コーポレートサイトとは?目的やメリットをご紹介
2024年7月25日
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更新日:2024年 10月 08日
【監修】株式会社ジオコード Web制作事業 責任者
高松 建太郎
企業が顧客にアプローチする方法はさまざまです。中でも多くの企業が導入しているのが、オウンドメディアです。オウンドメディアを立ち上げて運用していくことで、自社への集客につながり、売上の向上を期待できます。
本記事ではオウンドメディアを立ち上げる目的やメリット・デメリット、運用のポイントなどを解説します。
目次
オウンドメディアとは、企業が自社で保有しているメディアです。一般的にオウンドメディアとして挙げられるのがWebサイトや自社ブログです。しかし、広い意味では自社が発行するパンフレットや広報誌もオウンドメディアとして認識されています。
オウンドメディアで発信するのは、顧客にとって役立つ情報の発信や企業、製品・サービスの魅力などです。
オウンドメディアの目的は大きく次のとおりです。
オウンドメディアの目的として挙げられるのが、見込み顧客の獲得です。リードを獲得するのであれば良質なコンテンツを提供する必要があります。例えば、会計ソフトを探している顧客であれば検索エンジンで「会計ソフト 〇〇」と検索するでしょう。オウンドメディアで顧客の検索ニーズに応じたコンテンツを提供することで、見込み顧客の獲得につながります。
オウンドメディアにオンラインショップや予約システムを組み込めば、訪れた見込み客はそのまま注文や問い合わせに進むことが可能です。
オウンドメディアによって自社の知名度やブランドイメージの向上が期待できます。良質なコンテンツを継続的に提供することで、検索エンジン経由のアクセス数を増やし、自社の知名度を高められるでしょう。
また、自社の製品やサービスの特徴、強みを自社から発信していけばブランドイメージの向上も期待できます。
スムーズな採用活動の実現も、オウンドメディアの目的の一つです。先輩従業員のインタビューや毎日の働き方などのコンテンツを掲載することで、どのような職場であるのかを伝えられるでしょう。
採用活動のためには採用サイトや採用ページを設けるケースもあります。しかし、採用サイトや採用ページは募集要項や条件など採用にまつわる情報の掲載が中心です。そのため、応募者に対して自社の魅力を伝えて、理解を深めてもらいたい場合にはオウンドメディアの活用が効果的です。
企業はホームページを所有しているのが一般的です。オウンドメディアとホームページでは目的が異なります。前者は見込み顧客の獲得や、自社のブランド力向上などが目的です。対して、後者は自社の会社概要や提供している商品、サービスなどを掲載していて、企業について知りたい顧客に情報を提供することが目的です。
オウンドメディアとホームページでは、情報の更新頻度、量も異なります。オウンドメディアでは大量の情報(コンテンツ)を提供して、高頻度で更新して鮮度を維持することが重要です。対して、ホームページの更新頻度は低く、情報の変更や新商品、新サービスが発表になった際に更新されるのが一般的です。
企業によってはブログを運用しているケースもあります。オウンドメディアとブログは同じと捉える考えもある一方、次のような点で異なるとされています。
オウンドメディアは、それぞれのコンテンツが独立しているわけではありません。メディア単位の大きな戦略に沿ってコンテンツが提供されています。一方、ブログはさまざまな内容のコンテンツが掲載されていて、コンテンツ単位で構成されているのが一般的です。
またオウンドメディアとブログでは、顧客に求める最終的なアクションも異なります。どちらも顧客にコンテンツを提供するものの、前者は顧客にアクションを促すことが目的です。具体的には商品やサービスの購入、資料請求などです。
オウンドメディアを自社で運用していくのであれば、ペイドメディア、アーンドメディアとの違いを把握しておきましょう。ペイドメディア、アーンドメディアなどはトリプルメディアと呼ばれ、企業と顧客をつなぐ存在です。ここではペイドメディア、アーンドメディアの概要やオウンドメディアとの違いを解説します。
ペイドメディアとは外部のメディアに費用を支払い、自社の広告や宣伝を掲載してもらうマーケティングを指します。ペイドメディアは、他社のメディアのユーザーにも自社の商品やサービスなどを伝えることが可能です。特に掲載するメディアが多くの読者、ユーザーを抱えていれば、高い宣伝効果が期待できるでしょう。しかし、読者によっては宣伝色の強さに疑問点や不快感を覚える可能性があります。
ペイドメディアでは、広告を掲載するメディアがコンテンツを制作するのが一般的です。そのため、広告掲載先メディアの考えをベースにしたコンテンツが制作されます。一方、オウンドメディアは自社が所有するため、提供コンテンツについても自社の考えを反映しやすいでしょう。
トリプルメディアの中でも、アーンドメディアは顧客が中心となるメディアです。具体的には、顧客が運用するブログやSNS、レビューサイトが該当します。アーンドメディアは顧客の実体験に基づく口コミやレビューが掲載されるため、他の顧客から信頼を得やすく、企業は顧客の意見をベースに商品やサービスの改善、開発につなげることが可能です。
一方、アーンドメディアは多くの顧客が利用しているため、企業が管理するのは難しいです。例えばSNSであれば拡散スピードが早く、状況によっては炎上する可能性もあるでしょう。従って、自社の把握していないところで誹謗中傷や不適切なコメントの書き込みがあった場合、企業イメージが悪くなる恐れがあります。
オウンドメディアを運用することで得られるメリットは次のとおりです。
オウンドメディアを運用することで顧客の検索エンジンからの流入が期待できます。自社の商品やサービスの紹介だけでなく、顧客が抱える課題を解決するようなコンテンツを提供可能です。顧客が抱える課題を解決するコンテンツを提供することで、検索エンジンからの流入につなげられるでしょう。
オウンドメディアに掲載したコンテンツは自社の資産になります。例えば、検索エンジン上位に表示されたコンテンツの情報を定期的にアップデートすることで、表示位置を維持し、継続的な集客の実現が可能です。
オウンドメディアにコンテンツを掲載すると、広告や宣伝費用の削減につながります。自社の商品やサービスについて広告を出稿する場合、効果が出るまで継続して費用が発生します。
対して、自社で管理するメディアを持っていれば費用を抑えてコンテンツを提供できるため、広告や宣伝費用の削減が可能です。また、採用のためにオウンドメディアを活用する場合、求人広告などにかかる費用を抑えられるため、採用費用を削減できます。
オウンドメディアを運用する際は次のようなデメリットも把握しておきましょう。
オウンドメディアを運用することで検索エンジンからの集客やブランド力の向上が期待できます。しかし、コンテンツを掲載して運用したことによる成果はすぐに得られない可能性があります。良質なコンテンツを制作しても、サイト上に公開するまでに時間を要してしまうでしょう。さらに、サイトで公開したとしても検索エンジンに表示されるまでには時間がかかってしまいます。そのため、公開したコンテンツの成果が出るまで、1年ほどかかるとされています。
オウンドメディアを運用していく上では、コンテンツを制作するための人件費やサーバー代、ドメイン代といったランニングコストが必要です。
人件費は制作するコンテンツごとに発生します。例えば複数のコンテンツを制作するとなったら、より人的コストが発生します。また、制作したコンテンツを修正する必要があれば、人的コストがかさんでいってしまうでしょう。
自社用のサイトを立ち上げてコンテンツを提供したとしても、成果が出るとは限りません。オウンドメディア運用によって成果を出すためには、専門的な知識が必要です。
成果を得るために必要な知識として挙げられるものとしては、コンテンツSEOが挙げられます。コンテンツSEOとは、検索エンジン最適化(SEO)対策のひとつです。コンテンツSEOでは顧客の検索ワードに応じてコンテンツを整備することで、検索エンジンから流入する顧客の増加を目指します。
また、運用にあたってはコンテンツSEOについての知識だけでなく、成果につなげるためのマーケティングの知識、さらにはメディアを立ち上げるためのITについての知識も必要です。
オウンドメディアは、次のようなステップを経て立ち上げましょう。
オウンドメディアを立ち上げるにはコンセプトの策定が大切です。コンセプトが明確になっていない場合、期待する効果が得られない可能性があります。自社や商品、サービスの強みを洗い出してコンセプトを策定することで、顧客とどのようなコミュニケーションを取るのか、どのように顧客の行動変容を促すかが見えてきます。まずは自社や提供する商品、サービスの強みを洗い出していきましょう。
オウンドメディアのコンセプトを策定する前に、ペルソナを設定しましょう。ペルソナとはターゲットをより詳細にしたものを指します。例えば「30代、男性会社員」といった設定だけでなく、「30代、男性会社員、独身、都内在住」など、対象となる顧客をより詳細にしていきます。ペルソナを設定することで、オウンドメディアでどのようにアプローチしていくのか、具体的なコンセプトを策定しやすくなるでしょう。
オウンドメディアを立ち上げ、運用していくには従業員の存在が欠かせません。オウンドメディアに携わる従業員は、次のようなポジションで配置しましょう。
コンテンツ制作担当者はライター、フォトグラファー、編集者などさらに細分化されます。
オウンドメディアの効果が出るまでには一定期間がかかるため、継続的に携わることのできる従業員を配置しましょう。また、自社では従業員をまかないきれない場合、外部の企業に委託することで人手不足を解消できます。
オウンドメディアに関わる従業員を選出したら、サイトの制作に取り掛かります。サイト制作にあたってはCMSの利用や外部企業への委託が一般的です。CMSを利用することでコンテンツの更新や編集を、自社で対応しやすくなります。さらに、CMSの公開予約機能を活用すれば、コンテンツの投稿漏れの防止も可能です。CMSを活用しない場合、サイト制作にあたってはドメインやサーバーの知識が求められます。
サイトを制作する際はMA(マーケティングオートメーション)との連携も検討しましょう。MAと連携させることで見込み顧客をリスト化して育成、購入~成約につなげられます。
オウンドメディアではコンテンツの制作が欠かせません。オウンドメディアに掲載するコンテンツを制作するには、どのような内容が求められているのか、リストアップしていきましょう。
コンテンツの方向が決まったら、SEOを考慮し、次のようなステップで制作を進めていきます。
オウンドメディアでコンテンツを公開したら、最後に成果を分析しましょう。いくつものコンテンツを公開しても成果が出ていなければ、オウンドメディアのメリットは得られません。オウンドメディアによるメリットを最大化するためにも、成果の分析が必要です。コンテンツでどれだけの成果が出ているかは、Googleアナリティクスやサーチコンソールなどで把握可能です。成果を分析するタイミングは、コンテンツの公開から数カ月経った頃がよいでしょう。
公開したコンテンツの成果を分析することで、顧客のニーズとのずれも把握可能です。コンテンツと顧客のニーズとにずれが生じている場合、高い満足度を提供できず、オウンドメディアのメリットを得にくいでしょう。
オウンドメディアを運用する際は次のようなポイントを押さえておきましょう。
オウンドメディアの運用にあたっては、定期的にコンテンツを発信していく必要があります。また、発信したコンテンツには更新が欠かせません。例えば商品やサービス情報、法令などに変化が生じた度に情報を更新しましょう。古い情報のままにしていると、顧客のニーズに沿えず、流入にはつながりません。
なお、コンテンツを更新する際は最初の公開日は残し、更新日として更新日時が記載されるようにしましょう。
オウンドメディアで提供するコンテンツは、顧客が共感できるものであることが重要です。顧客が共感できないコンテンツでは、検索エンジンでの上位表示や流入につながりません。
顧客が共感できるコンテンツを提供するためには、適切なキーワードの設定が大切です。そのため、企業は自社が運用するオウンドメディアのターゲットがどのようなニーズを持っているのかを分析し、キーワードを設定することが求められます。
また、検索キーワードが想定するターゲットに沿っていたとしても、コンテンツのクオリティが低ければ顧客の共感を得られないでしょう。特に、コンテンツが顧客の悩みを解決できない内容だった場合、顧客の共感を得るのは難しいです。自社のコンテンツをチェックする際は、顧客の悩みを解決できているかどうかという見方を重視し、必要があれば修正を加えましょう。
オウンドメディアは、立ち上げた後も継続して運用していくことが大切です。オウンドメディアの場合、立ち上げてすぐに成果が現れるのは稀で、多くは継続して運用していくことで成果が得られるとされています。短期間の成果しか見ずに運用を止めてしまうと、立ち上げや運用にかかったコストが無駄になりかねません。
オウンドメディアを継続して運用していくためには、運用体制の確保や効果測定を実施しましょう。例えば運用体制が整っておらず、限られた従業員だけが携わっている場合、属人化してしまい、担当者が退職したら継続が難しくなります。また、効果測定によってどれだけ成果が出ているかを把握しておきましょう。効果測定で成果が出ていることが分かれば、モチベーションが高まり、オウンドメディアの継続にもつながります。
オウンドメディアは自社や取り扱う商品のイメージに合ったデザインに統一するのがポイントです。例えば、企業のロゴとオウンドメディアで用いる色を統一することで、ブランディングにつながります。しかし、企業カラーを強調しすぎるとデザインが派手になりすぎてしまうかもしれません。コンテンツを読みやすくするためにも、デザインは適度なものにするよう心掛けましょう。
オウンドメディアを立ち上げ、運用していくには自社だけでなく、外部の業者を活用するのもおすすめです。オウンドメディアの立ち上げ・運用で外部の業者に依頼するのであれば、次のような点に着目して選びましょう。
オウンドメディアの立ち上げ、運用で外部の業者に相談する際は、過去の実績を確認しましょう。過去にどのようなオウンドメディアの立ち上げ、運用をサポートしているのかを確認して、実績を把握します。過去の実績が豊富であれば、制作するコンテンツのクオリティも期待できます。
なお、外部の業者が手掛けるコンテンツを確認するときは、顧客目線でチェックすることが大切です。具体的には、購買アクションを起こしたくなるかどうかで判断するとよいでしょう。
自社の業種や業界を得意とするかどうかも大きなポイントです。オウンドメディアでコンテンツを制作していくためには、業種や業界に対しての知見が求められます。例えば、専門性の高い商品やサービスを提供しているのであれば、専門家が所属している外部業者が望ましいでしょう。
オウンドメディアの運用では効果測定が欠かせません。運用を依頼する業者を選定する際も効果測定を行っているかどうかを確認しましょう。測定結果の報告だけでなく、改善策を提案してくれる業者がおすすめです。
また効果測定だけでなく、KPI(重要業績評価指標)をあらかじめ設定してくれるかどうかも、業者選びのポイントです。KPIを設定、提案してくれる業者であれば、自社がオウンドメディアで達成したい目的からずれてしまうリスクを軽減できます。
オウンドメディアの運用を依頼する業者は密なコミュニケーションが取れるか、担当者と相性が良好かもポイントです。密なコミュニケーションが取れれば、入念な打ち合わせを重ねて自社の目的を共有しやすいでしょう。また、自社の商品やサービスについての専門的な知識のレクチャーもしやすくなります。
コミュニケーションがスムーズであれば、進捗を把握しやすいというメリットもあります。
オウンドメディアは企業が自社で保有しているメディアです。オウンドメディアにはWebサイトや自社ブログなどの種類があり、運用する目的は見込み顧客の獲得、知名度・ブランドイメージの向上、人材の確保です。
オウンドメディアは立ち上げただけでは成果が得られません。成果を得るには定期的にコンテンツを発信・更新していく、継続して運用していくなどのポイントを押さえておきましょう。
オウンドメディアを運用していく際は外部の業者に依頼するのもおすすめです。外部の業者に依頼する際は過去の実績や得意としているジャンルなどを確認しましょう。
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