Movable Type(ムーバブルタイプ)とWordPressを比較!プランの違いも解説
2024年9月9日
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更新日:2024年 12月 09日
【監修】株式会社ジオコード Web制作事業 責任者
高松 建太郎
WordPressは世界的なシェアを誇るCMSです。専門的な知識がなくてもサイトを構築、運用できることが特徴です。しかし、WordPressによってサイトを構築、運用していくには定期的な保守作業が欠かせません。保守作業を行わないでいると、さまざまなリスクにつながりかねないため気を付けましょう。
本記事ではWordPressの保守作業が必要な理由や自社で実施する方法、専門の代行業者に依頼するメリットや選び際のポイントなどを解説します。
目次
WordPressの保守作業が必要な理由は大きく次の3つです。
WordPressの保守作業を怠ると、セキュリティリスクが高まります。理由は、WordPressそのものや機能を拡張するプラグインやテーマに脆弱性が発覚するケースがあるためです。WordPressは多くの人が利用していることから、悪意あるユーザーから狙われやすく、脆弱性を放置していると攻撃を受けかねません。そのため定期的に保守作業を行うことが大切です。
定期的な保守作業を怠った場合、次のようなセキュリティリスクにつながる場合があります。
WordPressの脆弱性をついて管理画面に不正にアクセスされるケースがあります。不正アクセスされる理由はサイトの削除やパスワードの変更などさまざまです。
管理画面に不正アクセスすることで、情報を不正に取得しようとする悪意あるユーザーもいます。不正アクセスを受けることによって、例えば顧客情報などが漏洩してしまうと、企業としての信頼が低下するだけでなく損害賠償を請求されかねません。
WordPressの脆弱性を狙った攻撃は、自社が被害を受けるだけではありません。攻撃を受けたことで不正アクセスの中継ポイントに利用され、知らぬ間に他の犯罪に加担させられていることがあります。このような踏み台攻撃の被害にあった場合、自社の信用低下や損害賠償のリスクにつながります。
サイトの改ざんもWordPressの脆弱性を放置するリスクです。脆弱性を放置したことで、コンテンツをすり替えられたりサイトの見た目を変更されたりすれば、ユーザーからの信頼低下につながる恐れがあるでしょう。
保守によって定期的にWordPressをアップデートすればサイトの不具合を改善できます。また、保守作業を実行することで安定したサイト運用が実現可能です。
しかし、アップデートによって不具合が発生してしまうケースもあります。そのため、アップデート後の確認も欠かせません。頻繁にサイトの不具合が発生している場合、ユーザーからの信頼低下につながり、集客が低迷する恐れもあるでしょう。
WordPressの保守は集客や売り上げ向上にも効果的です。
WordPressは、サイトに使用している画像サイズが重いなどの理由で表示速度が遅くなることがあります。表示速度が遅いとユーザーの利便性が低下し離脱率が上がるため、問題を解消してユーザーが使いやすい状態を維持することが大切です。
また、保守によってサーバーダウンのようなトラブルを防ぐことで、ユーザーからの信頼性が向上し集客につながります。
WordPressの保守はリソースを確保できれば自社で対応が可能です。自社で保守を行うには次のような内容を実施しましょう。
まずWebサイトの稼働状況を定期的にチェックしましょう。サイトはアクセス集中によるサーバーダウンやWordPressのトラブルなどによって、不具合が発生するケースがあるため、サイトが正常に稼働しているかどうか、一定の間隔で確認する必要があります。これを死活監視といいます。
一般的に死活監視では専用のツールを用いるため、人力では気づきにくいわずかな不具合も感知できます。ただ、死活監視ではサイトの稼働状況は分かるものの、なぜサイトに不具合が発生しているか理由までは判断できません。死活監視はトラブルの早期発見のための保守作業です。
WordPressそのものやプラグインなどは定期的にバージョンの更新が必要です。バージョンを更新せずに放置していると、先述のように脆弱性を狙った不正なアクセスにつながりかねません。脆弱性は、WordPressに備わったサイトヘルス機能、脆弱性の情報をまとめた脆弱性情報データベースなどを活用して、チェックしましょう。
なお、バージョンアップでは新機能が提供されるケースもあります。しかし、それまでの機能が新しい機能に変わることでサイトに不具合が発生する可能性があります。バージョンアップにともなう不具合のリスクに備えるのであれば、別サーバーで動作をテストしましょう。
保守作業によってサイトの安全性を保つためには、プラグインのバージョンアップだけでなく、未使用のプラグインを削除しましょう。多くのプラグインをインストールしていると、その分だけ脆弱性によるリスクが高まります。
未使用だけでなく、開発者による更新が止まっているプラグインも削除することで、セキュリティリスクを軽減できます。
先述のとおりWordPressは不正アクセスのリスクが高いため、保守作業としてログイン履歴の確認やGoogleの検索結果の定期的な確認などを実施しましょう。
ログイン履歴を確認するにはプラグインを活用する方法もあります。また不正アクセスを検知するプラグインもあり、導入すれば検知した際に迅速に対応が可能です。
サーバーに搭載されているソフトウェアも保守作業としてアップデートをします。WordPressの動作には、プログラミング言語であるPHPやデータベース管理システムであるMySQLなど、サーバーに搭載されているソフトウェアが用いられているためです。
サーバーの保守運用には専門的な知識が求められるため、レンタルサーバーを利用しているケースではサーバーを提供する会社が担当するのが一般的です。しかし、クラウドサーバーなどを利用しているケースは自社での保守が必要となります。
万が一のトラブルに備えてデータのバックアップをとるのも保守作業の一つです。トラブルが発生した際はデータ復旧作業が必要になるため、データ復旧に備えて、以下のような方法で事前にバックアップを行っておきましょう。
WordPressのデータバックアップは手動でも可能ですが、上記の方法よりも時間がかかってしまうのでおすすめできません。上記2つの方法について詳しくは以下の通りです。
データのパックアップには、レンタルサーバーのバックアップ機能を使う方法が一つです。レンタルサーバーによっては自動バックアップ機能が備わっているため、保守作業の負担を軽減できます。また、レンタルサーバーのバックアップ機能であればサイトの表示速度への影響を抑えられるメリットがあります。
もう一つの方法はプラグインを活用することです。WordPressのデータバックアップ用のプラグインはさまざまな種類が発表されています。ボタンひとつでバックアップを取れるプラグインもあれば、自動でバックアップを取れるプラグインもあります。どのようなプラグインをインストールするのかは、自社の管理体制に応じて選択してください。ただしインストールしすぎるとサイトの表示速度が低下する可能性があるので考慮しましょう。
WordPressは、保守作業とあわせてパフォーマンスを最適化させる作業も大切です。具体的には次のような対策を講じましょう。
ここではサイトのパフォーマンスを最適化させる方法について解説します。
WordPressで構築したサイトの表示が遅いなどパフォーマンスの低下が見られた場合、サーバーの変更を検討してもよいでしょう。よりハイスペックなサーバーに変更することで、表示速度の改善か見込みる他、安定したパフォーマンスが期待できます。
アクセスが急増した場合にサーバーダウンを回避できたり、より多くのコンテンツを表示できるようになったりするので、ユーザーの利便性向上やSEOにもプラスです。
キャッシュ機能とは、一度表示したデータを一時的にコンピューターに保存する機能です。WordPressの場合、専用のプラグインをインストールすることでサイトにキャッシュ機能を付与できます。
サイトにキャッシュ機能を備えると、ユーザーのデバイスにサイトの情報が保存されるためスムーズなサイト表示が可能です。
一方でキャッシュ機能には、古いデータを表示してしまったり、プライバシーのリスクを含んでいたりというデメリットもあるため使い方に気を付けてください。
キャッシュが古いデータを取得していると最新情報が表示されないため、リアルタイムの情報を得たいコンテンツには適していません。また、キャッシュに保存されているユーザーの情報は、他のアプリやユーザーからアクセスされるリスクがあるため、個人情報を入力したり表示したりする場所には、キャッシュの対象から除外することでリスク回避になります。
WordPressの保守は自社で対応するだけでなく、専用の代行サービスも利用可能です。専用の代行サービス利用には費用が発生しますが、次のようなメリットが得られます。
WordPressの保守代行サービスを利用すれば、サイト運用の知識がなかったとしてもセキュリティ対策ができるメリットがあります。また、WordPressによるサイトの運用では、プラグインだけでは対応できない独自の機能が求められるケースがありますが、プロが実施する保守代行サービスを利用することで対応可能です。
WordPressの保守代行サービスを利用することで、自社のリソースを他の業務に確保できるのもメリットです。自社でWordPressの保守を行う場合、費用は抑えられますが、従業員のリソースが割かれてしまい、本来遂行するべきコア業務に影響が出てしまうかもしれません。特に人手不足で悩んでいるという企業ではリソースが限られていることから、コア業務以外を外部委託することで業務効率化につながるでしょう。
WordPressの保守代行サービスに依頼すると、コンテンツについても相談できるメリットがあります。企業がWebサイトを制作し運用するのは、顧客の獲得や売上アップ、ブランディングなどがありますが、そのサイトの目的を達成するためには、ユーザーに合ったコンテンツの提供が不可欠です。
WordPressの保守代行サービスを提供する会社の中には、サイト運用の知識だけでなく、コンテンツのコンサルティングやマーケティングに強みを持つところがあります。そのような会社であれば、サイトの目的に合わせた改善案を提示してもらえるでしょう。
WordPressの保守代行サービスはメリットが大きいですが、依頼を検討する際は次のようなデメリットがあることも把握しておきましょう。
基本的に、WordPressの保守代行サービスを利用する場合、一定の費用が必要です。サービスにかかる費用は各社で異なりますが、一般的に保守だけでなくサイト運用を含むと費用が高くなる傾向にあります。
保守代行サービス業者によっては、長期の契約で割引になるケースや、オプションによって自社にあったカスタマイズが可能なプランもあります。
WordPressの保守代行サービスに依存していると、自社に保守のノウハウがたまりにくくなってしまうこともデメリットです。保守代行サービスに依存しすぎてしまうと、自社で対応するスキルの向上が見込めなくなります。
また予算の都合などの理由で突然契約が継続できなくなった場合、誰も対応できる人材がいない状況になるのはリスクです。外部委託する際には完全に依存することなく、自社でもある程度管理できる体制を整えてリスクヘッジをしましょう。
保守代行サービスに委託すると、希望のタイミングで対応が難しいケースがあります。急な修正や変更を依頼するためのやり取りにタイムラグが発生したり、委託先のスケジュールが合わなかったりすると、対応するまでに時間がかかります。
委託先の営業時間や、緊急時の連絡方法、対応の可否を事前に確認しておくとよいでしょう。
WordPressの保守代行サービスと一口に言っても、具体的にどのような作業を依頼できるのでしょうか。主に以下の作業が挙げられます。
死活監視、検証環境の構築、プラグインのアップデートなどは、先述の自社で実施する保守作業と同様ですが、保守代行業者に依頼すると月次レポートを提供してもらえるケースがあります。レポートは社内での情報共有の際に役立ちます。
WordPressの保守代行サービスを提供する会社は複数あるため、いざ委託先を決める際にどのように選べば良いか迷ってしまうかも知れません。委託先選びに迷ったら、次のようなポイントを確認して検討するとよいでしょう。
それぞれのポイントについて解説します。
WordPressの保守代行サービスを選ぶ際は、トラブル発生時にどのような対応をしてくれるのかを確認しましょう。
トラブルが発生した際にスピーディに対応できるかどうかは、保守代行業者によって異なります。万が一トラブル対応に時間がかかってしまうと、被害が拡大しかねません。
また、トラブル発生時にどのような対応がサービスに含まれるかも確認しておきましょう。例えば、万が一ハッキングが発生した際、復旧の対応がサービスに含まれているかどうかといった点です。対応範囲外の作業は追加コストが発生するため、対応範囲の確認は大切です。
保守代行サービスを提供する業者とは、どのような方法で連絡を取るのかを確認しましょう。例えば、連絡手段がメールやチャットだけになってしまうと、トラブルへのスピーディな対応が難しくなってしまいます。トラブルへのスピーディな対応を期待するのであれば、メールやチャットだけでなく、電話での問い合わせにも対応している業者を選ぶのがポイントです。休日や時間外に電話対応しているかどうかも確認しておくとよいでしょう。
WordPressの保守代行サービスが過去にどのような実績を誇っているのか、どれだけ信頼性が高いのかもポイントです。実績や信頼性が低い業者の場合、個人情報の取扱いなどに不安が残るかもしれません。
依頼を検討している業者に実績や信頼性があるかどうかは、サイトに掲載された過去のケースや口コミサイトなどを参考にしましょう。
WordPressの保守代行サービスを選ぶ際は、自社の予算に合っているかも確認しましょう。サービスによっては基本料金、オプションの範囲が異なるため、自社の予算に収まるように担当者と相談します。
なお、複数の業者を候補に挙げているのであれば、相見積もりを取るのがおすすめです。相見積もりを取ることで適正価格が分かりやすくなり、業者との価格交渉もしやすくなります。
相見積もりを取る際は次のようなポイントを押さえておきましょう。
複数の業者に見積もりを依頼する際は、相見積もりであることを伝えましょう。相見積もりであることを伝えないと、業者によっては受注が決定したときに備えて準備を進めてしまうことがあります。
また、相見積もりだと伝えることで、当初より安い見積もりが得られる可能性もあります。
相見積もりを取る際は、同じ条件で依頼することが大切です。業者によって条件が異なると、価格や内容が異なるバラバラの見積もりを受け取ることになってしまいます。万が一条件に変更が生じたのであれば、全ての業者に変更内容を伝えましょう。
見積もりを各業者に依頼する際は、期日を明確に伝えましょう。全ての業者から見積もりを受け取った後には比較検討する期間が必要です。発注タイミングぎりぎりの期日ではなく、比較検討期間も含めた期日を業者に伝えましょう。
WordPressの保守を代行している業者の中には、最低契約期間を設けているケースがあります。長期で契約した場合であっても、契約期間中に解約する可能性はゼロではありません。このような契約期間中の解約に備えて、事前に最低契約期間や解約条件などを確認しておくことが大切です。
WordPressの保守を業者に依頼する場合、PHPの保守に対応しているかもポイントです。先述のようにWordPressそのものやプラグインなどをバージョンアップしても、PHPがそのままでは脆弱性やサイトの表示が崩れるなどのリスクにつながりかねません。PHPのバージョンアップには時間と人員がかかるため、消極的な業者には注意しましょう。
WordPressの保守をお願いしても、作業内容が分からなければ不安になってしまうでしょう。特に自社の担当者がWordPressについての知識がない、忙しいといった場合は、代行業者がどのような作業をしているのか把握しづらくなります。
一方、月次レポートを提出している代行業者であれば、実施した作業やセキュリティ情報を記録として残せるというメリットがあります。
WordPressは専門的な知識がなくともサイトが構築できるCMSですが、構築後は定期的に保守作業をしないと、セキュリティリスクや不具合などにつながりかねません。
サイトの稼働状況のチェック、バージョンの更新など、WordPressの保守作業は自社で対応可能です。しかし、自社で対応していると従業員のリソースを割かれてしまいます。従業員のリソースを他の業務に割きたい、より専門的な保守を依頼したいといった場合は、専門の代行業者への依頼を検討しましょう。専門の代行業者はさまざまあるため、トラブル時の対応や実績、信頼性などを確認することが大切です。
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