WordPressのエラー:初心者でも安心!原因と対処法をわかりやすく解説

WordPressのエラー:初心者でも安心!原因と対処法をわかりやすく解説

【監修】株式会社ジオコード Web制作事業 責任者
高松 建太郎

WordPressでサイト運営をしていると、予期せぬエラーに遭遇してしまうことはよくあります。特に初心者の方は、エラーメッセージの意味がわからず、解決策も見つからず、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。

本記事では、WordPressでよく発生するエラーの原因と解決方法を、初心者の方にもわかりやすく解説します。エラーメッセージの見方から、具体的な対処法まで丁寧に説明していきますので参考にしてください。

WordPressのエラーとは?

WordPressは世界中で利用されているCMS(コンテンツマネジメントシステム)であり、その使いやすさと柔軟性から、初心者から上級者まで幅広いユーザーに愛用されています。

しかし、サイト運営中に発生するさまざまなエラーは、ユーザー体験を損ない、ビジネスに悪影響を及ぼす可能性があります。これらのエラーを適切に理解し、迅速に対応することが、安定したサイト運営にとって要です。

WordPressのエラーが発生する主な原因

WordPressを使用している際に発生するエラーの主な原因を紹介します。WordPressのエラーは、さまざまな要因によって引き起こされる可能性がありますが、特に頻繁に見られる主な原因は以下の7つが挙げられます。

もしも現時点でエラーの原因が判明していて、すぐに解決方法を知りたい場合は、本項を読み飛ばして先の解決方法をご参照ください。

テーマやプラグインの干渉

WordPressのエラーが発生する主な原因の一つが、テーマやプラグインの干渉です。プラグインと他のプラグインやテーマ、WordPressのコアファイルが干渉し合うことで、エラーが発生することがあります。テーマやプラグインの機能が重複していたり、互換性がなかったりする場合に起こりやすいです。

PHPのバージョン

WordPressのエラーはPHPのバージョンが原因でも起こります。WordPressはPHPというプログラミング言語が用いられており、推奨されるバージョンがあります。PHPが古いバージョンの場合、推奨環境を満たしていないケースがありエラーが発生する可能性があります。WordPressの公式サイトでは、PHPのバージョンを含めた推奨環境が公開されているため確認することができます。

サーバーの容量不足

サーバーの容量不足も主なエラーの要因です。WordPressでサイトを運営するには、サーバーに一定の容量が必要です。サーバーの容量が不足していると、WordPressが正常に動作せず、エラーが発生することがあります。特に、画像や動画などの容量の大きいファイルを多く扱うサイトでは、サーバー容量に注意が必要です。

ファイルのパーミッション設定

ファイルのパーミッション設定によってエラーが発生しているケースもあります。パーミッションとはファイルやディレクトリに付与するアクセス権のことです。読み取り、書き込み、実行の3種類の権限をWordPressのファイルやフォルダに設定することでセキュリティを確保します。パーミッション設定が適切でないと、WordPressがファイルにアクセスできず、エラーが発生することがあります。

データベースのエラー

データベースのエラーもWordPressのエラーの原因になります。WordPressはサイトのコンテンツや設定をデータベースに保存しています。データベースにエラーが発生すると、WordPressが正常に動作せずサイトが表示されません。データベースのエラーは、データベースサーバーの障害や、データベースファイルの破損などが発生の原因です。

.htaccessファイルの誤り

.htaccessファイルの誤りも重要な要因です。.htaccessファイルはURLの正規化やSSLの設定、アクセス制限などWordPressの動作を制御する重要なファイルです。

.htaccessファイルに誤りがあると、WordPressが正常に動作せず、エラーが発生することがあります。.htaccessファイルは、パーマリンク設定の変更や、セキュリティ対策などで編集されることがあります。

サイバー攻撃:マルウェア感染によるエラー

サイバー攻撃、特にマルウェア感染もWordPressサイトのエラーの主要因の一つです。マルウェアはプラグインやテーマの脆弱性を突いた攻撃や不正アクセス、不明なファイルやプログラムのダウンロードによって侵入します。一度感染すると、サイトの動作が不安定になったり、意図しないリダイレクトが発生したり、さらにはバックドアが作成されたりすることがあります。

このような脅威に対処するためには、定期的なセキュリティチェックとソフトウェアの最新版へのアップデートが重要です。加えて、マルウェアスキャンを実施することで、感染の有無を確認し、早期発見・対処が可能となります。

WordPressコアの不具合

WordPressのコア(本体)に問題が生じると、サイトにエラーが発生することがあります。この不具合の主な原因は、前述のセキュリティの脆弱性をついたサイバー攻撃やアップデートによる予期せぬ問題などです。

エラーメッセージの見方

WordPressでエラーが発生すると、エラーメッセージが表示されます。これらのメッセージは、エラーの原因や解決策の手がかりとなるため、しっかりと確認することが重要です。

WordPressのエラーメッセージは、大きく分けて以下の4つのカテゴリに分類されます。

  • 注意(Notice)
    Noticeは、WordPressの全体的な機能に直接的な影響を与えるものではありません。コードの記述に改善の余地があるという注意喚起のメッセージです。
  • エラー(Deprecated)
    Deprecatedは、現在使用しているコードや機能が、将来のPHPのバージョンアップデートで非推奨となる可能性を警告しています。近いうちに大きなバージョンアップがなければ緊急性があるメッセージではありません。
  • 警告(Warning)
    Warningは、WordPressの基本的な動作には即座に影響を及ぼさないものの、潜在的な問題や将来的なリスクを指摘しています。深刻なエラーにつながる前に修正した方がよいでしょう。
  • 致命的なエラー(Fatal Error)
    Fatal Errorは最も深刻なエラーです。このエラーが発生すると、WordPressの動作が完全に停止してしまいます。迅速な対応が必要となるため、エラーメッセージを分析し慎重に対応しましょう。

これらのエラーメッセージを適切に理解し対処することで、WordPressサイトの安定的な運営を維持することができます。

エラーログの確認方法

WordPressは、エラーが発生した際にエラーログを記録します。そのため、ログを確認することで、エラーの原因を特定することができます。

エラーログは、通常「/wp-content/」フォルダ内の「debug.log」ファイルに記録され、WordPressのデバッグモードを有効にすることで、ブラウザ上にエラーメッセージを表示させることが可能です。

これらのエラーメッセージやログを適切に解読し対処することで、多くのWordPressエラーを効果的に解決することができます。

WordPressでよく発生するエラーと解決方法

ここでは、WordPressでよく発生するエラーとその解決方法について、具体的に解説していきます。各エラーの特徴や原因を理解し適切な対処法を学ぶことで、WordPressサイトの安定運用につながります。

内部サーバーエラー(500 Internal Server Error)

内部サーバーエラーは、WordPressでよく発生するエラーの一つです。このエラーが発生するとWebサイトにアクセスできなくなり、「500 Internal Server Error」と表示されます。

内部サーバーエラーの主な解決方法としては以下のようなものが挙げられます。

1. .htaccessファイルの確認と修正

まず、.htaccessファイルの確認と修正が重要です。.htaccessファイルは、WordPressの動作を制御する重要なファイルです。.htaccessファイルに誤りがあると、内部サーバーエラーが発生することがあります。.htaccessファイルを編集する際は、必ずバックアップを取っておき、編集内容に誤りがないか確認しましょう。

2. PHPメモリ制限を増やす

PHPメモリ制限を増やすのも効果的な対処法です。WordPressが使用するPHPのメモリ制限が不足していると、内部サーバーエラーが発生することがあります。PHPのメモリ制限は、wp-config.phpファイルまたはphp.iniファイルで変更できます。メモリ制限を適切に設定することで、多くの内部サーバーエラーを解決できるでしょう。

3. プラグインの無効化と確認

プラグインの無効化と確認も重要なステップです。プラグインが競合し不具合を起こしている場合、内部サーバーエラーが発生することがあります。全てのプラグインを無効化し、一つずつ有効化していくことで、原因となっているプラグインを特定できます。

4. テーマの切り替え

最後に、テーマの切り替えも試してみましょう。テーマが競合し不具合を起こしている場合、内部サーバーエラーが発生することがあります。デフォルトテーマ(Twenty Twenty-Oneなど)に切り替えて、問題が解決するか確認してください。もし問題が解決した場合は、現在使用しているテーマに問題がある可能性が高いので、テーマの開発者に連絡するか、別のテーマを選択することを検討しましょう。

データベース接続確立エラー(Error Establishing a Database Connection)

このエラーは、WordPressがデータベースに接続できない場合に発生します。データベースには、WordPressのコンテンツや設定が保存されているため、データベースに接続できないと、Webサイトが正しく表示されません。

このエラーの解決には、以下の方法が効果的です。

1. wp-config.phpファイルの確認と修正

まず、wp-config.phpファイルの確認と修正が重要です。wp-config.phpファイルには、データベースの接続情報が記述されています。データベース名、ユーザー名、パスワード、ホスト名などが正しく設定されているか確認しましょう。これらの情報が正確でないと、WordPressはデータベースに接続できません。

2. データベースの接続情報を確認

次に、データベースの接続情報を確認します。データベースの接続情報は、cPanelやphpMyAdminなどのホスティング管理ツールで確認できます。wp-config.phpファイルに記述されている情報と一致しているか確認しましょう。情報が一致していない場合は、wp-config.phpファイルを適切に更新する必要があります。

3. データベースの修復

データベースが破損している場合は修復が必要です。WordPressには、データベースを修復する機能があり、wp-config.phpファイルに修復するコードを追加することで、その機能を有効にできます。これらの方法でも解決しない場合は、ホスティングプロバイダーに問い合わせるか、専門家に相談することをおすすめします。

白い画面(White Screen of Death)

白い画面は、WordPressでエラーが発生した際に、エラーメッセージが表示されず、白い画面が表示される現象です。原因を特定するのが難しいため、「死の白い画面(White Screen of Death)」とも呼ばれています。

この問題に対処するには、以下の方法を試してみましょう。

1. プラグインの無効化と確認

まず、プラグインの無効化と確認が効果的です。内部サーバーエラーと同様に、プラグインが原因となっている可能性があります。全てのプラグインを無効化し、一つずつ有効化していくことで、原因となっているプラグインを特定できます。管理画面にアクセスできるならダッシュボードから「プラグイン」から一括で無効化しましょう。管理画面にログインできなければ、FTPクライアントで接続して、pluginsフォルダの名前を変更することで無効化ができます。

2. テーマの切り替え

次に、テーマが原因となっている可能性もあるため、デフォルトテーマに切り替えて、問題が解決するか確認しましょう。プラグインと同様に、管理画面にアクセスできるなら、ダッシュボードの「外観」→「テーマ」で切り替えましょう。管理画面にログインできなければ、FTPクライアントで接続して、themesフォルダの名前を変更すると最新のデフォルトテーマが適用されます。

3. PHPメモリ制限の増加

PHPメモリ制限の増加も効果的な対処法です。PHPのメモリ制限が不足していることも、白い画面の原因となります。wp-config.phpファイルまたはphp.iniファイルでPHPのメモリ制限を増やしてみましょう。

4. デバッグモードの有効化

デバッグモードの有効化も重要です。wp-config.phpファイルに特定のコードを追加すれば、WordPressのデバッグモードが有効になり、エラーメッセージを表示させることができます。デバッグモードを有効にすると、通常は表示されないエラーメッセージが表示され、問題の原因を特定しやすくなるでしょう。

404 Not Found エラー

404 Not Foundエラーは、アクセスしようとしたページが見つからない場合に発生します。ページのURLが間違っているか、ページが削除されているなどが原因です。

このエラーを解決するには、以下の方法が効果的です。

1. パーマリンク設定の確認と更新

まず、パーマリンク設定の確認と更新が重要です。パーマリンク設定を変更した場合、.htaccessファイルが正しく書き換えられていないと、404エラーが発生することがあります。

更新方法は、WordPressの管理画面から「設定」→「パーマリンク」に移動し、「変更を保存」ボタンをクリックするだけです。パーマリンク設定そのものを変更する必要はありません。

2. .htaccessファイルの確認と修正

.htaccessファイルの確認と修正も効果的です。.htaccessファイルが破損している場合、404エラーが発生することがあります。.htaccessファイルをFTPクライアントなどでダウンロードし、内容を確認しましょう。

3. ページが実際に存在しているかどうかの確認

ページが実際に存在しているかどうかの確認も重要です。WordPressの管理画面から、問題のページが本当に存在しているか、あるいは誤って削除されていないかを確認しましょう。もしページが削除されている場合は、再度作成するか、リダイレクトを設定して別のページに誘導することを検討してください。

4. テーマやプラグインの相互干渉チェック

404エラー解決には、テーマやプラグイン間の相互干渉チェックも効果的です。複数のプラグインやテーマの競合が、URLの処理やパーマリンク構造に影響を与え、エラーを引き起こす可能性があります。

対処法としてプラグインの一時的な無効化やテーマのデフォルトへの切り替えがあります。不安があれば、開発者へ相談をしましょう。また、プラグインやテーマの最新版へのアップデートで、既知の競合問題が解決されることもあります。

これらの手順で相互干渉の問題を特定・解決することで、404エラーの解消につながります。新規プラグインやテーマ導入時は、既存環境との相性を事前チェックし、将来的な問題を予防することが重要です。

5. キャッシュのクリア

キャッシュのクリアも試してみる価値があります。ブラウザのキャッシュやWordPressのキャッシュプラグインのキャッシュが原因で、404エラーが表示されることがあります。ブラウザのキャッシュをクリアし、WordPressのキャッシュプラグインを使用している場合はそのキャッシュもクリアしてみましょう。

メンテナンスモードが解除されない

WordPressのアップデートやプラグインのインストール、アップデートを行う際、WordPressは自動的にメンテナンスモードに移行します。アップデートやインストールが完了すると、通常は自動的にメンテナンスモードが解除されますが、何らかの原因で解除されない場合があります。

この問題を解決するには、以下の方法が効果的です。

1. .maintenanceファイルの削除

まず、.maintenanceファイルの削除が簡単で効果的な方法の一つです。WordPressのルートディレクトリにある、.maintenanceファイルを削除することで、メンテナンスモードを解除できます。

ただし、.maintenanceファイルは不可視ファイルであるため、FTPクライアントの設定で不可視ファイルを表示するように変更する必要があります。

2. プラグインの確認

また、プラグインの確認も重要です。プラグインの更新中のトラブルが原因でメンテナンスモードが解除されないことがあります。プラグインの更新が完了すれば.maintenanceファイルは自動的に削除されるのですが、更新の中断や失敗でファイルが残ってしまうことがあります。先述の.maintenanceファイルを削除しても解決しなければ、FTPクライアントで接続し、pluginsフォルダにある該当のプラグインを削除して確認してみましょう。

アップロードエラー

WordPressで画像や動画などのファイルをアップロードする際に、エラーが発生することがあります。このアップロードエラーは、さまざまな原因で発生する可能性がありますが、以下の方法で多くの場合解決できます。

1. ファイルサイズの制限

まず、ファイルサイズの制限に注意しましょう。アップロードできるファイルサイズには制限があります。php.iniファイルで、upload_max_filesizeとpost_max_sizeの値を変更することで、ファイルサイズの制限を増やすことが可能です。また、memory_limitの値も確認し、必要に応じて増やすことが重要です。これらの値を適切に設定することで、大きなファイルもアップロードできるようになります。

2. ファイルのパーミッション設定を確認

そして、ファイルのパーミッション設定も確認しましょう。アップロード先のフォルダのパーミッション設定が正しくないと、アップロードエラーが発生することがあり、フォルダのパーミッションを「755」に設定することで、多くの場合問題を解決できます。

ただし、サーバーの設定によっては「775」が必要な場合もあります。FTPクライアントを使用して、wp-content/uploadsフォルダのパーミッションを確認し、必要に応じて変更してください。

WordPressのエラーを把握して緊急時に対応しよう!

WordPressを利用する際には、さまざまなエラーが発生する可能性があります。これらのエラーは、サイトの表示に影響を与えるだけでなく、訪問者のユーザー体験を損なうこともあります。エラーの原因を理解し適切に対処することは、安定したサイト運営に不可欠です。

もし、WordPressのエラーに対応するための時間やリソースが不足している場合や、サイト運営をさらに強化したいと考えているなら、専門業者にサポートを依頼するのも効率的な方法です。

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