドメインパワーについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
SEO対策で重要な「ドメインパワー」の確認方法と強化する方法は?
競合サイトの調査・分析では、具体的にどの指標を見るべきか理解しておくことが重要です。効果的な分析を行うには、数値データの収集が欠かせません。「どのコンテンツにどれくらいのアクセスがあるか」「サイトを閲覧している時間はどれくらいか」などを数値化することで、競合サイトを客観的に分析できます。
アクセス数とは、サイトが閲覧された回数を示す指標です。アクセス数は、UU(ユニークユーザー)数・PV(ページビュー)数・セッション数などで表されることもあります。UU数は特定の期間内にサイトを訪問した人の数、PV数はページが閲覧された回数、セッション数はユーザーがサイト訪問した回数を意味します。
競合サイトのアクセス数を把握することで、自社サイトとの比較が可能です。ターゲットや戦略が近いにもかかわらず、競合サイトと比べて自社サイトのアクセス数が極端に低いのであれば、大幅な見直しが必要になるかもしれません。
流入キーワードとは、ユーザーが検索エンジンで入力し競合サイトを訪問するきっかけとなったキーワードのことです。流入キーワードを調査することで、競合サイトがどのキーワードでサイトに誘導しているかが分かります。競合サイトで上位の流入キーワードを分析し、自社サイトのコンテンツに落とし込めると効率的にユーザーを増やせるでしょう。
また、検索エンジン、Web広告、SNSなどサイトの流入経路の分析も大切です。検索エンジンでキーワードを入力すると、「リスティング広告枠」「オーガニック検索枠」の2種類の結果が表示され、広告費用の掛からないオーガニック検索からの流入が多いほど、コストを掛けずに集客できていることになります。
競合サイトの主な流入経路が、検索エンジンであれば、自社サイトでもSEO対策を行うことで集客効果の改善が見込めます。一方、Web広告やSNSが主要な流入経路の場合は、検索エンジン以外の戦略を立てた方が収益に直結するかもしれません。
検索上位に表示されているページを分析することで、ニーズの高いコンテンツを把握できます。コンテンツの調査では、文字数、キーワード、更新頻度などを確認していきましょう。
文字数が多い場合は、ユーザーが飽きてページから離脱することも増えるため、図表を用いるのも効果的です。他社サイトを分析する上では、文字以外の情報がどれくらい含まれているかもチェックしましょう。
エンゲージメントとは、ユーザーがサイトを閲覧した時間を示す指標です。キャッチーなタイトルなどでアクセス数を獲得できても、サイトの滞在時間が短ければ、適切な運用ができているとはいえません。反対に、アクセス数が少なくても、滞在時間が長ければユーザーに有益なコンテンツが提供できていることになります。
競合サイトのエンゲージメントを調査することで、市場ニーズの把握に役立てることができます。また、アクセス数が多く滞在時間が短いページが分かれば、自社サイトで改善を加えることで、競合サイトよりも満足度の高いコンテンツを制作することにつながるでしょう。
被リンクとは、外部サイトから紐づけられたリンクを指しており、引用された数よりも獲得先の信頼度が重視される傾向です。官公庁や大手企業といった信頼性の高いサイトから被リンクを獲得できると、自社サイトの評価も上がると言われています。
競合サイトのどのようなコンテンツが、どこから被リンクされているか調べることで、自社サイトでも対策を講じやすくなります。ただし、リンクを紐づけるかは外部サイトの判断に委ねられるため、被リンクを目的にコンテンツを制作するのは得策ではありません。市場に求められている情報を発信し続けることが、結果として質の高い被リンクの獲得につながると考えて、コンテンツの制作を行うことが大切です。
競合サイトの調査・分析を行うときは、SEOツールの活用がおすすめです。SEOツールの中には、無料で使えるものも数多くあります。無料版はお試し感覚で使える点がメリットですが、機能や期間が制限されていることも少なくありません。「無料期間が終わってツールが使えなくなった」ということがないよう、利用規約を事前に確認することが重要です。
SEOチェキ!は、競合サイトのURLを入力するだけで、次の項目が分析できます。
さらに詳しく調査したいときは、キーワード出現頻度チェックを行うことで、頻出ワードの回数や比率の確認も可能です。操作が簡単で初心者でも使いやすいですが、被リンク数の表示機能はサービス終了となっており、使用できません。
SEO META in 1 CLICKは、Google Chromeに追加をすることで利用できるSEOツールです。名前のとおりワンクリックするだけで、競合サイトのSEO対策を分析できます。主な分析項目は次のとおりです。
分析項目は、「Summary」「Headers」「Images」などに分かれており、それぞれで詳細を確認できます。無料ツールの中では搭載されている機能が豊富ですが、基本的に英語表記となっているため、慣れるまで時間が掛かるかもしれません。
Website Graderは、2008年にリリースされた実績のあるSEOツールです。サイトのURLを入力すると、4つの項目が点数で評価されます。
点数化されるだけでなく、改善のためのアドバイスが得られる点もメリットです。無料で利用できますが、メールアドレスの登録は必須となります。
Page Speed Insightsは、ページの表示速度に特化した分析ツールです。表示速度は次の3つの指標などで評価されます。
表示速度が遅いと、ユーザーはストレスを感じやすくなり、離脱の可能性が高まります。Page Speed Insightsを活用すると、現状の問題点と改善策を把握でき便利です。
Wayback Machineは、「インターネットの図書館」をコンセプトに作られたツールで、アメリカの非営利団体によって運営されています。Wayback Machineを利用することで、次の2点が調べられます。
基本的にインターネット上には最新の情報のみが公開されていますが、Wayback Machineを利用すれば、競合サイトの過去のデザインを確認できます。ここ数年で上位表示されるようになった競合サイトがあれば、更新の履歴をたどることで、成功のヒントが見つけられるかもしれません。
競合サイトのURLを入力だけで簡単に検索できますが、規模の小さなサイトは保存されていないケースがあります。
User Localスマートフォン解析は、2012年にリリースされた無料アクセス解析ツールで、次の項目の調査ができます。
ユーザー登録は無料ですが、1アカウントにつき解析できるサイト数の上限が設定されているため、複数の競合サイトの情報を一括管理できない可能性があります。
無料でSEO診断ができるSEO TOOLSでは、次の分析が行えます。
2011年にリリースされた実績のあるツールで知名度もありますが、積極的なアップデートが行われていないため、最新の動向に対応しきれていないところがあります。ページランクやキーワード率といった、現在のSEO対策には影響しない項目が表示される点にも注意が必要です。
有料のツールは無料で使えるツールと比べて「機能が充実している」「使いやすい」といった特徴があります。ただし、運用にはコストが掛かるため、しっかりと比較検討した上で最適なツールを導入することが大切です。
また、有料版の多くが無料のトライアル期間を設定しています。気になるツールを見つけたら、無料期間を有効活用して使い勝手を確認してみましょう。
SEARCH WRITEは、「知識がなくてもすぐに使える」をコンセプトにしたツールです。チェックすべき指標のみを抽出でき、図表を用いて可視化できます。確認できる重要指標は次のとおりです。
競合サイトの情報から、対策すべきキーワードや上位表示につながる記事の書き方を具体的に分析できます。また、チーム運用に特化した設計となっており、タスク管理しやすい点もメリットです。料金プランは3種類用意されており、月額料金80,000円から利用できます。登録可能サイト数が限られているため、複数サイトを調査・分析したい場合は、別途相談が必要です。
Keywordmapは、競合サイトの分析だけでなく、自社のサイト分析にも役立つ次の機能・サービスが提供されています。
成果が出ている競合他社の広告データが分析できるため、オーガニック検索とWeb広告の2つの流入経路での対策が立てられます。料金プランはライト・スタンダード・エキスパートの3種類があり、情報の一次活用(事業会社向け)・二次活用(制作会社向け)によっても価格が異なります。
SimilarWebは、競合サイトのURLを入力するだけで次の項目が調査できます。
無料で利用できる項目も豊富で、2種類の競合サイト同士を比較して分析することもできます。有料プランに登録すると、「長期間のデータを閲覧できる」「制限なく使用できる」といったメリットがあります。Similarwebの有料版では、無料トライアル期間が設けられているので、試しに利用してみるのもおすすめです。
SE Rankingは、SEO分析とプロモーションを同時に行えるツールです。競合サイトの分析だけでなく、自社サイトのSEO検査にも役立つ機能が提供されています。
料金プランは、「Essential」「Pro」「Business」の3種類があり、月払いと年払いから選択可能です。「Essential」の年払いの場合は、月額5,200円で利用可能です。いずれのプランもトライアルが用意されているので、使い勝手を確認した後に本格導入できます。
ahrefsは、世界各国で導入実績のあるSEO分析ツールです。世界最大級の被リンクデータ量が特長で、自社サイトと競合サイトの日々の順位変動を確認することもできます。ahrefsの主な機能は次のとおりです。
料金プランは4種類用意されており、月払いと年払いから選べます。手軽にSEO分析を実施できるライトプランを年払いする場合、月額は約83ドルです。上位の料金プランになるほど、登録可能なサイト数と登録可能なキーワード数が増加します。
SEMrushは、SEO・広告分析・SNS競合対策ができるオールインワンの競合分析ツールです。世界で1,000万ユーザーが利用しているSEMrushでは、次の分析が行えます。
競合サイトを分析するだけでなく、自社サイトとの比較もできるため、高い集客効果が見込めるキーワードを選定するのにも役立つでしょう。
料金プランは、「Pro」「Guru」「Business」の3種類で、月払いと年払いから選べます。「Pro」の年払いの場合は、年間1,199.4ドルで利用できます。14日の無料トライアルも用意されているので、お試しで使ってみるのもおすすめです。
Gyro-n SEOは、検索順位チェックに強みがあるツールで、順位変動を把握した上で分析・施策・検証が行えます。Gyro-n SEOには、次の機能が搭載されています。
Gyro-n SEOは、アカウントを登録後、無料で3カ月間利用できます。他のツールと比べても無料期間が長く設定されているので、じっくり検討した上で自社に適したツールかを判断できます。
最低契約期間も設定されておらず、スタータープランであれば月額500円から利用でき、初期導入費用も掛かりません。最も上位のプレミアムプランも月額16,800円となっており、コストパフォーマンスに優れています。
GRCは、検索順位チェックツールで、フリーランスから上場企業まで幅広い業界で導入実績があります。GRCでは、サイトURLと検索語を入力すると以下の検索エンジンの順位が表示されます。
以前はWindowsのみの対応でしたが、現在はMacでも利用可能となりました。GRCは無償でダウンロード・インストールできますが、項目数に制限が設けられています。制限の解除を行いたい場合は、ライセンスの購入が必要です。ライセンスは5つの種類があり、年額4,950円から利用できます。
Dockpitは競合サイトだけでなく、業界やトレンドも分析できるリサーチエンジンです。Dockpitの機能は、大きく3つの種類に分類されます。
マーケットの動向を把握することで、タイムリーな戦略が立てやすくなり、他社との差別化につながります。消費者ニーズの調査では、上昇傾向の検索キーワードやサイトを調査することで、世の中のトレンドをいち早くキャッチできます。基本的に有償のツールとなりますが、Dockpitのサイトから登録をすることで、無料版を利用することも可能です。
パスカルの強みは、検索上位30〜50位の競合サイトを統計分析できる点です。わずか1分程度で、コンテンツSEOで重要な約50項目を分析できます。分析項目の一部は次のとおりです。
分析結果はドットのサイズとカラーで視覚的に表されます。改善すべき項目が直感的に分かるところも、パスカルのメリットです。料金プランは月額4.5万円の「ライト」、月額6万円の「プロ」、月額8万円の「アナリスト」の3つが用意されています。土日を含まない4日間使える無料版で使い勝手を確認することも可能です。
競合サイトの調査・分析を行うだけでは、自社サイトの改善はできません。競合サイトの分析で得た情報を具体的な戦略に落とし込むことで、初めて自社サイトの成果につながります。
競合サイトの調査・分析に役立つSEOツールでも、対策すべきキーワードや上位表示につながる戦略は立てられますが、自社サイトを詳しく分析することでこれまで気付かなかった課題を把握しやすくなります。ここからは、自社サイトの分析に役立つツールを3つ紹介します。
User Heatは、サイトを訪れたユーザーの行動を可視化して、Webサイトの改善に活かすツールです。User Heatでは、次の5種類のヒートマップが無料で利用できます。
ヒートマップでは、サーモグラフィーのように赤緑青といった色でユーザーの行動が表現されます。ヒートマップツールを活用することで、数値データより詳細な分析が可能です。例えば、マウスムーブに無駄な動きが多ければサイトのデザインを変えるなどの対策を行うことで、離脱率の改善が見込めます。
AIアナリストでは、名前のとおりAIによるWebサイト分析が行えます。AIによる主な評価カテゴリは次の3つです。
領域ごとに細かく評価項目が設定されており、100点満点でスコアが算出されます。点数が低い部分は、成果を伸ばすための改善ポイントが表示されるので、専門的な知識がなくても早急な対処が可能です。一部の機能は無料で利用できますが、すべての機能を使いたい場合は有料プランにアップデートする必要があります。有料プランの料金はサイトの規模に応じて異なるため、窓口へ問い合わせてみましょう。
ミエルカは、競合分析・カスタマーサクセス・学習コンテンツが一つになったSEOプラットフォームで、上位表示に必要な3つの機能を網羅されています。
また、Webマーケティングに特化したコンサルタントによる支援を受けられる点もミエルカのメリットです。「社内にSEO担当者がいない」「ノウハウが不足している」という場合は、ツールの機能だけでなくサポート面を確認することで、自社に最適なサービスが選びやすくなるでしょう。無料お試し・デモで利用方法を確認後、正式な運用がスタートします。有料プランの金額は企業規模や課題に応じて都度見積もりを提示するため、まずは問い合わせ・資料請求が必要です。
競合サイトの調査・分析を行うことで、自社サイトを効率良くブラッシュアップできます。無料のSEOツールは登録不要で簡単に利用できるものも多いですが、機能が限定されている傾向です。有料のSEOツールは機能が充実しているものの、適切に活用できなければ高い効果は見込めません。
「競合サイト分析を行っているが成果につながらない」「自社に最適な戦略が知りたい」という場合は、ジオコードにご相談ください。ジオコードでは、競合サイトの分析から自社サイトのコンテンツ提案までワンストップでサポートいたします。
弊社の実績は、SEO成功事例5選のなかで公開しています。事例を通して、我々の技術力と経験を確認していただけます。