低品質コンテンツとはどんなコンテンツ?定義や基準、SEOへの影響を解説

【監修】株式会社ジオコード SEO事業 責任者
栗原 勇一

WebサイトのSEOを考える上で、コンテンツの品質を高めることはとても重要です。低品質コンテンツが多い状態だと、サイト全体の評価が低下する可能性があります。とはいえ、どんなコンテンツが低品質だと判断されるのかわからず悩む人も多いのではないでしょうか。

本記事では低品質コンテンツの定義や基準、SEOへの影響について解説します。低品質コンテンツを改善する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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低品質コンテンツとは

低品質コンテンツとは、検索エンジンに「価値が低い」と判断されるコンテンツのことです。明確な定義はありませんが、ユーザーの求める情報がない、内容が薄い、一貫性がないなど、SEOに悪影響を与える可能性のあるコンテンツのことを低品質コンテンツと呼びます。

低品質コンテンツがSEOに与える影響

低品質コンテンツは検索エンジンに評価されないため、SEOにおいてマイナスです。低品質コンテンツの数が少ない場合は、サイトの評価にそれほど大きな影響はありません。

しかし低品質コンテンツの数が増えると、検索トラフィックに悪い影響が出てしまい、サイト全体の評価も低くなります。そのため、SEOでは低品質コンテンツの定義を正しく理解し、各コンテンツの質を上げていくことが非常に重要です。

低品質コンテンツの定義・基準

ここからは、低品質コンテンツの定義や基準を見ていきましょう。Googleは「Google検索セントラル」「検索品質評価ガイドライン」によって、品質に関する公式な見解を公表しています。それぞれの詳細を解説します。

Google検索セントラル

「Google検索セントラル(旧称 Google ウェブマスター)」とは、Googleが提供している公式サポートツールです。自分のWebサイトをアピールし、ユーザーに見つけてもらいやすくする方法を紹介しています。

Google検索セントラルでは、「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」として、SEO上マイナスに評価される15の項目を公開しています。ここでは、コンテンツの品質に関連する項目をチェックしておきましょう。

参考:Google検索セントラル. 「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」

内容の薄いアフィリエイトページ

内容の薄いアフィリエイトページとは、商品のアフィリエイトリンクがあるにもかかわらず、独自のコンテンツや付加価値のないページのことです。具体的には、商品の説明やレビューが販売者のページとまったく同じで、ユーザーのためになる独自コンテンツがないページを指します。類似コンテンツを同一サイト内や複数のドメイン・言語で複製したサイトも、内容の薄いアフィリエイトページだと判断されます。

ただし、アフィリエイトリンクを含んでいているページが全て低品質だとみなされるわけではありません。独自の商品レビューやテストに基づく評価、商品の比較といった付加価値のあるページは優れたコンテンツだと判断されます。

誘導ページ

誘導ページとは、特定の類似検索キーワードで上位表示され、ユーザーを誘導することを目的に作成されたコンテンツのことです。内容がほとんど同じページを大量に作り、それらにリンクを設置して特定のページへユーザーを誘導する手法で、「ドアウェイページ」とも呼ばれます。

具体的には、地域名のテキストだけを入れ替えた同じ内容のページを大量に生成し、特定のページへの流入を狙うサイトなどが該当します。

ハッキングされたコンテンツ

ハッキングされたコンテンツとは、サイトにセキュリティ上の脆弱性があり、許可なく内容を改ざんされたコンテンツのことです。ユーザーにとって役に立たない検索結果が表示されるだけでなく、ユーザーのパソコンに悪意あるコンテンツがダウンロードされてしまう可能性もあります。

隠しテキストと隠しリンク

隠しテキストや隠しリンクは、ページを上位表示させるために、ユーザーには見づらいテキストやリンクをコンテンツ内に配置する行為です。これらのテキストやリンクは人間には見づらいものの、クローラーには認識可能です。

例えば、背景色と文字色を同じにする、テキストを画像の背後に配置する、目立たないように1文字にのみリンクを設置するなどがあります。

たとえ記事の内容がよくても、こうした行為をしているとGoogleにスパムとみなされ、コンテンツの評価が下がるため注意が必要です。

キーワードの乱用

キーワードの乱用とは、コンテンツに特定のキーワードや数字を詰め込むことで、価値の高いページだと誤認させる行為です。例えば、電話番号だけを繰り返し並べたり、特定のキーワードを不自然なほど詰め込んでいたりするページが該当します。

上位表示させるためだけにキーワードを乱用したコンテンツは、ユーザーからすると無意味で役に立ちません。

検索品質評価ガイドライン

「検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)」とは、Googleが検索品質を評価する際に参考にしているとされる基準です。検索順位に直接影響するわけではないとされているものの、GoogleがWebサイトに求めていることが記載されています。そのため、検索順位を上げるために自分のコンテンツを自己評価する方法を知りたい場合にも有用です。

内容は定期的に更新されており、最新版は2022年12月15日のものです。

ここでは、検索品質評価ガイドラインの中から、低品質コンテンツに関する主要なポイントを見ていきましょう。

参考:Google. 「General Guidelines」

ページの目的・意図が不明瞭である

ページの目的や意図が、第三者から見て明らかに把握できるレベルで明確になっていない場合、そのページは低品質だとみなされます。

「目的や意図」というとわかりにくいですが、例えばニュースサイトの場合、目的はユーザーにさまざまなニュースを伝えることです。評価の際に重要視されるのは、サイトの目的を客観的に把握できる状態であるか、そしてその目的を達成できているかどうかです。目的が何であるかは評価の対象になりません。つまり、恋愛コラムのページが歴史のページよりも低品質だと評価されるわけではないということです。

何を目的としているのかわかりにくい、または目的を達成できていないサイトは、品質が低いと判断される可能性があります。

E-E-A-Tが低い

E-E-A-Tのレベルが低いコンテンツも、低品質だとみなされます。E-E-A-Tとは、「Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)」を指します。

Experience(経験)は、コンテンツに個人の体験が盛り込まれているかどうかを評価する基準です。例えば商品に関するコンテンツの場合、実際にその商品を購入・使用する行為も経験にあてはまります。

Expertise(専門性)では、専門知識を持った人によって作成されたコンテンツであることが評価されます。執筆者や監修者の資格や経歴を表示するのは、コンテンツの専門性を示す手段の一つです。

Authoritativeness(権威性)では、コンテンツを運営する人や企業が特定の分野で権威を持っていることが評価されます。

Trustworthiness(信頼性)は、コンテンツの内容がユーザーから信頼されるものであるかを判断する基準です。信頼性を向上させるために、運営者情報を充実させる、プライバシーポリシーやセキュリティ対策を明記するなどの方法があります。加えて、コンテンツに関する口コミや評判も評価の対象になります。

広告などが閲覧の邪魔をしている

広告や補助的なコンテンツがユーザーの閲覧を邪魔しているコンテンツは、低品質だと判断されます。補助的コンテンツとは、ユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)を向上させるコンテンツのことです。具体的には、「関連記事」や「レコメンド機能」などのサイト回遊を助けるコンテンツを指します。

広告や補助的コンテンツがあること自体は問題ではありません。重要なのは、広告や補助的コンテンツがメインコンテンツの邪魔をしないことです。特に、閉じるのが難しい広告やダウンロードが必要なインターステーシャルページ(メインコンテンツの前後に表示されるページ)はユーザーの邪魔になります。

加えて、広告や補助的コンテンツの内容がユーザーの邪魔になると判断されたページも低品質だとみなされます。例えば性的な画像やグロテスクな画像、ポルノではないコンテンツに表示されるポルノ広告などです。

低品質コンテンツとはみなされないもの

低品質コンテンツを避けようとするあまり、内容が充実していないページは全て不必要だと考える人もいます。しかし、以下のようなページが必ず低品質だと判断されるわけではありません。

  • 滞在時間が短いページや直帰率の高いページ
  • 検索トラフィック(検索流入数)の少ないページ
  • カテゴリページ

滞在時間が短い、または直帰率の高いページは、「ユーザーの検索意図を満たし、問題解決ができた」可能性もあります。ユーザーが知りたい情報にピンポイントでたどり着けた場合、短い時間で離脱されるのは当然のことです。

このようなページを、低品質を避けるために改善しようとすると、かえってユーザーの使い勝手を悪くしてしまうことがあるので注意しましょう。

低品質コンテンツの改善方法

低品質コンテンツを改善するためには、個別のページの品質を上げることと、サイト全体を適切に管理することが大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

ページをリライトする

情報を追加または更新すれば品質を上げられそうな場合は、リライトが有効です。作成当時は高品質だったコンテンツも、時間が経てば情報が古くなったり陳腐化したりします。

リライトの際は、ユーザーの検索意図を意識した独自情報を追加することが大切です。ユーザーにとって有益かつ最新の情報を盛り込んだコンテンツが増えれば、サイト全体の評価も高まるでしょう。全てのページをリライトするのが理想ですが、リソースの面で難しければ、コンテンツを絞って改善するのも一つの手です。

コンテンツ全体の品質を管理するディレクターを配置する

ディレクターを配置して、コンテンツ全体の品質を管理しましょう。複数のライターがそれぞれページを作成する場合、知らないうちに類似コンテンツや重複コンテンツが増えてしまうことがあります。また、サイト全体のテーマとは異なる記事で検索流入が増えると、メインのコンテンツの評価が下がる可能性もあります。

ディレクターがサイト全体を見ながら、各ページがコンテンツの目的を達成できているか、重複はないかをチェックしましょう。ページによっては、検索に表示されないよう「noindex」の設定をしたり、削除したりする必要があるかもしれません。しっかりと精査し、サイト全体のテーマに照らし合わせて判断してください。

低品質コンテンツを改善するなら、プロのライター・ディレクターへ依頼をしよう

Webサイトの品質を高く保つためには、低品質コンテンツを生み出さないことと、改善を続けることが大切です。低品質の定義を正しく理解し、自社サイトをブラッシュアップしましょう。

自社で改善するのが難しい場合は、プロに任せるのも一つの方法です。ジオコードは18年以上にわたり、多くのお客様にSEOサービスを提供し続けているWebマーケティング会社です。数多のアルゴリズムアップデートを乗り越える中で培ってきた技術と実績があります。

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