絶対パス、相対パスとは?使用例からメリット/デメリットまでをまるっと解説
2020年6月12日
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更新日:2024年 10月 21日
【監修】株式会社ジオコード Web制作事業 責任者
高松 建太郎
「自社でWebサイトを制作したものの、なかなかユーザーが集まらず利益につながらない」とお悩みではありませんか。Webサイトを制作するときは、見栄えやデザインを良くしようと思いがちですが、SEO(検索エンジン最適化)やCVR(コンバージョン率)、サイトの導線などに目を向けて改善を行うのが重要です。
本記事では、Webサイト改善の進め方を6ステップで解説します。サイト改善の目的や改善を始める前に知っておくべきことも解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
サイト改善の目的は、企業が目指している方向性やサイトの種類によって異なりますが、以下が一般的な目的です。
基本的には、検索エンジンで上位表示を狙うSEO対策で集客率を上げたり、効果的なCTAを設置してサイトに訪問したユーザーの行動を促し、CVRを上げたりするために行われます。また、リピート率やサイトの導線を改善しユーザー満足度の向上も目指していきます。
それでは1つずつ見ていきましょう。
サイト改善の目的の1つは、SEO対策の改善です。SEOとは、Webサイトを検索エンジンの検索結果で上位に表示させるための一連の対策や手法を指します。検索エンジン最適化とも呼ばれており、集客にもつながるため、見逃せない重要なポイントです。
SEO対策の改善で見直すのは、見出しやタイトル、内部リンクや外部リンクの設定、コンテンツの内容です。具体的には、狙ったキーワードが見出しに組み込まれているか、内部リンクでサイトの滞在時間を上げているかなどを見直していきます。
検索結果で自社サイトを上位表示させれば、幅広いユーザーに情報が伝わり、ブランドの認知度や信頼性の向上が期待できます。
CVRの改善も、サイト改善の重要な目的に入ります。CVRとはコンバージョン率を意味しており、サイトの目的に合った行動をしたユーザーの割合です。
例えば、通販サイトのCVRは、ユーザーが実際に商品を購入した割合になります。通販サイトではなくメディアサイトだった場合のCVRは、会員登録したユーザーの割合が該当します。
ほんの少しの変動でも売上に関係してくる要素のため、定期的な改善が必要です。また、CVRの改善は自社サイトがユーザーのニーズを満たせているかの指標となるため、記事内のコンテンツを見直したいときに重要なデータとなります。結果的にサイトの売上や問い合わせ数が増加し、利益向上が見込めるため、サイトのデザインやレイアウトにこだわりながら改善していきましょう。
サイトの改善では、CVR(コンバージョン率)を向上させるために、CTA(Call To Action)の最適化が行われることがあります。CTAは、サイト訪問者に次のステップへと進むよう促す役割を担っており、具体的なアクションは以下のようなものです。
これらのアクションを促すために、CTAボタンの位置、文言、デザインの見直しが重要です。CTAが目立たない場所にある場合や色使いが適切でないと、ユーザーが迷ってしまい、望むアクションを起こすことが難しくなります。そのため、CVRを高めるためにも、CTAの配置やデザインを工夫し、明確かつ魅力的にすることが大切です。
サイトのリピート率を上げるために、サイト改善を行う場合があります。
リピート率とは、サイトを一度閲覧したユーザーのうち、再度サイトに戻ってきたユーザーの割合です。リピーターの割合が高いと、サイトの評判や口コミでの評価が上がり、安定した利益の確保にもつながります。
リピート率の改善では、よりユーザーに興味と関心を持ってもらえるサイトを構築するのが重要です。具体的には、配信方法や更新頻度を見直したり、サイト内のコンテンツを充実させたりと、ユーザーにサイトを通して価値を与えられるように見直していきます。
ユーザーがどれだけスムーズにサイト内のコンテンツを行き来できるかといった、サイト導線の改善が目的となるケースもあります。サイトの導線が悪いと、ユーザーが目的としている情報にたどり着くまでに時間を要し、満足度の低下やサイト離脱率の増加につながるため、重要な改善要素です。
サイト導線の改善では、求めている情報にすぐ飛ぶためのナビゲーションの設置や、コンテンツの見せ方、記事のカテゴリー分けなどを行います。
ユーザーがサイト内をどのように回遊するかを予想し、求めている情報にたどり着きやすくするのが、ユーザー満足度の向上のポイントです。
サイト改善がもたらすメリットは、以下の通りです。
それでは順に解説します。
SEO対策で自社サイトを検索結果で上位表示させると、サイト訪問者数の増加が見込めます。訪問者数の増加がなぜ期待できるかは、検索結果で上位に表示されるサイトほどクリック率が高くなる傾向があるためです。
サンフランシスコのマーケティング会社のFirst Page Sageが2023年に行った検索上位サイトのクリック数の調査によると、検索1位サイトのクリック数は39.8%、検索2位のサイトは18.7%となっており、その差は21.1%です(※)。
SEOが検索媒体から評価され、上位に上がれば上がるほどユーザーの目に触れるため、結果的にサイト訪問者数の増加につながり集客力の向上が期待できます。
※参考:First Page Sage.「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」(2024-07-01)
サイト改善は、ユーザー満足度にも直結します。CTAの位置やデザイン、サイト導線をより良くすれば、求めている情報やページにスムーズにアクセスできたり、次のアクションを起こしやすかったりするためです。
さらに、満足度の向上によってユーザーとの信頼関係も構築されると、企業のブランドイメージが向上し、「またあの企業の商品を購入したい」とユーザーが感じることが多くなります。結果として、リピーター率が増加し、長期的な顧客ロイヤルティが確立される可能性が高まります。
サイトの導線やCVRの改善によって、ユーザーからのお問い合わせ数や会員登録者数が増え、利益の増加につながるメリットもあります。利益が増加すると企業の経営基盤が固められ、新規事業の参入や仕入れ先の拡大などが期待できます。
利益の増加が見込めるだけでなく、サイトの運営費や広告費などのコスト削減が期待できるのも、サイト改善をするメリットです。
サイトを使いやすくすることは、多くのメリットをもたらします。使いにくいサイトは、迷いが生まれてしまい購買意欲も少なくなります。
また、ユーザーがストレスなく、段階的に目的の情報にたどり着ければ、サイトの離脱率を抑えられるのもメリットです。
ユーザーが何を求めているのかを考え、ユーザーの期待に応えたサイト設計をすれば、サイトは信頼性の高いリソースとして広く認識され、積極的に利用されるようになります。
サイト改善を始める前に知っておくべきなのは、以下の5つです。
上記を頭に入れておくだけでも質の良いサイト改善が期待できるため、事前に確認しておきましょう。
それでは1つずつ解説します。
サイト改善を行う前は、何のためにサイト改善をするのか目的を明確にしておきましょう。目的が定まっていないと、具体的な解決策が立てられずに単にサイト内を全体的に整えるだけの作業になる可能性があります。
また、サイト改善に必要な課題の分析方法や解決策は目的によって変えなければなりません。例えば、集客ならSEO対策の改善、集客はある程度見込みがあるものの、購入に至らない場合はCTAの見直しを通してCVRの改善を試みます。
課題解決につながる解決策を打ち出すためにも、何を目的にサイト改善を行うのか明確にしておきましょう。
感覚的にサイト改善を行うのではなく、根拠や仮説に基づいて改善していきましょう。例えば、以下の考え方でサイト改善を進めてしまうと効果的な成果とは遠のいてしまいます。
上記の「デザインが古いから」「なんとなく」といった理由は、個人の主観でしかないため、具体的な課題やユーザーのニーズを見落としている可能性があります。
成果につなげるサイト改善にするには、サイトの現状や課題を分析して根拠を明らかにし、仮説を立ててから改善策を見出すのが重要です。
サイト改善は企業側の視点ではなく、ユーザー視点で行いましょう。企業側の視点で行うと、ユーザーのニーズが満たされないサイトとなり、満足度の向上や信頼性の構築につながらないためです。
サイト改善では、ユーザーが求めている情報は何か、どのような設計ならユーザーがスムーズにコンテンツを行き来したり、楽しめたりできるのかを最優先に考える必要があります。むやみにCTAボタンを設置してユーザーに迷いを与えないようにしましょう。
サイト改善をするときは、誰に向けてのサイトなのかを定めましょう。サイトのデザインや誘導の仕方は、ユーザーの年齢や性別によって異なるためです。全てのユーザーに対応しようとすると、曖昧なままサイト改善を進めてしまい、本来ターゲットとなるユーザーに好まれないサイトが完成する恐れがあります。
ユーザーに良い印象を持ってもらうためにも、サイトでどのようなユーザー層を狙いたいのかを明確にしておくのが重要です。
また、ターゲットが具体的にどのような人物なのかも確認しておきましょう。20代女性の中にも、学生か社会人かによっても訴求方法が変わります。属性だけでなく、職業や家族構成、住んでいる場所、興味のある商品やサービスなどを決めておき、よりターゲットに合ったサイト改善を行いましょう。
サイト改善は、以下の6ステップで進めていきます。
それぞれ詳しく解説します。
明確にした目的に合わせて、サイトの現状を分析しましょう。チェックしておきたい分析項目は以下の表をご参考ください。
分析項目 | 説明 |
---|---|
閲覧数 | サイト内の各ページがどれだけ閲覧されているか |
滞在時間 | ユーザーがサイトに滞在した時間 |
直帰率 | サイトの1ページ目のみを見て検索結果画面に戻った割合 |
離脱率 | サイトのどの部分でユーザーがサイトを離れたかの割合 |
流入経路 | ユーザーがどこからサイトを訪れているか(検索・SNS・他メディアなのか) |
流入キーワード | ユーザーが検索したキーワード |
アクセスした日時 | ユーザーがサイトにいつ、何時にアクセスしたか |
CVR(コンバージョン率) | 購入やお問い合わせなどのアクションを行った割合 |
サイト導線 | ユーザーのサイト内での移動経路 |
ユーザーの属性 | サイトを閲覧したユーザーの年齢や性別など(新規ユーザーか、リピーターかも確認する) |
まずはサイトを各項目に分けて分析し、どのような課題があるのか、何が原因で問題が起きているのかを把握しましょう。上記のデータ収集は、主にGoogle AnalyticsやGoogle Search Consoleと呼ばれる無料ツールや、ヒートマップを使って行います。各ツールの詳細は記事の後半で解説しているため、ぜひ読み進めてみてください。
次は、分析結果を基に課題をピックアップしていきます。課題をピックアップするときは、目的を達成するためにどのような課題を解決すれば良いかを意識するのがポイントです。
例えば、サービスの申し込みの数を増やすのを目的としたサイト改善であれば、コンバージョン率が低いページはないか、CTAボタンの設置場所は適切かどうかに着目する必要があります。
また、直帰率や離脱率が高いページがないかも確認しましょう。直帰率が高い場合は、ユーザーが期待していた情報が組み込まれていなかったり、サイトの内容が魅力的でなかったりする可能性があります。離脱率が高い場合は、ページの表示速度が遅い、ナビゲーションが不明瞭、またはコンテンツが不足しているなどの理由が隠れている可能性があります。
分析項目のデータを細分化して、ユーザーが目的に到達するまでにどのような課題にぶつかっているのか意識しながらピックアップしていきましょう。
課題をピックアップできたら、改善策を考えましょう。
例えば「直帰率が高く、そもそもページを見てもらえない」と課題がピックアップされている場合は、ユーザーの目を惹くトップページの作成やページ速度を上げるなどの改善策が挙げられます。また、滞在時間は長いもののコンバージョン率が低い場合は、購入までの導線を簡素化したり、分かりやすいCTAボタンを設置したりする必要性があります。
課題の改善策を考える方法として、自社のサイトと競合他社のサイトを比較して、どのような改善が有効かを分析するのもおすすめです。
主観的に考えるのではなく「この改善策を実行したら、このような成果が見込めるだろう」と仮説を立てて検証すると、客観的な目線で改善策を考えられます。
改善策は、優先順位を決めてから実行しましょう。複数の課題解決を一度に進めてしまうと、実行途中で方向性を見失う可能性があり、結局何が目的だったのかが分かりにくくなってしまうためです。
サイト改善の進め方は企業の規模や人員によって異なりますが、一般的には実現できそうな改善策から取り組んでいきます。予算とリソースを考慮しながら一つひとつ丁寧に解決していき、効果を検証していきましょう。
また、改善策を実行するときは、いつ何をどのように進めたのかを記録しておくのが望ましいです。プロジェクトの進行状況を把握しておくと、トラブル発生時に迅速に対応しやすくなるためです。
改善策を実行したら、効果の検証を行いましょう。一般的には、実行後すぐに検証を行うのではなく、ある程度日数が経過してから行います。
設定した目的や仮説を基に、どれくらい効果が出たのか、立てた仮説は正しかったのかを確認していきます。検証の段階で、目的との相違や仮説の不成立などがあった場合は、再度課題を見つめ直し、別の改善策を考えましょう。
効果の検証は一度で終わりではなく、PDCAサイクルに基づいて継続的に行うのが重要です。PDCAサイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(検証)→ Act(改善)の4つのステップを繰り返すプロセスです。
サイトを改善し続けるといっても、むやみに改善を繰り返すのではなく、効果検証によって明らかになった成果や課題を基に次の施策を考えていきます。例えば、成果が出たページの改善策を他のページにも適用してみたり、成果が出なかったページは何が問題なのかを考えたりするのが重要です。
PDCAを効率的に回していけば、よりユーザーのニーズを満たすサイトが構築できるため、継続的に検証と改善を繰り返していきましょう。
サイト改善には、分析ツールが必要不可欠です。スムーズに分析を進めるためにも、以下の表でツール名と仕様を確認しておきましょう。
ツール名 | 仕様の説明 |
---|---|
Google Analytics (Googleアナリティクス) | Googleが提供する無料の分析ツール 自社サイトの現状を確認できる 【分析可能な項目】 ・ページビュー(閲覧されたページ数) ・セッション(サイトに訪問した回数) ・ユーザー(サイトを訪問した人数) ・直帰数・直帰率 ・平均滞在時間 ・サイトの流入元 など |
Google Search Console (Googleサーチコンソール) | Googleが提供する無料ツール ユーザーがサイトにアクセスする前の状態を確認できる 【確認可能な項目】 ・検索キーワード ・検索キーワードでの表示回数 ・クリック数 ・平均掲載順位 ・自社サイトをリンクしているページ など |
ヒートマップツール | ユーザーがサイト内で取った行動を視覚的に把握できるツール 【ヒートマップで把握できること】 ・サイト内のどの部分がよく読まれているか ・離脱されている部分 ・クリックがあった箇所 |
Google AnalyticsとGoogle Search Consoleは、Googleアカウントを持っていれば無料で使用できます。ヒートマップツールには無料版と有料版がありますが、詳細な分析や高度な機能を利用したい場合は、マーケティング会社が提供している有料版の利用を検討してみてください。
サイト改善を自社で行うか、Webサイト制作会社に外注すべきかお悩みの企業担当者の方もいるのではないでしょうか。
結論としては、自社のリソースや予算、サイト改善の目的に合わせて判断するのが重要です。
自社でサイト改善を行うメリットは、コストを抑えられる点と、社内の担当者が直接プロジェクトを管理できる点です。しかし、専門知識や経験が不足している場合、改善策の効果が十分に発揮できないリスクがあります。
一方、Webサイト制作会社に外注するメリットは、プロの知識やこれまで培ってきたノウハウを活用しながらサイト改善ができる点です。自社のスキルだけでは対応できない工程も、プロに頼めば迅速に改善作業を進められます。さらには、外部の視点から客観的なアドバイスを受けられるため、自社では見落としがちな問題点を発見できます。
特に、短時間で成果を出したい場合や自社リソースや人材が足りない場合は外注がおすすめです。ただし、外注にはコストがかかるため、予算を確認しておく必要があります。
サイト改善を外注しようか悩んでいる場合は、一度Webサイト制作会社に相談し、見積もりや提案を受けてみましょう。制作会社によっては無料相談を受けている場合があります。事前にホームページでプランや費用を確認してから話を聞くようにしましょう。
サイト改善は、SEO対策やCVRの向上、企業価値の創出を目的としており、自社サイトの訪問者数を増やし、ユーザー満足度を向上させるために行います。まずは、分析ツールを使って自社サイトの課題を洗い出し、適切な改善策をPDCAサイクルで実行していきましょう。
とはいえ、サイト改善は自社にリソースや専門知識がない場合は手間が掛かります。「サイト改善を外注したいけど、どこに依頼すれば良いの?」とお悩みの企業担当者の方は、ぜひ株式会社ジオコードにご相談ください。
株式会社ジオコードは、SEOやマーケティングの知識と経験を活かし、貴社のWebサイトのCV数向上に貢献いたします。また、最新のマーケティング戦略に基づき、SEOによる集客と広告を効果的に組み合わせ、貴社のターゲットユーザーの獲得と売上拡大を実現いたします。
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