ロングテールSEOとは?メリットやキーワードの探し方を解説
2023年8月16日
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更新日:2023年 08月 28日
【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一
SEO施策には外部対策と内部対策の2種類があります。外部対策は自サイト内で実施する施策ではなく外部サイトの動きに左右されるため、具体的に何をすればよいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、SEOの外部対策の概要や特徴、内部対策との違い、外部対策によるメリットなどについて解説します。あわせて注意すべきペナルティや外部対策のコツ、測定のためのツールも紹介するので参考にしてください。
目次
SEOの外部対策とは、外部サイトを通じて行うSEOの施策を指し、主に外部リンクの獲得を意味します。
Webサイトが被リンクやサイテーションを獲得すると検索エンジンからの評価が高まります。外部リンクの獲得では量だけでなく質も評価対象です。自サイトの検索順位を上げるためには、すでに評価が高く関連性の高いWebサイトなどから良質な外部リンクを獲得することが重要です。そこでSEOの外部対策に必要な被リンクとサイテーションの概要について確認しておきましょう。
被リンク(バックリンク)とは外部のサイトに設置された自サイトへのリンクを指します。例えば外部サイトで自サイトの記事が取り上げられた場合に、参考元や引用元として自サイトへのリンクが貼られることで被リンクとしてカウントされる仕組みです。ただし、リンクに「nofollow」タグが設定されている場合は被リンクにならないことがあります。
NofollowとはHTMLの属性値の一つです。通常ならサイトに設置している外部リンクは検索エンジンのクロールの対象となります。外部リンクにnofollowタグを付けることで検索エンジンがリンク先をクロールしたり、リンク評価を受け渡したりしないようヒントの提示が可能です。
例えばユーザーの口コミを掲載するようなWebサイトでは、サイト管理者の意図とは関係ないリンクが貼られることがあります。したがって信頼できないサイトへのリンクがクロールされないようにnofollowタグが利用されます。
ただし nofollow タグはあくまで検索エンジンへヒントに留まり、命令ができるわけではありません。nofollowタグをつけていても、検索エンジンの判断によっては被リンクと見なされ、リンク先もクロールの対象となります。
サイテーションは引用を意味し、Webサイトが外部サイトに言及されることです。自サイトについて外部サイトで取り上げられた場合はサイテーションに該当します。被リンクとサイテーションの違いは、被リンクではリンクが設置されますが、サイテーションではリンクが伴わないことです。
サイテーションは検索エンジンに認識されにくい面があり、比較すると被リンクの獲得の方がSEO施策として有効だとされています。とはいえ、ポジティブなサイテーションが多ければSEOにもプラスに作用するとされることが一般的です。反対にネガティブなサイテーションが多いと検索エンジンからの評価が落ちる可能性があります。検索エンジンによってサイテーションと認識されるものは主にサイト名や会社名、電話番号、住所、テキスト記載の(URLになっていない)URLなどです。
前述のとおり、SEO対策は主に外部対策と内部対策の2種類に分けられ、外部対策は自サイト以外の外部サイトによるリンクの獲得を目指すことです。
外部サイトからの良質な被リンクやサイテーションを数多く獲得することで検索エンジンからの自サイトへの評価が高まり、検索順位がアップします。外部対策で重要となるのはユーザーがシェアしたくなるコンテンツ作りや、シェアしやすいサイト設計を心がけることです。
一方、内部対策は自サイト内で実施する施策のことです。例えばWebサイトのキーワード選定や、キーワードとの関連性の高い記事の作成、HTMLタグの設定などが該当します。その他にもWebサイトのディレクトリ(階層)構造の最適化、直帰率や滞在率の改善、デザインのレスポンシブ化などが効果的とされています。内部対策で重要なのはユーザーが求めるコンテンツの提供やユーザーが閲覧しやすいサイト設計です。
外部対策と内部対策では施策が異なりますが、どちらを重視する場合でも良質なコンテンツ作りが大切といえるでしょう。
外部対策の具体的なメリットは、サイトの権威性向上につながる点やサイテーションがSEOに貢献する点、ページランクを高めることができる点など直接的なSEO効果が期待できることです。「Googleが掲げる10の事実」でも、検索エンジンWebサイトを評価する際、リンクを基準の一つとしていることが示されています。ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
※参考:Google.「Google が掲げる 10 の事実」.
外部対策によってサイトの権威性を向上させられます。権威性とはWebサイトの信用度の高さを指す言葉です。Webサイト上の情報が正確で信頼できると検索エンジンに判断されれば、それに伴って権威性も高くなります。被リンクが多いWebサイトは信頼できて価値があるとみなされやすいです。
Googleは検索品質評価ガイドラインを提示しており、従来より評価基準としてEATという指標を揚げています。
E-A–Tは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の略です。
現在ではこのEATに加えて、Experience のE (経験)が追加されており、コンテンツに経験(製品の使用やサイトの訪問など)が織り込まれているかについても評価基準となっています。(※)外部対策が権威性の向上につながれば、Googleからの高評価を得られやすいでしょう。
※参考:Google検索セントラル. 「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」.
サイテーションはローカルSEOにおける重要な要素とされています。
ローカルSEOはMEO(Map Engine Optimization)とも呼ばれ、特定の地域に特化したSEOのことです。キーワード検索の結果はユーザーの現在地や居住地などに応じて変化する場合があります。SEOの施策の中でも、ローカルSEOでは特定の地域にフォーカスして上位表示を目指します。
ローカルSEOでは知名度の高さが考慮されており、その評価基準の一つとされているのがサイテーションの量や質です。Googleから正式に発表された評価基準ではありませんが良質なサイテーションを多く獲得することがSEOに貢献し、上位表示につながると考えられています。
ページランクを高められることも外部対策のメリットです。
ページランクとはGoogle独自の評価指標の一つであり、Webページの相対的な人気度を11段階でランク付けするものです。ページランクが高いと重要なWebページとして認識されるため検索順位の向上につながります。
SEOの外部対策では前述したように被リンクの量と質が重要です。被リンクは必ずしも数が多ければよいわけではなく、ページランクが高いWebサイトからの被リンクがより高く評価されます。
例えば、ページランクが低い2つのWebサイトよりも、ページランクが高い1つのWebサイトから被リンクを受ける方が結果として自サイトのページランクが高まるケースがあるのです。
誤ったSEOの外部対策をしていると、ペナルティを受けるケースがあるため注意が必要です。
Googleのガイドラインに違反したり、スパム行為をしたりすると検索順位の低下やインデックスからの削除といったペナルティの対象になります。
また、たとえ故意に悪質な被リンクを作っているわけでなくても、質や関連性が低いWebサイトによる被リンクによって評価が下がるケースがあるため注意が必要です。
ペナルティを受ける可能性がある主なケースは下記のとおりです。
金銭や商品のやりとりが発生する有料のリンクはペナルティの対象となります。
リンクを貼ることが目的になっている、関連性の低い不自然なリンクを指します。
SEO目的で作られ、無条件にリンクを受け付けているような相互リンクサイトはペナルティの対象です。
閲覧者に見えにくい形で貼られたリンクのことです。例えば背景と同色の文字で記載されたリンクや、フォントサイズが0のリンクなどが該当します。
ユーザーを意図しないWebページに転送することは禁止されています。
SEOの外部対策を適切に行うためには、ユーザーの検索意図を意識したコンテンツを制作しSNSで拡散されやすいサイト設計を心がけ、見やすいデザインのコンテンツを意識することが必要です。それぞれの内容について詳しく解説します。
SEOの外部対策ではユーザーが知りたい情報や、見たいと思っているコンテンツを制作することが重要です。
継続的にコンテンツを作っていけば、それに伴って外部リンクの数も増え、Webサイト全体の評価が上がることも期待できます。Webサイトの評価が高い状態であれば新しいコンテンツを追加した際も上位表示されやすいでしょう。
検索意図を意識したコンテンツを作るためには、すでに上位表示されているWebサイトを参考にすることもおすすめです。上位の競合サイトの内容や見せ方を研究することでユーザーからの需要が高いコンテンツの方向性が見えてきます。多くの人が見るSNS上に自社のコンテンツをURL付きで投稿すればシェアされやすく自サイトへの流入が期待できます。
近年ではSNSが大きな影響力を持っているため、外部対策でもSNSで拡散されやすい設計を意識することが必要です。ユーザーが多い主なSNSとしてはTwitterやFacebook、LINEなどがあります。WebサイトのコンテンツをSNSでもシェアしやすい形態にすれば、より多くの人の目に留まりやすくなります。
Webサイト上のコンテンツにはSNSでシェアするためのソーシャルボタンを設置することが可能です。ユーザーの動線を考え、コンテンツを読み終わってシェアしたいと考えたときにすぐに押せる場所にソーシャルボタンが目につくサイト設計にしましょう。ページスクロールにあわせてソーシャルボタンが動くような設計も可能です。
ユーザーに最後までコンテンツを閲覧してもらうためには、見やすいデザインが何よりも重要です。
Webサイトを見やすくするための工夫はいくつかあります。例えばインフォグラフィックを用いることで、多くの情報を視覚的に伝えられます。インフォグラフィックとは、テキストでは分かりにくいデータを図やイラストによって簡単に表現することです。
その他には、漫画やイラスト、動画、グラフなど、ユーザーの興味を引きやすいコンテンツを用いることも効果的です。また、情報をプレゼンテーションとしてまとめることで短時間で情報を伝えられるためユーザーに強い印象を残しやすくなります。
SEOの外部対策の効果は目に見えにくい部分がありますが専用のツールを使うことで測定できます。Google Search Console、Ahrefsの2つは代表的な外部対策の効果測定ツールです。それぞれの特徴や効果などについて解説します。
Googleが提供している「Google Search Console」は無料で利用できる分析ツールです。
外部リンクや被リンクサイトの総数、リンク元やリンク先のページURL、アンカーテキスト(リンク元に記載されているテキスト)などが分析できます。Google Search Consoleを利用することで被リンクの獲得状況が把握でき、外部対策の効果が測定可能です。
外部サイトからのリンクを見れば自サイトが他者からどのように言及されているのか確認できるためWebサイトの改善に役立ちます。関連性が低く不審なWebサイトからの被リンクがある場合はスパムリンクの可能性があり、ペナルティの対象となる恐れがあります。意図に反する被リンクが見つかればリンクを否認することが重要です。
Ahrefs(エイチレフス)は世界中で使われている有料の分析ツールであり、被リンクと競合分析を強みとしています。有料ツールではあるものの、Ahrefsの独自クローラーによるデータを得られる点や被リンク確認が効率的な点など多くのメリットが得られます。シンガポールのAhrefs社による製品であり、日本語にも対応可能です。
Ahrefsでも外部リンクや被リンクサイトの総数などを確認できます。また、Ahrefsでは被リンクの分析だけでなく、競合サイトの流入キーワードやDR(ドメインランク)確認といった競合調査も可能です。ドメインランクもページランクと同じく、Webサイトの人気度や強さを示す指標の一つです。ドメインランクを見ることでWebサイトの評価を把握できます。
SEOの外部対策で重要となるのは外部サイトがリンクを貼りたくなるような良質なWebサイトの制作です。また、話題性が高くユーザーがシェアしたくなるコンテンツ作りも欠かせません。コンテンツに最後まで目を通してもらうための見やすいUI設計も大切です。
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